第3部 通信ネットワーク


平成8春 1K 問37

パケット交換に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

 DDX-Pは、ISDNで提供されるパケット交換サービスである。
 公衆パケット交換サービスの網・端末間インタフェースは、ITU-T勧告X.25で規定される。
 パケット交換サービスは、ディジタル交換サービスの一つである。
 パケット交換では、複数の呼が一つの回線を共有できる。
 非パケット端末をパケット交換網に接続するために、PADという装置が使われる。

解答 ア

パケット交換サービス
データをパケットと呼ばれるブロックに分割して、パケット単位でデータ転送を行うサービス。通信料はデータ量に依存するため、長距離伝送に向く。
パケット交換サービス
DDX-P
(第1種パケット交換)
DDX(Digital Data eXchange:ディジタルデータ交換網)で提供されるパケット交換サービスの代表例。DDX-Pにおけるパケット交換のインタフェースは、ITU-T勧告X.25で標準化されている。パケットの組み立て・分解機能を持たないシステムの場合、PAD(Packet Assembly Disassembly)を介して接続する必要がある。
DDX-TP
(第2種パケット交換)
パケット交換を用いたDDXのうち、公衆電話網を介して提供されるサービスを、DDX-TPという。DDX-TPでは、公衆電話網とDDXを結ぶゲートウェイがPADの機能を持っているため、端末からは公衆電話網における回線交換サービスの場合と同様に利用することができる。
INS-P
(ISDNパケット交換)
Bチャネル、またはDチャネルを用いて、X.25パケット交換によるデータ通信を行うことができる。INS-Pを利用する場合、ユーザは送り込むデータをX.25フォーマットに従ったパケットにする。局側では、このパケットをDDX-P網に送る。INS-Pは、既存のNTTパケット網を使ってパケット通信をしているため、パケット網に接続しているDDX-P端末と通信することができる。ただし、DDX-TP端末とは通信できない。

1999/08/15
DoPaとかね


平成7秋 AN 問21

インターネットに関して、適切な記述はどれか。

 インターネットのシンプルメールには、受信者側が読んだのか、あるいはいつ読んだのかを送信者側から確認する方法が標準で備えられている。
 インターネットは、多数のホストが対等な通信関係にある。
 インターネットは、同一メーカのコンピュータ同士でなくても接続できるが、ユーザはLANとWANを区別した使い方が必要となる。
 インターネットは、同一メーカのコンピュータ同士を接続する技術として出発した。
 インターネットは、複数のネットワークを相互接続したものであるが、各ネットワークで個別の障害対策を行えばネットワーク相互間の障害の影響を排除できる。 

解答 イ

ア 標準として備えていない。
ウ 通信相手の接続状態をユーザが意識する必要はない。
エ 異機種を接続する技術として出発した。
オ 個別に障害対策をしても、全体のネットワークの障害がなくなるものではない。

1999/07/31


平成10秋 AE 問21

インターネットを利用した電子メールで、メッセージヘッダの拡張を行い、テキスト文書だけでなくワープロ文書・音声・画像データなども扱えるようにしたメールの規約はどれか。

 HTML
 MHS
 MIME
 SMTP

解答 ウ

HTML HTMLはSGMLの書式を踏襲したマークアップ言語の1つ。WWWサーバのドキュメントでは,このHTMLにより文書の構造や体裁などの要素(SGMLやHTMLでは,これらをエレメントと呼んでいる)を定義し,イメージやURLを貼り込んで,ハイパーテキストを実現している。
MHS ITU-TのX.400勧告として決められた,電子メールシステムのサービスとそのプロトコルのこと。OSI階層モデルのアプリケーション層のプロトコルに相当する。MOTIS→(Message Oriented Text Interchange System)
MIME Internetメールにおいて,1行の文字数制限,メールの最大サイズの制限などを解消し,かつ文字以外のデータ(プログラムやビットマップなど)を送受信可能にするための規約。
SMTP TCP/IPの上位プロトコルで、電子メールを送信するためのプロトコル。SMTPは,もともとはサーバ間でメールをやり取りするためのプロトコルだったが,現在ではPOPを用いた電子メールクライアント・ソフトウェアが,サーバに対してメールを送信する際にも利用されている。

1999/07/21


平成10秋 AU 問9

2線式通信回線で、帯域分割や時分割方向制御などを利用して、送信と受信を同時に行う伝送方式はどれか。

 全二重伝送
 同期伝送
 半二重伝送
 非同期伝送

解答 ア

通信方式
単向通信 1方向にのみデータの伝送が可能
半二重通信 同時に一方の端末からのみデータの伝送が可能
全二重通信 同時に双方の端末からデータの伝送が可能

物理的な伝送路には2線式と4線式がある。

2線式
伝送路上の電気信号は、一方から流れていけば、他方から戻ってくる必要がある。つまり最低2本の線が必要となる。このように、2本の線から構成された伝送路を2線式と呼ぶ。一般に、単向通信や半二重通信は、2線式で実現されている。(ただし、多重化により2線式で全二重も可能。)
4線式
4線式は、2線式を2組用意したものと考えることができる。つまり、一方の組で信号のやり取りをしながら、他方でも同時に信号のやり取りが可能となる。これは、全二重通信に相当し、全二重通信では、4線式が基本となる。
同期方式1
ビット同期方式 ビットごとに同期をとる方式で、連続同期方式と非同期方式がある。非同期方式の代表的なものが調歩同期方式。
キャラクタ同期方式 文字単位で同期をとる方式で、同期用文字にはSYN符号などが使われる。
フレーム同期方式 一定のビットパターンで同期をとる方式で、HDLC手順に使われる。
同期方式2
同期伝送 キャラクタ同期、フレーム同期
非同期伝送 調歩同期

1999/07/19


高度共通午前目次へ