「フィレンツェに燃える」
バルタザール侯爵家の舞踏会に現れたパメラ(星風まどか)。 酒場の歌手だったパメラは、高齢の公爵の後妻におさまった後、今は未亡人になっている。 下賤な身の上を貴族たちに馬鹿にされ、夫殺しの疑いもかけられ、敢えて感じの悪いふるまいをする。 そんな陰鬱な未亡人に一目ぼれした侯爵家の長男アントニオ(柚香光)。 兄が大好きでたまらない次男のレオナルド(水美舞斗)は、兄を悪女の手から救うために偽りの恋を仕掛けるが、ミイラ取りがミイラになってしまう。 パメラの元カレで、夫殺しの疑いを抱いて追いかける憲兵(永久輝せあ)。 アントニオに恋して猛アピールする幼馴染のアンジェラ(星空美咲)。 アンジェラのフィアンセ(聖乃あすか)は、彼女の気持ちが離れてしまったことを知ってあっさり姉娘と結ばれる。 とりあえずマイティがれいちゃんのことを大好きだってことは分かったけれど、誰にも感情移入できないし、微妙すぎる話でした。 そもそもパメラに全く魅力を感じない。 まどかが苦手って言うのもあるけど、何に対して屈折して鬱々してるのかも分からないし、夫殺しは冤罪なのか、アントニオが語ってた無実の罪で処刑された青年が何かパメラと関係あるのかも言及されない。 そんなパメラをひたすらかわいそうな人なんですって言うアントニオ、煮え切らないにも程がある。 髭がいまいち似合ってないのも残念。 分かっててパメラに近づいて、分かってて沼に落ちていくレオナルドが一番おいしい役だったと思う。 ひとこは当て馬みたいだったし、ほのかに至っては全く無色透明の存在。 「冬霞の巴里」であれだけの演技を見せてくれた2人の無駄使い。 ガリバルディとか義勇軍とかってセリフで出てくるだけで、全然緊迫した雰囲気が伝わらない。 どこかで軍隊とか出してくれたら、もうちょっと締まった話になったかもしれないのに、延々フィレンツェの祭りが繰り返される。 放置されてるひとこも気の毒。 憲兵と公爵未亡人が死んだのに、何のお咎めもなく終わるストーリー展開。 義勇軍に行きます、ああそうですか。 なんかいろいろ残念でした。 「 Fashionable Empire」 本公演と違ってセットが大幅に減ってたのが残念だったけど、これぞ花組っていう楽しいショーでした。 公演中止で配信でしか見られなかったので、これが見られただけで満足。 マイティのダンスを久しぶりに堪能できて、会場も大盛り上がり。 生徒さんも満面の笑みで、楽しそうでした。 芝居でもショーでも侑輝大弥くんが大抜擢、いい感じでした。 |