パリの高級ホテル「シャトー・ド・ラ・レーヌ(王妃の館)」に泊まるツアー。
経営難の旅行会社が考えたのは、同じ部屋を2組の客に使わせると言う奇抜なアイディアだった。
高額な光ツアー。 スランプに悩む小説家の部屋には、300年前の恋人への断ち切れない想いを残したルイ14世の亡霊が現れる。 ラスベガス進出を考える金満家のオヤジと愛人。 事業の失敗で借金を抱え、自殺を考える夫婦。 安価な影ツアー。 失恋の傷心旅行で相部屋になった青年とオカマ。 詐欺師の夫婦。 個性派の客ばかりのダブルブッキングツアーは、ドタバタの末に大団円におさまる。 ド派手すぎる衣装とコメディということで全く期待せずゆるい気持ちで見に行ったら、思いの外いい話でびっくり。 宝塚的に格好いい人物がいるわけじゃないけれど、人間っていいなぁって相田みつを的に思ってしまう作品でした。 スランプの小説家・北白川右京、朝夏まなと。 無駄にド派手な服装と妙なヘアスタイル、全然格好良くない役作り。 まなとってこれまで苦手だったけれど、とことん突き抜けた役作りで今回は楽しかったです。 光ツアーツアコン・桜井玲子、実咲凛音。 こちらもド派手ファッション。この人が諸悪の根源とも思うけど、芝居上手のみりおんなので、嫌味なく楽しく見られました。 ルイ14世、真風涼帆。 豪華な宮廷衣装で偉そうに現れたわりに、憎めない。 ベルサイユ宮殿のガイドまでしてしまうし。 幼少期に貴族に宮廷を追われて云々って話してたけど、それ自分だよね?(ボーフォール公@太陽王)って突っ込み入れたくなった。 マカゼってすごく格好いいのに、どこか抜けた可愛い感じが良い。 ルイの想い人ディアナ、怜美うらら。 真風とカップルだと思って期待してたのに、ほとんど出番なし、絡みなし。残念。 金満家のオヤジ・金沢貫一、愛月ひかる。 ヅラで、愛人連れてて、札びら切って、コテコテの大阪弁。 絵にかいたようなエロオヤジなのだけど、そこは宝塚。 最後に懐の大きさを見せて、ただのエロオヤジじゃなかった。 それにしても、路線男役さんの役じゃないよね〜。 愛人ミチル、星風まどか。 お金につられてるだけの女じゃなかったらしいけど、あまりキャラが見えてこなかった。 劇団の推しは強いけど、いまいちぴんと来ない。 すっしーさんと舞良ちゃんの夫婦、地味なだけの夫婦かと思ったら自殺志望者。 まいらちゃんってロッタハートさんのイメージが強すぎて、まさか演技で泣かされるとは思わなかった。 ヒロさんがまたいい味出してて。 何でこんなアンサンブルのおじさん役にヒロさん使うんだろう?って思ったら、なるほど重要な役でした。 「辛い時こそ笑え」って人生訓だわ。 失恋青年・近藤誠、澄輝さやと。 思い込みの激しそうな警察官だけど、あっきーは線が細いからイメージに合わない。 でも人の良さそうな、押しに弱そうなところは合ってたから、まあいいか。 同室になったオカマのクレヨンこと黒岩源太郎、蒼羽りく。 見た目インパクトものすごいのだけど、単なるイロモノじゃない。 自分で笑いネタにでもしないと辛すぎるセクシャルマイノリティの可哀想な感じが分かって、マコちゃんもそこにほだされたのかなって思う。 マコちゃんは絶対ノンケだと思うんだけど。 濃いキャラだらけのドタバタ喜劇だし、多少強引な大団円なのだけど面白かったです。 ショー「VIVA!FESTA!」 幕開けはリオのカーニバル。みりおんではなく、うららちゃんが蝶の衣装で登場。 総踊りでは、下級生が2階の通路まで来てくれました。 魔女の宴。すっしーさんの魔女が強烈なのは置いておいて、しもべの愛ちゃんのあまりの格好良さにびっくり。 どちらかと言ったら可愛いイメージだった愛ちゃんが、3段抜かしで男らしさに磨きがかかってました。 やっぱり芝居がアレだったから? 和希くんも可愛いイメージをかなぐり捨ててました。 好青年なマカゼは印象薄かった。 続いて牛追い。 闘牛はよくあるテーマだけど、牛追いは初めて見る。 りく君の牛のイケメンっぷりが素晴らしかった。 サラマンダーやらジャガーやら、こういう非人間系の攻めるダンスナンバーを踊るりくは最高に格好いい。 目が離せませんでした。 2連続格好いいナンバーが続いたあとは、さらに上を行く格好いいシーンが待ってました。 愛ちゃん率いるKポップ風男役ナンバー。 あまりの格好良さに心臓爆裂、どうしていいか分からない。 中詰めはよさこい。 迫力満点の群舞で、超パワフル。 宙組の群舞は定評があるけれど、それ以上にダンサーが集まってる気がする。 息つく暇もない怒涛のダンスナンバーが続きました。 ロケットは、うららちゃんがセンターで、銀橋に出てきて足上げするという珍しいパターン。 誇りと野心の対決シーン。両チームとも衣装が似ていて、ここはもうちょっと色のコントラストがあった方が分かりやすかった。 全員ベージュなので、激しい対立の割に見た目インパクトが弱くてもったいない。 マカゼが若干ティボルトのデジャヴ感だったところから、和解して総踊り。 大階段板付きの黒燕尾は、Mの人文字。 友人は「実咲のM?」とか言ってるし、私は「真風のMでしょ」と言ってみたりしたけど、やっぱり「まなとのM」? 黒燕尾なのに激しく踊るし、フォーメーションも凝ってて見ごたえありました。 最初から最後まで見ごたえたっぷりのショー。 どのナンバーもあまりに格好良くて、本当に良いもの見せてもらいました。 |