第10部 情報セキュリティとシステム監査


平成8秋 AN 問25

災害などの緊急事態に備えて、情報システムの緊急時対応計画(コンティンジェンシプラン)の必要性を検討したい。この対応計画に関する記述のうち、適切なものを二つ選べ。

 新しいシステムを稼動させる場合、策定されている緊急時対応計画は見直されなければならない。
 緊急時対応計画は、日常業務で使用しているパソコンのデータを復旧することは含めなくてもよい。
 緊急時におけるリカバリ時間の予測と必要な資源の選定には、利用者部門の関与が必要である。
 災害の予測や対策の投資効果の算出が困難な場合、策定される緊急時対応計画の信頼性が低く、効果はない、
 復旧計画や対応手順を十分に周知すれば、要因の定期的な対応訓練を一部省略できる。

解答 ア、ウ

コンティンジェンシプラン
地震、火災といった災害によって情報システムに関係する要素が何らかの影響を受けた場合に、どのように対処するかという計画。

1999/07/31


平成10春 ME 問63

暗号方式に関する記述のうち、正しいものはどれか。ここで、秘密かぎ暗号方式は、慣用暗号方式とも呼ばれる。

 公開かぎ暗号方式では、暗号化かぎ、復号かぎ共に公開する。
 電子署名のような認証に暗号を利用するには、公開かぎ暗号方式よりも秘密かぎ暗号方式の方がよい。
 秘密かぎ暗号方式では、暗号化かぎと復号かぎが等しい。
 秘密かぎ暗号方式では、復号かぎを公開する。

解答 ウ

秘密鍵暗号方式
暗号システムにおいて,暗号化に使用する鍵と復号に使用する鍵が同じもののこと。通信の場合は送信者と受信者が、予め同じ鍵を秘密に持つ必要がある。
長所 アルゴリズムが単純。処理時間が短い。
短所 秘密鍵の転送が必要。鍵の管理が複雑。
DES(Data Encryption Standard: データ暗号化規格)

秘密鍵暗号方式の説明図

公開鍵暗号方式
暗号化と復号に異なる鍵を使用し、暗号化鍵は公開し、復号鍵は秘密にする。通信の場合は,暗号化鍵を使って通信文を暗号化し,受信した側では復号化鍵を使って元に戻す。
長所 暗号化鍵の配布が容易。鍵の管理が容易。ディジタル署名による認証機能を持つ。
短所 アルゴリズムが複雑。処理時間が遅い。
RSA(Ronald Rivest, Adi Shamir, Leonard Adelemen: 発案者の頭文字)

公開鍵暗号方式の説明図

1999/07/20
それは秘密DES…


高度共通午前目次へ