雪組
Lilacの夢路
ジュエル・ド・パリ


2023年7月16日
於・東京宝塚劇場



「Lilacの夢路」
ドロイゼン家の長兄ハインドリヒは、新しい産業として鉄道事業を行うことを思いつく。 兄弟5人の思いや様々な事情を取り込みながら、成功に向けて歩み続ける。
映像や舞台セット、プロローグのダンスナンバーがとてもきれい。 でもそれ以上何もないというか、何も残らないというか、何か薄っぺらい作品でした。

リーダー気質の長兄ハインドリヒ、彩風咲奈。
まじめで長兄のやり方に疑問を抱く次男フランツ、朝美絢。
軍人で陽気な3男ゲオルグ、和希そら。
4男ランドルフ、一禾あお。
病弱な音楽家の5男ヨーゼフ、華世京。

5人もいる必要ある? 説明台詞の兄弟紹介も不自然だし、キャラが散漫になりすぎて個々の印象が薄い。 とりあえずかせきょーが天真爛漫ないい子キャラで好演してたのだけは印象に残りました。

エリーゼの夢白あや、現代的で勢いがあって、彼女に代わって雪組がスタイリッシュになりました。

鉄鋼職人のアントン、縣千。 製鉄所のダンスナンバーは勢いがあって良かったです。

恋のさや当ての傷害事件とか、片手間のアクセサリー作りで資金難を克服できるとか、よくわからない魔女だとか、ご都合主義のあれこれ。 何から突っ込んだらいいというか、もう突っ込む気にもならない。 謝先生はショーだけ手掛けていただきたいと強く願います。

「ジュエル・ド・パリ」

幕開け早々大階段を使っての演出、ミモザのロケット。黄色い衣装が可愛い。
そら君のクレオパトラ、美腹とダンスのすばらしさに目が離せなかった。
咲奈のフェルゼンとあやちゃんのアントワネット、文句なしに綺麗でした。 来年のベルばら、演出さえ今風に変えてくれたら、もう少し楽しみなんだけどな。
中詰はラテンで華やかに。
白黒の教会のナンバーは、がらっと雰囲気が変わって妖しく格好いい。
後半はカンカンで盛り上がる。

これぞ宝塚っていう華やかで楽しいショーでした。

初めて生観劇した千秋楽。 退団者7名のご挨拶を見ました。 残念ながら個人的にあまり知らない生徒さんばかりだったのだけど、1人1人の思いがしっかり伝わりました。