Switch
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ストーリーは、映画の「フェイス・オフ」そのままだったけれど、たった4人で、これだけ質の高い芝居ができるとは!嘉月えりの1人5役に脱帽。さすが演技派。全部の役が、きちんと別人に見えて、全然雰囲気がかぶっていない。えりちゃんがいなければ、この作品は成り立たなかったと思う。刑事の奥さんの美穂圭子。歌は上手いし、しっとりした女性で素敵だった。
そして一番の見所。犯罪者ナルディと刑事ウォルターの入れ替わり。はじめ、嫌味な犯罪者が直ちゃんで、実直そうな刑事がわたるくんなのを見て、逆の方がイメージに合うのに・・・と思っていたのですが、そこでスウィッチ。入れ替わった後の、わたるくん。エドガーもびっくりの悪役ぶりが、最高に格好いい。キレのある大きいダンスを見ると、やはりこの人は星組なんだ、と思ってしまったり。刑事になった直ちゃんは、持ち味の温かみが全面に出て、いい感じ。2人の格闘シーンが、かなりの迫力だった。ダンスで争そっている雰囲気を出す、というのはよくあるけれど、本当に取っ組み合いしていて、怪我するんじゃないかとハラハラするほど。そして、十字架の前で死ぬわたるくん。またも目を見開いて迫真の死に様。最期まで、格好よすぎです。十字架に血がついていたのにもびっくり。照明の使い方も、格好よかった。
「花月雪星と配属されて、最後までしぶとく生き残った4人」と直ちゃんが言っていたけれど、やはり宙組以前、専科導入以前から見ている者としては、どうしてもそのイメージが強い。えりちゃん、直ちゃん、ショウで号泣しているし。同期っていいな、とつくづく感じました。 |
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TCA 2003 Dear Grand Theater |
10年間、大劇場公演中心に見てきた私にとって、今回のTCAは、まさに自分の宝塚の歴史をみているよう。星組のうたかたの恋は、私が初めてムラに見に行った作品なので、本当に10年たったんだな〜と実感。衣装を見ただけで、作品とその時の思い出がよみがえって来ます。
わたる君は星組だという先入観が消えないので、今回星組として出てくれて嬉しい。花組は、一番組替えの少ない組なので、あの時は石に踏み潰されて死んでたな〜(蘭とむ@ミケランジェロ)とか、あの時も国王のお相手だったな〜(おさ@ルートヴィヒ2世)とか、1幕出てすぐ病死してたな〜(おさ@夜明けの序曲)とか、思い出されます。大和悠河=月組のイメージが消えないのだけれど、本人も月組生も同じらしくて、特出している谷ちゃんがかわいい。せっかくの見せ場が、著作権の関係でカットされていて、ビデオ観劇は悲しい。どの組も、本当にパロディが楽しくて、笑い転げてしまいました。 |