アメリカ人の学者ロバートは、義勇兵としてスペインの内乱に参加する。
渓谷の鉄橋を爆破するという任務を帯びて、山中のゲリラと行動を共にすることになるが、ロバートはそこで出会った純真な少女マリアと恋に落ちる。
4日間という短い期間で、2人は愛を育む。
1本ものの芝居、まして昔の作品の再演となると、どうしても間延びして感じてしまう。 華やかにしようと思って途中に挿入するショーや結婚式の妄想?がかえって邪魔な感じだし、ロバートとマリアのラブシーンも同じような感じが多すぎ。 ばっさりカットして1時間半に縮めたら、もっとスピード感が出ただろうに。 ロバート、大空祐飛。男役の集大成のような包容力のある大人の男で格好いい。 特に最後手負いになった後、あの広い舞台で、たった一人ほとんど動きもないのに、すごくひきつけられました。 意識が飛びそうになっている感じとか、傷がすごく痛いんだという感じがすごく伝わってくる。 マリア、野々すみ花。酷い目にあわされてきたのに、純真な心を持つ少女。 少女というところに、ちょっと無理がある感じがしてしまった。 演技は上手なので、最後ロバートと別れるシーンは結構感動するのだけれど、初めのころのうぶな感じはカマトトっぽい。 ピラールの京未紗さんは、芝居をすべて持って行ってしまうくらいの名演技。 専科さんだからとは言え、あの好演はすごいです。 パプロ隊の男たち。 宙組の男役さんって、むさくるしいんだ…といい意味で感動しました。 蘭寿、悠未、北翔、十輝、春風、鳳翔って、線の細い人がいないんだもの。 ただ、あまりにアンサンブル扱いで、個々の印象がなさすぎるのは残念でした。 アグスティン、蘭寿とむ。 熱血感な感じがぴったり。 ロバートと別れのやりとりをするところはすごい迫力で、せっかくセットした銃を蹴倒してしまうくらいの熱演がすごいです。 手負いの仲間を見捨てていかなければいけない苦しさが、ひしひしと伝わってきました。 今回も笑いをとっていた悠未くんのラファエル。悪役専科でなくなって、面白いです。 伝令という大事な役目を言いつかったアンドレスの北翔海莉。見せ場をもらっていた割に、相手役のルチアのすみれ乃麗ちゃんの方が目立って見えました。 れいちゃん、妹キャラだと思っていたら、こんなしっかりした役もできるんだ。可愛いね〜 鉄橋爆破の情報が敵に洩れていると言われてたし、パブロの行動も怪しいし、エル・ソルド隊は襲撃されるし(これは単純に雪のせいかもしれないけれど)、 内通者がいるとかの話になるのかと思ったら、そういうことは一切なく、普通にロバートとマリアの愛の話で終わってしまいました。 鉄橋が崩れ落ちるところはすごい迫力だったけれど、その戦闘で仲間が死んだというのが、事後報告だけというのも残念。 そうでなくても弥里くんたちは台詞もろくにいないアンサンブル扱いだったのだから、せめて撃たれるシーンくらい入れてくれてもいいのに。 短かったけれど、最後のショーは華やかでよかった。 娘役さんのドレスも凝っていたし、男役さんの群舞はめちゃくちゃ格好良かったし。 やっぱり宙組はショーがなくては。 |