雪組
ケイレブ・ハント
Greatest HITS !


2016年11月29日
於・東京宝塚劇場




 ロスアンゼルスで私立探偵をしているケイレブは、依頼を受けた調査に関して奇妙なことに気が付く。 全く関係のない依頼すべてに、特定の企業が絡んでいるのだった。 不審に思って調べを進めると、青年実業家のマクシミリアンに裏の顔があることが分かって来る。
 正塚先生らしく、TVドラマを見ているようなさらっとした作品。 雪組生徒のみんなが芝居上手で、嫌味なく見られました。

 ケイレブの早霧せいな。 正義感の強い普通の青年かと思ったら、過去戦争を経験したことがあるとか。 線も細いし、あんまりそういう感じはしなかった。

 ケイレブの戦友ナイジェル、香綾しずる。 こっちの方が戦争経験者っぽい。 アーミールックってのもあるけど、人を寄せ付けない感が。

 ケイレブの恋人イヴォンヌ、咲妃みゆ。 連絡もなく待たされ続けたら、もうちょっと怒っていいと思うんだけどね。 ラストも仕事放り出してケイレブのもとに残るし、自立してる女性とか言いながら、男の都合のいいところで従順って言うのが、ちょっと正塚先生のキャラ設定古い。 みゆちゃんは上手いからイラッとこないのだけど、そこは普通に出張くらい行ってもいいでしょ。 でも、このカップルは上手くいくだろうって思える。

 ケイレブの仲間たち、ジムの望海風斗とカズノの彩風咲奈。 特に強烈な個性なわけじゃないけど、自然に芝居に溶け込んでて見やすかった。 だいもんは悪役よりこういう普通の青年の方が似合ってる。 咲奈も最近変に悪目立ちすることがなくなって、普通に見てられた。 自然な芝居が自然に見られるって、実は結構難しいと思う。 大げさにやると変だけど、全然作り込まないとやっぱり舞台の演技にはならないし。

 マクシミリアン、月城かなと。 う〜ん、地味。 イメージとしてはOCEAN's 11のベネディクトみたいな感じで、だいもんも真面目そうで微妙とは思ったけど(個人的にベニのが好き)、 かなと君はそれ以上に真面目で地味。 もっとワルを楽しむ余裕があっていいし、大物感もほしいし、女性の絡みもあるんだから色気もほしい。 あんなに綺麗なのに、どうして!? 蒼紫さま、あんなに素敵だったのに。

 刑事その1ホレイショー、彩凪翔。その2ライアン、永久輝せあ。 ナギは観柳以来すごく良くなって、ああいう色物だけじゃなくて、ナチュラル芝居もとても見やすい。 それにくっついてるひとこちゃん。 めっちゃ可愛い。 びーびー泣いてうっとうしいジムの彼女に対して、「うるさい黙れ」って言いはなっちゃう感じが、自然に若者っぽくていい。 イヤ、もう本当にいい。

 梨花さんと大ちゃんが夫婦って言うのが、絶対あり得ない。 大ちゃんの無駄使い。 リカさんの息子設定だっていいでしょ。

 マクシミリアン殺して終わりって言うのが、ちょっと嫌だった。 マフィアが何とかっていう設定も急激すぎてえ?何?って感じだったけど、殺して終わりって言うのはやめてほしい。

 ショー「GREATEST HIT」

 ゴーストバスターズの銀橋がかっこいいのに可愛い。 ていうか、もうひとこちゃんしか見てない感。 「ハロウィーンは終わった」とか言って、クリスマスに突入。 大ちゃんとかなと君の見目麗しいトナカイさん。大ちゃんトナカイ脚長っ。 まんまるサンタのちぎちゃんも可愛い。

 だいもんの運命のナンバーは見ごたえあった。 その後のオーバーザレインボーは、もうちょっとダンサーだったら見ごたえあったんだろうけど。

 かなと君が銀橋ソロで歌って、エトワールで降りてきて。 かなり大活躍なのだけど・・・やっぱり地味。 その後のひとこちゃんがやっぱり可愛くて、今回の収穫はひとこちゃん。