その日のオーダーは、たまたま前から中居君が食べたがってたラーメンだった。
「オーダー!」そう言いながらも凄く嬉しそうで、期待してるからなって顔に書いてあった。
でも怪我で右手を使えないから、食べずらいだろうな・・・。自分が食べたいものを目の前にしてなかなか食べれないなんて・・・。
僕は自分が出てる他の番組のことを思い出しながら、そんなことを考えていた。


中居君は朝から妙にハイテンションでおかしかった。
「どうしたの?大丈夫?」って声を掛けたくなるほど。でもそんな事言ったら怒るに決まってる。
他のメンバーも勿論気付いていたけど、やっぱり怒られるのは嫌だから遠巻きに見ていた。
でも、やっぱりおかしいよ。だって、
「食べさせて〜。食べさせて〜!きむら〜!」
すっごく甘えた声だ。いつもなら番組中は普通を装うのに。
必要以上に甘えた声を出してくっついてくる中居君に木村君もどんな顔をしていいか困ってる。


「中居君ってこんなだっけ?」
ほら、ゲストの人も心配してる。
「手が痛くて寝れてないんでテンションおかしいんですよ。」
吾郎ちゃんが本人に聞こえないように説明してる。これ、聞こえたら大変だもんね。
「平気なの?」
「多分後で木村君が寝かしつけると思うんで。すみません。」
普通に言ってるけど「寝かしつける」って・・・。凄いよ、吾郎ちゃん。さすが。


ゲストの人もテンションを合わせてくれたから無事収録は終ったけど・・・。でも、本当に大丈夫?

楽屋に戻るときも中居君はふらふらしながら、でもいつもどおりゲストやスタッフの人に気を使いながら歩いていた。
そんな中居君を木村君が怖い顔をして待っていた。
「中居。」
低い声で呼んで自分の近くのソファーを顎で指す。
「なんだよ。呼び出しか??」
おどけながら近づく中居君。でも、その顔がちょっとほっとしてたのを僕は見逃さなかったよ。
木村君は中居君を横に座らせると、「寝ろ」って一言だけ言った。
中居君はびっくりするほど素直にコテッと横になると、「ちょっと低い」とか何とか文句を言ってたけど
そばにあったジャケットを丸めたりしながら寝る体勢に入っていった。
それ、木村君のお気に入りのジャケットだよ!丸めたり、枕にしたら怒るよ!僕はちょっとびくびくしたけど
木村君は全然気にしなかった。素直な中居君にも驚いてなかったし、全部分かってたみたい。


痛みに耐えながら一人っきりで寝るのって辛そうだもんね。
そのうち、がやがやし出した楽屋で、中居君は丸くなりながらすやすや寝てた。
木村君はまた、「コリスみてえ」って問題発言をして、慎吾はそんな木村君に、中居君の顔にいたずら書きをしようとして
怒られてた。吾郎ちゃんは「人の声を聴きながら寝るのって僕も好きだな」とか言いながら中居君を眺めていて
僕はそんな4人を見て嬉しくなった。


早く良くなるといいね、中居君。



  




2003.12.18up
怪我ネタ(?)は早くupしとかないと・・・(笑)
陣内さんがゲストの時のビストロが元ネタです。
結局食べさせてあげるとか、ファンが大いに期待していた場面は見れずじまいですね。
怪我関連で美味しい場面をいっぱい見てると思ってたのに、メンバーの口からはほぼ
ノータッチで・・・。ちょっと物足りない(←鬼?)
にしても、このタイトル…思いつかずに苦肉の作です(^^;)