宙組
HIGH & LOW THE PREQUEL
Capricciosa!


2022年10月21日 / 11月19日
於・東京宝塚劇場



「ハイアンドロー」 予習のために見た映画の1作目は、街のチンピラの抗争ね、うん興味ないって言うのが正直な感想でした。 とは言え「FLY WITH ME」のハイロー紹介がめちゃくちゃ格好良かったので、宝塚版はきっと格好いいだろうと期待を寄せつつの観劇。

山王街を仕切る5つのグループは、頭文字をとってSWORDと呼ばれていた。
S...山王連合会、リーダー・コブラ(真風涼帆)
W...WHITE RASCALS、リーダー・ロッキー(芹香斗亜)
O...鬼邪高校(おやこうこう)、リーダー・村山(鷹翔千空)
R...RUDE BOYS、リーダー・スモーキー(桜木みなと)
D...達磨一家、リーダー・日向(瑠風輝)
その山王街を乗っ取ろうと企む苦邪組(クジャク)、組頭・リン(瑠衣蒔世)に対して、SWORDは手を取って立ち向かう。

ハイローの世界観を軽く寿組長が説明した後、大階段を順に降りてくるSWORDの面々。 テーマカラーの電飾、テーマソングに合わせて宙組イケメンsが歌って踊るんだから、格好良くないはずがない。 そのあとも各グループごとのナンバーがあるのだけど、格好いいのなんの。

ホワイトラスカルズの白い悪魔、芹香斗亜。 女性を守ると言ってるけど、超非道なことはしてないにしても女性を食いものにしてるには違いない。 一見ジェントルマン風なのだけど、白いスーツにピンクの丸いサングラスがうさん臭くて、ブラックキャラなキキはとても似合いです。
ナンバー2の風色日向がクールでイケメンでいい感じ。

他人を寄せ付けず、自分たちだけの世界を築いているルードボーイズ。 ストリートチルドレンが集まって、スリとか非合法なことをやって生活してるんだろうなって想像できます。 優希しおんはじめとするメンバーの身体能力、すごく身のこなしが軽くて目が釘付けでした。
そして桜木みなとの猫背っぷり。 咳き込みながらも喧嘩は強いらしいのが、沖田総司かって突っ込みたくなりました。

達磨一家の太鼓と花魁のナンバーがすばらしく妖艶で、和もののショーを見てるみたい。

鬼邪高の不良少年たちは「今日から俺は」のような世界観。

レディースグループの苺美瑠狂(ミルク)もショッキングピンクの特攻服で踊ってた。

映画だとチンピラがたくさんいるだけと思ったけど、それぞれのグループのイメージが分かりやすかったです。 苦邪組はオリジナル設定らしいけど、映画1作目も似たような敵が現れてたので、ストーリー展開としては違和感なくまとまってました。

そして真風涼帆の安定の格好良さと、潤花の明るくさばさばしたかわいらしさ。 お涙頂戴風にならなくて、ヒロインが可愛いと思えるのはすごく重要だって痛感します。

いきなりロミジュリ風の仮面舞踏会が始まる展開は、宝塚ファンにはデジャヴ感がすごい。 コブラがおまえたちが変なことをしないように付き添う的なことを言って、みんなで真っ白な衣装に着替えて敵の仮面舞踏会に乗り込む。 そこでジュリエットに出会うのはお約束ですね。
デートでCOSMOワールドに行ってた2人。 花組「フィレンツェに燃える」のれいちゃんのご挨拶で、コスモワールドを紹介してたんですよ。

ラストしんみり終わるかと思いきや「出ちゃった」。 出ちゃうんかい! 過ぎし日の記憶の中の彼女が見えているとか、彼女が魂になって彼を眺めてるとか、そういうのが定番でしょうに。

さらにプロローグに呼応するように総踊りで終わります。 全体として壮大なショーを見たような感覚でした。 さすが宝塚、さすが宙組。 華やかで格好良くて、とにかく良かったです。

「カプリチョーザ」

瑠衣蒔世の超絶美声とか、
桜木みなとの不敵な笑みを浮かべる美女とか(ずんの微笑みは腹に一物あるように見えてしまう問題@カルトワインの対談)、
優希しおんそっくりのロケットガールが現れたとか(あの年次でロケットガールをやると思わず、理解するのに時間を要した)、
そんな感じのショーでした。



2回目のハイローは千秋楽前日、1階席で見ました。 A席で見ることが多いので、1階席は臨場感が違います。

幕が開くと青い電飾の大階段に鬼邪高のメンバーが板付き。 その後順に達磨の赤、RUDE BOYSの緑、ラスカルズの白、山王のオレンジと電飾の色も変わって、テーマソングに合わせてお披露目タイム。 SWORDの面々がずらりと横一列に並んだときの迫力はすごかった。 ひとりひとりも見たいけど、でもオペラグラス使ってる場合じゃないって状態で、目が忙しかった。

これだけで十分格好いいのに、そのあとまた各チームのソング&ダンスをたっぷり堪能できて、合間にロミジュリ風の舞踏会やらバイクや浴衣のデートやら盛りだくさん。 美容室の後ろの本棚に並んでる漫画、るろ剣だったり花男だったりしてて、妙に気になってしまった。 そんなところ見てる場合じゃないのに。
豪華なショーを見たような、でもちゃんと主演カップルもいい感じで大満足でした。

ショーは、ミラノミラノとかローマローマって地名を連呼してるだけだったり、 ペペロンチ〜ノ、カルボナ〜ラなんて謎歌詞で初見の時は微妙だと思ったのですが、その辺はサラッと流して宙組男子を堪能することに専念しました。

赤い衣装で銀橋に勢ぞろいしたイケメンs、ちょうどまっすぐ前が瑠風くんだったものだから、超絶プロポーションにすっかり撃ち抜かれました。 風色日向くんと亜音有星くんも見栄えするし、真ん中だけ見てるわけにはいかないぞって感じにテンション爆上げでした。

中森明菜のミアモーレ、それはリオだよねと思いつつ、その昭和感がコブラとカナの幸せな日々を見てるような気になりました。 さよなら色の強いナンバーもあって、次の宙組はショーがないから一足早くさよならモードなのかな? 瑠衣くんへの拍手がとても大きかったです。