宙組
Shakespeare 空に満つるは尽きせぬ言の葉
HOT EYES


2016年3月16日
於・東京宝塚劇場



 シェイクスピア作品を織り交ぜながら、シェイクスピア本人の半生を描いた作品。 「夢シェイクスピア」「アンダースタディ」「KEAN」と劇中劇でシェイクスピアを演じる作品は今までもあったけど、正直どれも好きになれなかった。 今回も見てて眠くなるところがありました。

 ウィリアム・シェイクスピアの朝夏まなと、妻アンの実咲凛音。 この2人のシーンが特に退屈でした。 完璧に劇中劇だけならともかく、リアル社会にシェイクスピア作品を織り込んでくるのが、微妙にミスマッチな気がする。 ラブロマンス的にも盛り上がらないし、ラストの夫婦のきずな的なシーンもふ〜んって感じでした。

 ジョージの真風涼帆、妻ベスの伶美うらら。 真風のビジュアルがクールでダンディで格好いい。 うららちゃんの凛とした美しさの並びも素晴らしいのだけれど、演技の相性もばっちり。 あんなに格好いいのに妻の方が上手だし、実は気弱な面があるっていうのもチャーミング。 でもアイアンメイデンは痛いよね、うん。痛いって言うか・・・あれ死ぬでしょ。 クールに決めても、ちょっとお笑い路線に持って行っても、何をしても様になる2人でした。 真風とうららちゃんの並び、これからも楽しみです。

 リチャードの沙央くらま。はじめ劇中劇の役者だけで面白味ない使われ方してるな〜と思ったら、パブ(?)のシーンではすごく引き込まれた。 やっぱりこまちゃんは上手いわ。 ぼや〜っとした芝居を引き締めてくれた感じがします。

 若いウィルとアンの出会いは「ロミジュリ」、アンの不貞を疑うシーンは「オセロー」、ジョージとベスは「マクベス」?、ラストは「冬物語」。
主だった元ネタは分かる。 分かるんだけど、何だろう?無理やり感が否めない。

 ショーは派手派手でした。 衣装も、あれは宝塚じゃなきゃ着こなせないっていう派手さだったし、昭和の懐メロメドレーも昭和っぽくなくて良い感じ。 ジャガーのナンバーが特に好きでした。