雪組
青い鳥を捜して
タカラヅカ・ドリーム・キングダム

2005年1月21日
於・東京宝塚劇場 



 エルグランド社の御曹司ジェイクは、イメージ女優のブレンダと政略結婚をする予定でいた。だが、占い師が運命の人の名を告げことから、ジェイクはその人を捜し始める。ジェイクの弟フィンセント、ブレンダ、ブレンダのマネージャーのデニスを連れて旅に出た先で、運命の名を名乗る女性と出会う。
 軽いラブコメ。結局フィンセントは職場恋愛が成就して、ブレンダも一番身近なマネージャーと結ばれて。ジェイクは一応運命の人って言えるのかな?名前は違ったけれど。

 御曹司ジェイク、轟悠。芝居そのものは、何の心配もないです。軽いコメディも、男らしいのも、寂しそうなのも何でもOKなのだけれど、ただ1つ、プレイボーイには見えない。
 コピー商品の調査に行った先で、ブラジャーを自分に当ててみてるいしちゃん。こんなに女性ものの下着が似合わないジェンヌさんもいないんじゃないかと。どこから見ても用はなさそうで、可笑しかった。

 ジェイクの義弟フィンセント、朝海ひかる。実の子供じゃないというのが心に影をおとしていて、ちょっとすねた感じ。脳天気に軽いノリの人が多かったので、こむちゃんは押さえの役かな。こむちゃんは影のあるマイナーなイメージが強いので、この役はあっていた。

 ジェイクの運命の人ケイト、舞風りら。ジェイクに自分からアプローチかけたり、男にふられては飲んだくれた過去があるとか、はすっぱななことを言っているわりに、可愛い。

 脳天気NO1。女優のブレンダ、白羽ゆり。何度もすっ転んだり、顔にケーキのクリームつけたり、ここまで自分を捨てた役って、今まで娘役さんがやったことなかったのでは?どちらかというと、落ち着いた清純なイメージだったので、驚いた。悪い娘じゃないとは思う。そばにはいて欲しくないけど。

 マネージャーのデニス、貴城けい。やっぱりかしげちゃんは白い役がいい。真面目だというけれど、ちょっと飛ばしたキャラだし、ブレンダのことを一番に考えていて、ちょうど似合いでしょう。お誕生日の夜のシーンは、なかなかよかった。

 シモーヌ、音月桂。フィンセントのことをずっと想っていて、最後は両思いになる女の子。普通にすごく可愛いのだけれど、2作連続女役っていうのも、ちょっと気の毒。

 ジェイクのお母さんがドナーになった相手が、ケイトの修道院のマザーで、実はそれがフィンセントの実の母だったって、話をまとめすぎ。ドナーか実の母か、どっちか1つエピソードを削った方がよかった。それに、マザーの邦なつきさんのお涙頂戴な話し方が、ちょっと時代がかっていて苦手だった。

 ショーは3部構成。1部、薔薇。こむちゃんが、男とも女ともつかない、バレエを踊る無機質の人形のようだった。いしちゃんと不思議なからみを見せていた。幕開けすぐ、羽だるまの凰稀かなめちゃんの余りの脚の長さに、思わず歓声が出てしまった。
 2部、白い世界。1つのテーマが長くて、ちょっと中だるみ。たぶんご贔屓さんがいなくて、見る人がいないから。
 3部、ファンタジー。幸せの王子、かしげちゃんがビジュアル系でとても綺麗。つばめのきむちゃんが、可愛い。このお話は子供の頃感動したので、もうちょっと長く見せて欲しかった。戦士たちのシーンが格好よかった。