秦の始皇帝の死後、中国の覇権を争った項羽と劉邦の物語。 項羽、真飛聖。戦術に長け、1人で1000人も斬るワンマン武将だと言うけれど、まとぶんの端正なたたずまいからは、そんな感じはしなかった。 戦場にまで寵姫を連れていくと言うのも、もっとギラギラした男ならさもありなんと思うのだけれど。 そもそも、なんでそんなに虞美人を溺愛したのか、よく分からないし。 もっと激しい熱血漢のほうが、項羽らしかったと思う。 虞美人、桜乃彩音。何を考えているのか全然わからない人。祖国から離れて戦場にまで連れていかれて、たった1人で項羽が戻ってくるのを待ち続けながら、文句のひとつも言わない。 かと思いきや、黙って従っているように見えて、突然項羽の目の前で自害するなんていう究極の行動に出るし。 昔ながらの添え物のような娘役だった。 劉邦、壮一帆。人望が厚く、自然と人が集まってきたと言うより、単なるチャラ男っぽかった。 一見いい加減そうに見えて、きちんとした考えがあって適当っぽくふるまっているという感じがあると良かったのだけれど、 側近たちの言うがままという感じであまり大した人に見えなかった。 韓信、愛音羽麗。股くぐりのところは、きっと能ある鷹が爪を隠しているのだろうと期待したけれど、その後能を見せてくれるシーンがあまりなくて、肩すかしだった。 でも、桃娘とのラブロマンスのところは、全編の中で一番感動した。可愛い系だと思ってたみわっちが、包容力ある男役さんになったことにも感動。 桃娘、望海風斗。みわっちと並ぶとちょっと大きい感じはしたけれど、男役さんが娘役をやっているというのではなくて、普通に可愛い娘役だった。 項羽を暗殺したいと思っていたのに、虞美人を好きになって、結局手出ししないまま終わってしまったり、慰み者にされた負い目から韓信の求愛を断ろうとしたり、 心の清い娘なんだな〜。幸せになってね。 稚児の桜一花ちゃんが、もうめちゃくちゃ可愛くて、膝にすっぽりはまってしまう小ささとか、元気にはねてる姿とか、確かに寵姫なんかよりよっぽど傍に置いておきたくなる。 とにかく登場人物が多いうえに耳慣れない中国名だから、全然人物関係が分からないまま進んでしまった。 常に戦っていて、その時々で敵味方が変わるし、これでもかとエピソードを詰め込むし、1本もので長いし、感情移入する間もなく頭が疲れた。 プロローグの赤い花の舞と、剣舞の群舞は綺麗でした。 |