雪組
双曲線上のカルテ


2023年9月16日
於・日本青年館



フェルナンドは腕のいい外科医だが、末期がんを患っていた。 周囲に病気のことは伏せ、酒や女で不安を紛らす日々を送っていたが、新任看護師のモニカに出会って安らぎを覚える。
早霧せいなの初演に比べてエピソードが随分削られて、シンプルな印象を受けた。 でもどうしても世界観が古すぎて、モヤモヤするところがいっぱい。

フェルナンド、和希そら。 残された人生は自分の望むままに生きると決めても、やっぱり不安は付きまとう。 そんな弱さも垣間見えて、モニカに癒しを求めた気持ちがよくわかる。 湖の底に沈んでいくダンスナンバーが情感たっぷりだった。

ランベルト、縣千。 気の利かない性格と言うより、とにかく若い研修医のように見えた。 夢乃聖夏のランベルトがフェルナンドを抱きしめたところがすごく好きだったのだけど、縣は現実を突きつけられて崩れ落ちてた。 自分のことでいっぱいいっぱいの若者感が強くて、今後もっと大人の男感が出てくることに期待します。 見た目は文句なしに格好いいから。

モニカ、華純沙那。 純粋で嫌味のないいいヒロインでした。

院長夫妻が可愛かった。

患者本人に病状を伝えないとか、セクハラ容認とか、子供作って黙って死ぬとか、納得いかないストーリー展開ばかりなのだけど、最後のショーで気分を変えられました。 雪組のダンサー、和希そらと縣千。 2人がキレキレに踊ってくれると見てて楽しいです。