花組
Ernest in Love


2005年9月14日
於・日生劇場



 2度目の観劇。東宝が休演日だったので、貴城、舞風ほか雪組生が沢山見に来ていました。終演後の挨拶で、樹里ちゃんが「出演者より沢山見に来ている」と言っていたくらい。
 前回見たときよりパワーアップしていました。アドリブなしと聞いているけれど、すべて脚本どおりの台詞でも、ここまでテンション高くできるとはすごい。お茶会トークの内容を思い出しながら見ていました。

 寝起きのアルジャノン。スリッパなのに、さおたさんと頭の位置変わらない。背高いっていいですよね。そのさおたレインも、ダンディで素敵。

 きゅうりサンドのシーン。よ〜く見てみると、確かに玉子とかキウイっぽいのもある。でも、やっぱりあの一気食いはきつそう。そのモゴモゴになってる様子が、アルジィっぽくて可愛いのだけれど。レディ・ブラックネルが来て、きゅうりサンドがないと気づいたときのアルジィ。自分が食べてしまったのに、レインのフォローに内心助かったと思ってるのに、えらそうな顔して体面保ってる様子が可笑しい。
 シガレットケースを取り上げられて地団駄ふんでる樹里ちゃんは、ちょっと私の好みからはやりすぎの感じ。貴族だし大人だし、もうちょっと控えめくらいが好み。蘭とむが声色使ったり、オーバーアクションで樹里ちゃんをからかってるところは面白くて好き。この1連が1幕で1番好きなシーンです。

 アーネストとグウェンドレン。前回よりも、力関係でグウェンドレンが勝ってるように見えました。最後ソファに押し倒してしまうし。それでも、やっぱり可愛い。あすかちゃん、こんなに可愛い味が出せるようになったんですね〜。

 アーネストとグウェンドレンがいちゃついてる時の、壁の花アルジィ。前後のおとぼけキャラと違って、ここだけ妙に格好いい。いや、格好よくていいんですけど。バンバリーはこういう2枚目路線なんでしょうね。

 夢見る少女セシリィに、翻弄されまくるアルジャノン。最初は格好よく登場したのに、段々3枚目路線まっしぐら。完璧に振り回されている。ここも楽しいです。様子をうかがいながら、舞台を左右に移動する蘭とむの姿がツボ。

 うそ臭く泣き崩れているアーネストのところに、「にいさ〜ん!」と明るい顔で現われるアルジィ。脳天気なアルジィに、本気で怒ってるアーネスト。この2人のにらみ合いがたまりません。マイクオフの大阪弁でのアドリブ、さすがに離れた席では分かりませんでした。指相撲も、結局樹里ちゃんの負け。立場弱いね〜、アーネスト。

 マフィンソングで、髪の毛ぐしゃぐしゃにされてる蘭とむ。とさか頭のまま樹里ちゃんにぴったりくっついて歩くものだから、可笑しいの何の。よく樹里ちゃん笑わずに芝居できるなあ。1度はけて、すぐに出。前回気にしなかったけれど、本当に時間ないのに、ヘアスタイル元通り。これは確かに、袖では大変なことになってるでしょうね。
 偽兄弟の出会い〜マフィンの、2人の性格の対比が面白い。真面目なアーネストに、享楽主義な弟アルジィ。

 「家族がほしかった」とアーネストが言うシーン。これまでバカなことやってるぶん、急にシリアスになって、じーんとします。月組のときには、それほど心に残らなかったのに。さよなら公演とお披露目の違いでしょうか。そして、そんなアーネストを抱きとめるグウェンドレンが、大人の女性に見えました。もともといちゃついてる時から、月組カップルほどバカップル度は高くないように見えていたけれど、しっかり家庭を築いていくカップルに見えました。

 バカップルといえば、蘭とむ&一花。最初の頃の格好いいアルジャノンはどこに消えたかというほどの、いちゃつきっぷり。自分のお父さんの名前すら覚えていないのも、こんなおとぼけキャラならあり得る。「苗字は間違いなくモンクリーフだ」という台詞が、また可笑しい。

 全員ハッピーエンドで、何回見ても楽しくなる作品です。