月組
カンパニー
BADDY


2018年3月30日
於・東京宝塚劇場



 製薬会社のサラリーマン青柳と、スポーツトレーナーの瀬川。 リストラ対象の2人は、社長令嬢がプリマをつとめるバレエ団に出向になる。 故障をかかえたプリンシパル高野や、生活のためにバイトしながらバレエを続ける団員たちと共に、「新解釈・白鳥の湖」の成功に向けて頑張る。

 宝塚らしくないストーリー。 とりあえず主役は高野悠の美弥るりかで、ヒロインは海乃美月の瀬川由衣。準ヒロインは早乙女わかばの有明紗良。・・・かな?
 みやちゃんの高野は、色気があってプライドも高く、存在感がある。 くらげちゃんは、みやちゃんと並ぶと背の高さがほとんど変わらないけど、それが元実業団のセッターって言われたときになるほど感がある。 美人で一生懸命だけど押しつけがましい感じもしなくて、この2人のカップルがすごく良かった。

 さよならご祝儀かもしれないけど、わかばちゃんの紗良も目立つ役。 怪我して最終幕を踊れなくなったときに、高崎美波が代役で踊るのだけど、ちゃぴが踊らないで幕って言う演出が意味が分からなかった。 全員で舞台を作り上げるっていうコンセプトなのだから、最後の幕が下りるまで見せるのが普通だろうし、ダンサーのちゃぴにダンスを踊らせないって言う演出も謎。
 珠城りょうの青柳もあまり目立たなくて、ちゃぴと2人して主演コンビという感じがしなかった。

 みやちゃんの代わりに王子役に抜擢されるのは、当然ありちゃんかと思いきや、まさかのかなと君。 アイドルグループにクラシックバレエの主役を躍らせるって言うのは、さすがに無理がある。 バレエ公演を成功させるって言うのが目標なのに、まともに踊ってるシーンもなかった。
 ありちゃんが道化役でダンスを披露してくれてたけど、だったらありちゃんにかなと君の役やらせれば良かったんでないの?

 何か中途半端で、微妙な作品だった。

 ショー「BADDY」。 地球の平和を守るグッディと、月からやって来たワル、バッディのドタバタ物語。

 みやちゃんが両性具有ぽくて、それが全然格好良くない。もともと線が細いから、女役なら女役、男役ならちゃんと男役の方がいい。 かなと君がワルに憧れるヘタレで弱気な男子で、キャラには合ってたけど、やっぱり格好良くはなかった。
 とし君がヤロウ系で良かったな。こういう大人の色気が出るようになると、退団してしまうのが残念。