宙組
大海賊
HEAT ON BEAT


2024年10月23日
於・相模女子大グリーンホール



「大海賊」は初演の月組を見てますが、当時ですらありきたりなストーリーだなって印象がありました。 ありきたりというとマイナスイメージだけど、王道な宝塚を堪能するにはうってつけの作品です。
主人公エミリオの芹香斗亜は正統派王子キャラからのちょっとノーブルな海賊で、敵役の瑠風輝は出てきた瞬間から息をのむ格好良さ。 エミリオと愛し合うヒロインは、敵の妹で貴族の令嬢。
宝塚の海賊ものが格好悪いわけない。 何から何までお約束通りなのだけど、みんな役にあってるし、荒くれ海賊どもまでビジュアル系なのが見ていて幸せになります。

2番手時代のききちゃんはブラックな役が多かったけど、こういう白い役を見るとトップになったんだなって思います。
でもやっぱりこの作品で一番格好いいのはエドガー。 敵役なのにノーブルで、野心家で非道なのだけどビジュアルが良すぎて、初演わたるくんの時も思ったけど、敵役は格好良くてナボですね。
ヒロインのエレーヌ(イギリス人ならヘレンじゃないのか?って初演でも思ったけど)、春乃さくらちゃんは令嬢でもちゃんと芯のある感じが見えていい。
エミリオを愛する女海賊アン、天彩峰里はショートヘアがキュート。
キッドの桜木みなとが、腕っぷしに自信があって周りからも好かれてる陽キャラな感じが似合ってて、アンに告白してお断りされたときにあえて明るく振舞おうとしてるのが切ない。
聞き耳の真白悠希のコメディっぷりが流石の芝居上手。 エミリオに投げて渡されたナイフを受け取りそびれて落とすのも、このキャラならあり。
イケメンなのにスキンヘッドにしてる人とか、海賊たちも個性豊かで良かったです。 下級生の顔と名前覚えないとな〜

エレーヌが刺されたあと、エミリオがちゃんと背負って運んでるのが良かった。 初演でえみくらを銀橋全部歩かせてるのが、何て酷いって思ったので。 お姫様抱っこが無理なのは分かるし、背負うのだってあのドレスじゃかなり大変だと思う。

復讐はとげられたけど、愛する人を失った。 それでも仲間と共に次に向かう。 分かりやすい、いかにも宝塚なストーリーでした。

ショーはロックンロールが格好良かった。 もえこ&こってぃの監獄ロックなんて最高です。
さくらちゃんが出てくるまでに結構時間かかってたのは、初日あけてすぐだったので場面転換がうまくいかなかったのかな?

こってぃの女装のプロポーションの良さ! 宙組は本当に見てて目の保養になります。