リポジトリ


情報システムを開発する各工程で発生するさまざまな情報を格納し、管理する。

リポジトリが格納する情報
情報の種類 内容
メタ情報 リポジトリの構造定義
規則 ビジネスルール、システム開発標準など
プロジェクト プロジェクト管理、プロジェクト目標・要件
構造化ダイアグラム プロセス(業務)フロー、DFD、機能階層図、データモデルなど
データ データストア、エンティティ、ファイル、レコード、データ項目など

システム開発にリポジトリを利用した場合のリポジトリの役割は以下のようになる。

  1. 情報システムの各構成要素がどのように結びついているかを検索でき、情報システムの仕様変更や保守段階において影響分析を行うときに強力な助けとなる。
  2. リポジトリに登録してあるメタデータを参照して、最新のメタデータの各種の仕様書や定義書を取り出すことができる。

平成10春 DB 問34

リポジトリシステムは、メタデータを管理するためのある種のデータベース管理システムということができる。一般のデータベース管理システムとは異なり、リポジトリが備えているべき機能として、適切なものはどれか。

 格納したデータについての複数のバージョンを管理する機能
 格納したデータの検索言語と検索機能
 多数の端末から入力されるデータ間の整合性を保証するための同時実行制御機能
 データごとの更新・照会の権限を管理する機能

解答 エ

ア:多バージョン管理の機能
イ:SQL、NDLなど
ウ:同時実行の制御の機能
エ:リポジトリは、データそのものではなくメタデータを管理するデータベースである。

平成8秋 AE 問45

ソフトウェア開発におけるリポジトリの説明として、最も適切な記述はどれか。

 アプリケーションを開発するためのツールと、データモデルを格納するための仕組みのことである。
 開発標準を定めたルールデータベースのことである。
 開発を支援するために提供されるソフトウェア部品のデータベースのことである。
 ソフトウェアの開発及び保守工程におけるさまざまな情報を一元的に管理するためのデータベースのことである。
 リパースエンジニアリングを行うためのソースプログラム解析用ソフトウェアと、解析結果を格納するためのデータベースのことである。

解答 エ

リポジトリとは、もともと貯蔵庫または保管庫の意味であり、ソフトウェアの開発工程で作成されるさまざまな情報を一元管理するためのソフトウェアデータベースという位置付けである。


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