月組
ジプシー男爵
Rhapsodic Moon


2010年11月5日
於・東京宝塚劇場



 スパイ容疑で亡命していたテメシュバール領主の息子シュテルク・バリンカイが、24年ぶりに容疑が晴れて、ハンガリーへの帰国を許された。 領地では、豚飼い職人のジュパンが、トルコ軍の隠し財産を探しまわっていた。 財宝を手に入れるため、自分の娘をシュテルクと結婚させようと考えるが、末娘は想い人がいるのでシュテルクとは結婚したくない。 シュテルクが城跡を訪ねると、亡父が擁護していたジプシーたちが集まり、新領主の帰国を喜ぶ。 そこでシュテルクはザッフィというジプシー娘に出会い、恋に落ちる。 ジュパンの前でザッフィと結婚すると宣言するが、ハンガリー人とジプシーは結婚できないと却下されてしまう。

 オペレッタがベースになっているというだけあって、どたばたしているうちに話が進んで、あっというまのハッピーエンド。
 プロローグのきりやんとまりもちゃんのデュエットダンスが素敵でした。 基本的に娘役はあまり関心がないのだけれど、まりもちゃんのダンスは見ごたえありました。

 シュテルク、霧矢大夢。 きりやんのノリはコメディにぴったり。 領主の息子だし、ジプシー男爵って呼ばれているし、貴族なんだと思っていたら実はそうではなかったらしい。 はく奪されたのかな? 何にせよ、文句なしの主役です。

 ザッフィ、蒼乃夕妃。 まりもちゃんも3拍子揃っていて、文句なしです。 このトップコンビは、本当に安心して見ていられます。

 ジュパン、汝鳥怜。専科さんだから当たり前なのだけど、すばらしい存在感。 ごうつくばりで嫌な感じじゃなくて、何か笑えて、トップコンビ以外で一番いい役。

 W2番手の龍真咲(パリ)と明日海りお(オトカー)。 パリはちょっと鬱屈したジプシー青年。オトカーはお調子者の明るい青年。
 真咲くんはあまり鬱屈した雰囲気が合わないんじゃないかな? パリは、演じる人によっては格好いい役かもしれないけれど、あまり印象に残らなかった。
 みりお君は、こういう可愛い感じの役が似合う。 2番手というよりは、まだまだ若手の感じだけれど。

 越乃リュウのカルネロ伯爵が面白かった。20年も奥さんが待っているとは思わない方がいいよ〜。

 トップコンビは文句ないのだけれど、2番手はWでなくきちんと1人に決めてもらいたいと思いました。 なんか中途半端に感じてしまって・・・