フランス革命の前後を生きた詩人、アンドレア・シェニエ。
時代の流れに惑わされずに自分の思うことを詩に綴り、最後は断頭台の露と消える。
アンドレア・シェニエ、蘭寿とむ。 こういう耽美なコスプレは、蘭とむの魅力を全く引き出さない。 高潔な魂を持つというよりは、優柔不断で世渡りベタ、自分も周りも幸せに出来ない男という印象で、キャラクター的にも蘭とむにあってない。 ラスト、マッダレーナと一緒に断頭台に向かうっていうのも、もう何が何だか意味不明としか言いようがなくて、残念でした。 マッダレーナ、蘭乃はな。 可もなく不可もなく。アンドレアと一緒に死にたいという程の情熱を持っている風にも見えないし、彼女の何にアンドレアが惹かれたのかもよく分からない。これ大恋愛ものって言う? ジェラール、明日海りお。 中途半端で、格好良くもなければ、報われない恋に苦しむ姿が魅力的でもない。 革命の闘士なら革命の闘士らしく徹底すればいいのに、単なるジェラシーでむちゃくちゃにしてしまう。 Je Chanteのシュタイネル少佐(春風)なんかだと、恋敵に対する嫉妬心と彼女への愛憎がいい感じに切なくて格好良かったのに、明日海演じるジェラールは単なる思春期の少年のわがままにしか見えなくて、見てていらっとした。 ジュール、春風弥里。 これでさよならなのに、何だか重要性のない役。 ジェラールと違って、真正の革命家。 クールでキレ者そうで、たたずまいだけで格好いいのに、もっと見せ場が欲しかった。 足で机の上の冊子をたたき落とすところは、なかなかすごかったです。 マリー・ジョセフ、華形ひかる。 アンドレアの弟で同じく詩人だけれど、時代の流れを読んで、その時々に求められる作品を作り出す。 作品全体で、理解できるのはこの人だけ。 世渡り上手なコウモリなだけだと感じ悪いけれど、兄のように誰ひとり幸せになれない人生よりも、こういう人の方がいい。 全体的に全然面白くなかったけれど、唯一エンジェルブラックの柚香光ちゃんが見ごたえあって、ひたすら彼女ばかり見ていました。 ダンスの綺麗さ、色気のある表情、これから楽しみです。 ショー、Mr.Swing! 今回SS席センターという良席だったので、オペラグラスなしで堪能できました。 みーちゃんさよならということで、ひたすらみーちゃんのみ。 銀橋に出てくると本当に目の前で、テンションあがりっぱなしです。 旅立ちの歌なんかも歌って、本当にさよならなんだなと思ってしまいます。 ただ一か所、中詰めピンクの総踊りの蘭とむ、蘭とむは白いスーツでしたが、これは反則的に蘭とむが格好良くて、ついついみーちゃんでなく蘭とむに目が行ってしまいました。 やっぱりコスプレお耽美衣装より、蘭とむはスーツ!燕尾よりスーツ! これは譲れません。 ***** 2度目の観劇。芝居は全然面白くなかったので、ショーを見るだけのつもりで行きました。 ショーというか、本音としてはみーちゃんの見おさめです。 というわけで、みーちゃんビジョン。 プロローグ、スーツの男役の群舞は、これぞ花組という感じで本当に格好いいです。 ショーの始まり、蘭とむとみーちゃんが挨拶を交わして、この2人の並び好きだったなあ〜と実感します。 派手派手なラテン。蘭とむにはラテンがお似合いです。そのあとの野球も元気いっぱいで、やっぱり蘭とむは耽美お貴族キャラよりこういうのがいい。 みーちゃんはあっさり女の子に悩殺されて終わってましたが、男前で格好いい役も似合うのに、こういう3枚目も出来る芸幅の広さがすごいです。 黒タキで銀橋を歌って渡るみーちゃん。スーツとか黒タキってクールでスタイリッシュで、花組男役の専売特許だと思います。 本舞台で見事なスキャットを聞かせてくれて、歌にダンスに嬉しいです。 ピンクのスーツ、個人的にあまり好きな衣装ではないけれど、たっぷりダンスの見せ場がありました。 最後、仲間に見送られて銀橋を渡っていくシーンが、お約束なのは分かってるけれど、もう駄目だ〜という感じです。 「背中を押されてまだ知らぬ道を歩こう」「ここに生きた日々明日を照らすよ」だもの。 明るく歌って去っていくのが、かえって響きます。 最後は大階段で黒燕尾の群舞。いろんなみーちゃんが見られて良かったというべきなのでしょうが、やっぱり残念でなりません。 長くファンをやっているので、笑って退団を見送れるすべは身につけてきたはずなのに、今回はなかなか厳しいです。 |