役替わりを見たら、やっぱり本役でもう1度見たくなってしまいました。 らんとむラモンは、熱くて男っぽくて、やっぱり格好いい。「下町でゴロゴロしているケチな野郎」と言う台詞が、北翔くんのときはまさにそんな感じだったけれど、らんとむはわざと卑下して言ってるだけに聞こえる。結構剣の腕も立つし、兄貴分として仲間にも慕われているみたいだし。こんなラモンだから、イサベラもフェルナンドへの切ない想いを受け止めてもらいたくて、思わずしがみついちゃったんだよね。ラモンが思いのほか強く抱きしめてきたから、この人は私のことが好きだったんだって思い出して、「ごめんなさい」って去っていく。北翔ラモンはもっと軽い役作りだったから、とむラモンの方がインパクト強い。「瞳の中の宝石」の歌も、本来なら歌が上手い方がいいはずだろうけれど、らんとむの詰まったような歌声の方がずっと心を打つ。 幻想シーンでラモンがイサベラの腕を引くところも、手をとって1拍おいてから、強く引き寄せるのが好き。スパニッシュダンスは誰よりもきまってるし、酒場でアンサンブルにまじっているときも、目力があっていい男♪ やっぱりラモンは、らんとむじゃなきゃ、ね。すっかりファンビジョンです。 ロドリーゴ。他の部分は2人とも大差ないけれど、シルヴィアとのラブシーンは、らんとむの方が激しい想いを残しているのが伝わります。 今回、最初の方のやり場のない怒りが、この前見たときより激しくなっていて、つらいんだなって思いました。 他には、イサベラの切なさが、ひしひしと伝わってきました。最初から結ばれないと分かっていても、束の間精一杯愛し合って、さっと身を引く。そんなところを見て、ラモンはまた想いをつのらせるんでしょうね。絶対お似合いだと思うんだけどな。 フェルナンドは、お貴族さまだからというのもあるけれど、結構自分勝手。「私のイサベラも死んだ」と言いながら、結構ふっきれたような表情してて。イサベラは身を裂かれるような表情を浮かべて去っていったのに。家を継がなければならないし、マルガリータとの結婚は破棄できないのも分かるけれど、そんなあっさりと・・・。というか、本当に恋人が亡くなったロドリーゴの前で、たかが失恋で「死んだ」とか言わないでよ。ここら辺が、やっぱり古い作品なんだなって思います。 ショーは、らんとむとうめちゃんだけ見ていたようなものでした。ダンスの上手い娘役さんは他にもいるけれど、こんなに目が行く人は珍しい。逆に、北翔くんのダンス。らんとむとシンメになることも多いから、普通に踊れる人でも比べられてしまうのに、あれではかなりまずい。もうちょっとダンス頑張って。 宙組は大きい人が多すぎて、逆にバランスが悪く見えてしまうのが気になる。背が高いのは格好いいけれど、175センチくらいが限界だと思うな。主役クラスの人が埋没してしまうのだもの。宙組だけに集めないで、各組にバランスよく配すればいいのに。 |