雪組
愛するには短すぎる
ジュエル・ド・パリ


2023年9月2日
於・神奈川県民ホール



「愛するには短すぎる」
大西洋を横断する豪華客船。そこに、養父の会社を継ぐために帰国途中のフレッドが、友人のアンソニーと乗船していた。 船上で出会ったショーガールのバーバラが、実はフレッドの幼馴染だと気がついた2人は、どんどん惹かれあっていく。 けれども、フレッドには帰国後結婚する相手が決まっていた。結ばれることのない2人は、船上でつかの間の愛をはぐくむ。

湖月わたるのさよなら公演だった作品。 安蘭けいの歌声で始まるのが印象的だった。

フレッド、彩風咲奈。 周りに気を使いすぎだろうって思うけど、人のいいやさしい役が似合ってる。 ビジュアルが良すぎて損してるって言われるのが納得の等身で、仮装パーティーの衣装も様になる。 軽妙なコメディなのだけど、最後ちょっとほろっとさせられました。

バーバラ、夢白あや。 湿っぽくならない、さばさばしたキャラがいい。 複数の男に好意を寄せられるのも、彼女なら納得です。

アンソニー、朝美絢。 幕開けの歌声がいい感じで、何よりコメディが絶妙。 フレッドを引っ掻き回すのも楽しいし、自分はイケてると信じてそうなところとか、都合よくフレッドを使っているように見えてちゃんと親友ぽいところとか、良かったです。 あーさは真面目な役やディープでヘヴィーな役よりコメディの方がいい。

執事の凛城きら。 友人が言うところの正塚先生のミューズ(未沙のえる)みたいに、いるだけで笑いを誘うってのはないけど、十分面白かったです。

バーバラに迫るフランクは華世京。 柚希礼音ほどの強気な感じはなくて、無茶を言って脅すたちの悪い男というより、至極まっとうなことを言ってるように感じる。 だって貸したお金を返せって言うのは当たり前だし、付き合ってる彼女だからちょっとずつでいいって言ってたのであって、別れて故郷に帰るなら全額返せって思うよね。 作品的にはもっとワルの方がいいとは思うけど、これからの成長に期待します。

休憩中にロビーから見えた横浜の大さん橋、今日は客船が停泊してなかった。 ニューヨークに向けて出港したのかな。

「ジュエル・ド・パリ」

和希そらのクレオパトラは叶ゆうきが担当してた。 きれいなお腹で場面としては十分成り立ってたのだけど、何せ本役が和希そらだから。
ダンサーのそらと縣が抜けたので、ちょっと地味になった感はぬぐえない。
客席降りが復活。2階席だったので見えなかったけど、日常が戻って良かったです。

ご当地紹介、鎌倉市出身の朝美絢。 アンソニーばりにアピールしてました。