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宙組 |
坂本竜馬の物語。破天荒な竜馬が、日本が発展していくためには徳川幕府は不要、薩摩と長州が手を結び、外国貿易を行うべきと考えて奔走するが、志半ばで刺客に討たれる。 坂本竜馬の貴城けい。ノーブル系の役の方が似合いそうなルックスなので、泥臭いイメージの竜馬が似合うかな〜と思っていました。顔をアップで見ると綺麗系だし、ヘラヘラしていてそんな大人物?という感じもしたけれど、奔放な竜馬を好演していました。 お竜の紫城るい。ちょっと気が強くて、それでも勤皇志士の恋人の宿命、心配しながら待つしかない切ない女心がいじらしい。かしるいのコンビはなかなか似合っていました。 中岡慎太郎、大和悠河。いつも頭にきて怒鳴っている人。演技は頑張っているのだけれど、甘いルックスが血気盛んな役に合っていなくて、思春期の少年が騒いでいるだけに見えてしまう。たにちゃんに男くさい役や暗い役は求めません。爽やかで明るいトップさんになってね。 一橋慶喜の蘭寿とむ。ポスターでちょんまげ軍服姿を見たときには、かなり見てはいけないものを見てしまった感がありました。でも、誰よりもちょんまげ和装が似合っていて、ずっと椅子に座っているだけの役なのに、存在感が感じられました。慶喜が幕臣を置き去りにして大阪城を抜け出したのは、国を背負うものとしてありえない行動だと思っていたし、新選組!(大河ドラマ)の慶喜公はかなり神経質そうなルックスだったので、なおさら好感を持っていなかったのだけれど、らんとむの慶喜を見て、この人は裏切り者の汚名を着せられることよりも、徳川家の存続や無駄な血を流さないことをあえて選んだんだな、とちょっと見直した・・・というか、らんとむの慶喜に感動しました。でも、涙をそっとぬぐう演出はわざとらしくてイヤ。 桂小五郎、北翔海莉。北翔くんはちょっと垢抜けない感じがあるので、桂のイメージには、もう少し垢抜けた感じがほしいかな。君子危うきに近づかずと、竜馬とは正反対の決断をする頭脳派のはずなのに、何かお笑いのイメージだけが残ってしまった・・・。 お蝶の美羽あさひは、大人の色香があっていい。姐さんにいいように使われている陸奥陽之助(七帆ひかる)の小姓っぷりが可愛かったです。 勝海舟(立ともみ)とお登勢(邦なつき)は、さすが専科さんの芝居は深みがあって素敵です。 武市半平太(悠未ひろ)は、結局なんで死んでいったの? ショー、ザ・クラシック。ショーの構成とか全体の雰囲気とか、全然見ている暇ありませんでした。100%らんとむファンビジョンです。 幕開け、真紅の貴族服にデニムのバトラーが、銀橋に登場!真正面でテンション上がります!正統派のブルーの貴族衣装も、花組ではあまり見ることのなかった、ビジュアル形のロン毛が嬉しいです。 たにちゃんの花占いのシーン、まりえさんが可笑しい。たにちゃんは、こういう爽やかに可愛い役が似合うのね。 夢のあと・・・トロイア戦争? たに&るいるいのケンカのシーンは、なんか嫌味なく可愛い。正統派の黒燕尾が宝塚らしい。 ショパンとジョルジュ・サンドは、運命ばかりに注目して、他を全然見る余裕ありませんでした。ピアノから出てくるのはいいのだけれど、スタンバイしている様子を想像すると、ちょっと笑えます。黒天使みたいなルックスも素敵だし、あんな安定感の悪そうなピアノの上で踊ってても格好いい。とても中性的で、ショパンに恋してしまった気持ちがすごく伝わります。 軍服もかっこいい。 やっぱりダンスが格好いい〜!と、らんとむ以外は何も見てませんでした。センターの席だったので、視線が全部自分の方に来るように感じて、最高でした。 2回目は、さらにらんとむビジョン。幕開けバトラーはやっぱり格好いい。ほくしょと2人のシーンでは、マイクがオンになっていて、「ちょっとちょっと」の声が完璧に聞こえました。 そして一押しは、運命。今回は2階席だったので、ピアノに横たわる姿が見られてちょっと嬉しい。きちんと自分でスイッチをおして、ピアノを閉めているのも見えました。らんとむ君、ダンスが上手いのは当然ながら、表情がすごい素敵。余裕気にショパンを眺めていたところから、恋心、嫉妬、誘惑・・・。このシーンだけでも何度でも見たい。 ポピーとロケットと個別の銀橋シーン以外は、出ずっぱりのとむ君。ファンにはたまらないショーでした。 |