花組
MESSIAH
Beautiful Garden

2018年9月27日
於・東京宝塚劇場



 天草の民衆は厳しい年貢の取り立てとキリシタン弾圧に苦しんでいた。 そこに1人の若者が流れ着き、四郎と名づけられて匿われる。 民衆の我慢が限界に達した時、四郎は人々の先頭に立って一揆をおこした。

 幕開け前、南蛮屏風や螺鈿風の舞台セットがすばらしくて、美術さんの本気を感じた。 これは一見の価値あり。 江戸城の天井画や狩野派の襖絵、ラストシーンのキリスト昇天も綺麗だった。 そのかわり衣装は地味。 予算のほとんどをプロローグの絵画にかけたのかってくらい。 民衆一揆の話だから仕方ないのだけど。 衣装だけじゃなく話も地味で、途中から眠くなってしまった。

 天草四郎、明日海りお。 個人的に好きじゃない生徒なので、何の印象もなし。

 流雨、仙名彩世。 衣装が地味って言うのを考慮しても、ヒロインらしい華がない。

 リノ、柚香光。 一番役としては特徴あるし、顔立ち的に地味な衣装でも目立つんだけど、だからって感情移入できるわけじゃない。

 あきらは格好良かったけど、それはあきらが格好良かっただけで役がどうってわけじゃないし。 まいてぃなんて、居るだけみたいな感じだし。

 要するに面白くなかった。

 ショー「Beautiful Garden」は楽しかった。

 幕開け、退廃的で妖艶な夜の蝶のかれーちゃん登場。こういうの本当に似合うなあ。 本舞台で羽根扇の盆周りも華やか。

 まいてぃのミツバチちゃんが可愛い。その後一転して、牛の化身だか死だかの妖しい存在感にぞくっとする。 花道でニヤリ笑ってる顔もすごい。

 夏の青年たち。さっきあんなに妖しげだったまいてぃが、爽やかに歌う。 かれーちゃんはちょい色気強めで、イケないアバンチュールをお楽しみって感じ? あきらは安定の格好良さ。

 グラディエーター。まいてぃのダンスは力強くて本当に格好いい。 そんな死闘を繰り広げてる人たちをしり目に、高いところで美女とお戯れのローマ皇帝あきら。 かれーの金髪美女はローマギリシャ神話から抜け出てきたみたい。 かつらの下から黒髪の地毛がのぞいてるのは、うっかり?

 花美男子のナンバーは、テンション上がりまくりです。 PV風の映像も見たいけど、踊ってる花男子も見たいし、もう大変。

 パレードの降り順だけはちょっと納得いかなかったけど、まいてぃ大活躍なのが嬉しかった。