映画スターの倉丘銀四郎こと銀ちゃんは、自己中心的で子分のヤスへもやりたい放題。
恋人の小夏が妊娠したのを知って、自分のキャリアと新しい恋人のために、ヤスと結婚させようとする。
銀ちゃんを敬愛するヤスは断るはずもない。
ヤスの優しさに気持ちを寄せていく小夏に対して、銀ちゃんは自分には小夏しかいないと気がつく。
そして、ヤスは銀ちゃんの映画を成功させるために危険なスタントを買って出た。
銀ちゃん、水美舞斗。 確かに自己中でやりたい放題なのだけど、根底が優しい。 ヤスに対してマウント取ってパワハラしてるのかと思いきや、本当は誰よりヤスに心を許していて、すごく大事に思ってる。 橘に言い返すところもだけど、ヤスを抱きしめるシーンでは、マイティの必死な様子にウルっと来ました。 滅茶苦茶やってるシーンのテンポはいいし、スターのオーラもすごい。 ぐいぐい引き込まれました。 ヤスの飛龍つかさ、今さらだけど上手い。 銀ちゃんのことを心底敬愛してて、女押しつけられるのも命張るのも、ヤスがそうしたいって思ってるのが分かる。 マイティが主役なのは揺るがないけど、途中ヤスが主役かと錯覚するくらい、素晴らしい存在感でした。 階段落ち前夜のヤスらしくない態度も、日ごろの優しさが際立ってた分、そこまで追い詰められてるのかと胸にしみました。 今までのヤスはどうしても好きになれなかったけど、つかさ君のヤスとマイティの銀ちゃんのコンビは良かった。 最後ヤスを殺さなくてもいいのに、現場の安全管理くらいちゃんとすればいいだろうって思いはどうしても消えないのだけど、それ以外はいい感じでした。 小夏の星空美咲、堂々とした女優っぷりで後半の演技もうまいのに、研3だって知ってびっくり。 男に振り回されて可哀そうなお涙頂戴風じゃなくて、ちゃんと自分の意思を持ってる感じがした。 小夏がうじうじしてると本当にいらいらするけど、ヤスとのカップルは素直に応援したくなる。 お弁当つくって大部屋仲間に届けるところ、階段でお重をひっくり返してしまって、男子たちがすかさずフォローに入ったのアドリブだったんですね。 あまりにうまく芝居がつながったものだから、そういう演出かと思った。 美咲ちゃん、カーテンコールで「もう一度作ってきます」って言ってた。 橘の帆純まひろのイケメンっぷり。 春風弥里が大好きだった私だけど、まひろ君何の不服もありません。 ダンスナンバーもあって、花のあるイケメンっぷりが素敵でした。 最後銀ちゃんに見せる心配りが何気に男前で、どうしようもない男が多い中で格好よかったです。 その他の人たち。 ヤス母、京三紗。 小夏のお腹の子がヤスの子じゃないのは感づいてるけど、とにかく息子を大事に思ってる。 鬱陶しく押しつけがましくないのが、さすが専科さんの演技力。 朋子、都姫ここ。 一歩間違えたら滅茶苦茶いらいらするタイプの子だけど、すこーんと突き抜けてて腹が立たない。 彼女なりに悪気なく一生懸命なんだって思える。 希波らいと。芝居がどうって言うわけじゃないけど、無駄に等身良すぎ。 初めて見たときはあのラストは何だろうって思ったけど、特に意味なんてない、ただのエピローグなんでしょうね。 湿っぽく終わるよりはいいのかな。 ヤスが死ななければ、もう少し後味悪くないのだけど。 |