8月20日、当日の上演中止を受けて唖然と劇場を見上げていた1人です。
前作の「元禄バロックロック」に続いて、まさかの大劇場公演2連続観劇できず。
やむなくライブ配信で千秋楽を見ることになりました。
開演アナウンスから特別感のあるものでした。 ピアノの超絶技巧とルックスの良さ、自己プロデュースの上手さもあって、社交界で(主にご婦人に)絶大な人気を誇るフランツ・リスト。 ジョルジュ・サンドとよろしくやったり、奔放な暮らしをしていた。 そんなリストの演奏を辛辣に批評したマリーの記事を読み、彼女に興味を持ったリストは館に忍び込む。 パトロンの伯爵夫人の囲われ者でいるのに飽き飽きしていたリストと、夫婦生活が破綻していたマリー。 惹かれあった2人は全てを捨てて逃避行する。 しばらく幸せな暮らしは続いたが、やがてリストは名声の中に戻っていく。 置いて行かれたマリーは、自分の居場所を探して市民革命に身を投じる。 柚香光のリストは、反則でしょうってレベルに色気ダダ洩れ。 愛月ひかるのリスト(@翼ある人びと)もかなりナルシストで色気あふれてたけど、れい君はさらに退廃的で、もう本当に生で見たかった。 あのビジュアルであのスターオーラをまき散らされたら、ご婦人方が失神するのも納得です。 そんなカリスマなのに自分にコンプレックスを持ってて、寂しん坊の甘ったれなのも似合う。 やっぱり宝塚はこうでなきゃって思える美しさでした。 幕開けいきなりリストと濃厚ラブシーンのジョルジュ・サンド、永久輝せあ。 ナイスワークでも恋人役だったし、ひとこちゃんには男役をやってもらいたいのが本音。 とは言え、いい感じにリストを引っ張ってました。 ショパンの恋人ってイメージが強いのだけど、それは少な目。 ショパンに対してはべたべたした感じではなく、包み込むような女性でした。 ショパンの水美舞斗。 病弱なマイティってあまり見ない。 物静かでひたすらリストのことを心配してて、死の間際までリストのことを考えている人。 最後の場面は現実と精神世界が入り組んでて、ここでリストが精神的に開放されるから重要な場面なのは分かるけど、何かぴんと来ない。 ショパンの出番が途切れ途切れなのもあって、とりあえずれい君のことが大好きってことは分かったけど、他はよく分からない役だった。 マリー・ダグーの星風まどか。 花組に来てからはそこまで苦手じゃなくなったけど、だからと言って好きにはなれない。 マリーという人が若干面倒くさいタイプの女性なのだろうけど、名声を求めるリストを引き留めようとするあたり、遅かれ早かれ破綻したに違いないですね。 夜のボートのようなラストシーン、最後2人で生きていくつもり? 伯爵夫人の音くり寿。今夜は私にご奉仕しなさいとか、リストを喰いそうな勢い。 お怒りソングは女の怖さをまじまじと感じました。 腹いせにタールベルクを次の囲い人にしたけれど、リストの才能を目のあたりにして認めざるを得ない。 くりすちゃんは本当に上手で、これで最後なのは残念です。 タールベルクの帆純まひろ。 リストと違って、利用できるものはおばさまでも何でも利用してやるっていうしたたかな眼付きがいい。 「冬霞の巴里」で3段飛びに男らしくなった聖乃あすか。 花組の4番手として確定だろうに出番少なくない?って思ったら、民衆を率いてのナンバーが見ごたえありました。 ずっとふにゃふにゃしてて苦手だったけど、ここに来てちゃんと花男として格好いいと思えるようになって嬉しいです。 後半の市民活動がとってつけたような感じがするとか、リストとジョルジュ・サンドの濃厚ラブに比べてリストとマリーやショパンとジョルジュ・サンド の関係が希薄っぽいとか、ショパンはそれでいいのか?とかいろいろ思わなくはないけれど、全体に綺麗な舞台でした。 ショー「Fashionable Empire」 病弱でやさしく微笑むだけだったマイティが、飛ぶ!はじける!踊る! とにかく踊る! それだけで嬉しい。 そしてれい君と絡む絡む。 れいまい最高です。 女役だったひとこちゃんの髭のイケオジっぷりが格好いい。 やっぱり男役だよね。 ほのかは本当に花男として格好良くなったと思う。 ほってぃの女装、うん、きれい…だよ。 っていうか、マイティの相手役は全部男役? 歌詞が「大変なこともあって明日どうなるか分からないけど乗り越えていこう」的な内容で、あまりに今の状況に沿ってて感動。 とにかくもう全部格好良くて、花組最高! って最後一緒に花組ポーズしました。 |