ホテルステラマリス。かつては栄華を極めたホテルだが、今は経営の危機に陥っている。経営再建のためにやってきたウィリアム。ホテルの社長令嬢のステイシー。ホテルの支配人で、ステイシーのフィアンセ、アレン。その他くせのある宿泊客たち。彼らを巻き込みながら、ホテルの再建にとりかかるが、なかなか上手くいかない。そして、それぞれにフィアンセのいるウィリアムとステイシーは、お互い惹かれていく。 正塚先生お得意の、登場人物が沢山いて、いろんな人間模様が絡み合っていくストーリー。主演2人にとっては、大団円のハッピーエンド。 ホテルステラマリスの経営再建のためにやってきたウィリアム、和央ようか。ウィリアムの会社の令嬢で、恋人でもあるアリソン、彩乃かなみ。 ステラマリスの令嬢、ステイシー、花總まり。ステイシーのフィアンセで、支配人でもあるアレン、水夏希。 カップルシャッフル?と思ったけれど、それぞれのカップルに愛は感じられなかった。 ウィリアムは、たかちゃんの持ち味なのだろうけれど、あっさりクールで、愛してるんだか、興味ないんだか、飽きてるんだか。かなみちゃんのアリソンだけは、恋人が大好きという感じがにじみでていた。いつものかなみちゃんの持ち味の、可愛い系のお嬢さんではなくて、なかなか気が強くて、はっきりした女性。こういうキャラも出せるんだ、とちょっと驚き。ウィリアムが婚約指輪を贈っているところを見ると、きちんと恋仲なのだろうけれど、かなみちゃんの片思いに見えた。 水、花總カップルは、最初完全に仕事仲間なだけに見えた。アレンの、ステイシーと婚約してると言う台詞を聞いても、やっぱり恋人同士には見えない。花ちゃん、最初からたかちゃんに好意寄せすぎ。アレンとステイシーがベンチで語るシーン。結局は別れ話なのだけれど、それも何かよそよそしい。 水ちゃんのアレン。仕事熱心で、熱血で、いい人で、ベニートかと思った。キャラそっくり。ホテルのキッチンで話てるし、モーニング着てるし(あの時はおさちゃんが着てたけど)。こんな格好いい人が支配人で、何かあるたびに率先して出てきてくれるんだったら、そのホテル、泊まりに行きたい。ステイシーとの別れ話をするときの、乱暴にステイシーの背中を押すのが男らしい。こんないい男をふるなんて、もったいなすぎる。 同じく恋人に心変わりされたアリソン。最後去っていくところは、素敵だった。取り乱すこともなくて、恋敵に別れのキスをして去っていくなんて、なかなか出来ない。 料理長の遼河はるひ。もともと背が高いから目立つのだけれど、今回の役はよかった。料理に生きがいを感じてる?熱血でいい人です。 ガイ、大和悠河。この人は一体何なんでしょう?影があるのか、ナルシストなのか、普通っぽいのかよく分からない。というか、前半、中盤、後半でキャラ変わりすぎ。たにちゃん、以前のようなキラキラしたオーラがなくなっていて、芝居の中でちょっと浮いた存在に見えた。まあ浮いた役ではあるけれど。 同じ浮いた役のティモシー、寿つかさ。彼の方は、浮いたキャラとして、ちゃんと芝居に溶け込んで見えた。 ショーは、モン・パリ77周年記念だそうです。最後の「宝塚の舞台」っていう台詞は、一瞬にして現実に引き戻されるし、内輪受けぽいのでどうかと思うけれど、それ以外は盛りだくさんで楽しかった。 楽器を持って歌い踊る兵隊たち。とても楽しいシーンです。スパニッシュ、黒燕尾、白い礼装・・・。未沙さんの小気味いいトークもあるし、何よりショーも水ちゃんの存在感がすごい。舞台の上で輝いてた。トップコンビの方が、オーラがなく見えてしまった。人にも旬ってあるんだと、実感しました。 |