雪組
ロジェ
ロック・オン!

2010年8月21日
於・東京宝塚劇場 



   2度目の観劇は東京バージョン。 宝塚とそれほど違っていたところはなかったけれど、あえて言うなら、倉庫に踏み込むロジェに、リオンがホイッスルを貸すのがなくなっていたくらいかな? ストーリー展開を気にしなくてよくなった分、落ち着いて見られました。

 ロジェは、やっぱり微妙な男。一途でまじめ過ぎるんだろうけど、心配して声をかけてくるレアに向かって「殴るぞ」って、反抗期の中学生? クールに自分のペースを守ってきたのに、レアに思いのほか自分の領分に立ち入ってこられて、余裕がなくなったんだろうなって思う。

 レアは押しつけがましくないし、理性的でいい女性だなって思います。 最後、もうちょっとロジェといい感じになったらよかったのに。何もなさすぎて可哀想。

 シュミットは、若過ぎてビジュアル的に合わないのは仕方ないけれど、追われていて空腹で、さらに手負いになった時に、もともとは温厚なのに思わず獣になってしまう感じが、 緒月くんだとすごく納得できる。 こういう骨太な男役さんって、いいなあ。

 マキシムの絶妙なぼけっぷりは、何度見ても面白い。あの空気の読めなさっぷり、コマちゃん上手い。

 そして今回は、チギちゃんビジョン。 あの目つきがすごいんですよね。不敵な笑みをずっと浮かべているのが、何とも言えない。 最後撃たれて捕縛されて、それでも笑ってるんだもの、怖い〜。 でも、そんなチギちゃんが格好いい。

 ラストは、ロジェが一人旅立つんじゃなくて、もっと普通っぽい方がよかった。 死んだはずのカウフマンやゲルハルトもいるし、シュミットはひげを剃って出てくるし、ラウルは満面の笑みだし。 そんな皆に見送られて、一体ロジェはどこに旅立つって言うのよ〜?(とりあえずはICPOに戻るだけでしょ?) トップさんの退団だからって言って、無理にさよならっぽくしなくてもいいのに。

 前回大盛り上がりだったショー「ロックオン」。今回も、緞帳があがる前から盛り上がっていました。 客席下りが大劇場とは並びが違っていて、水ちゃんはもとA席の前の通路を横断してくれたので、会場もヒートアップしていました。
 VISAカードの貸切公演だったので、「イメージキャラクターだから仕切って!」という水ちゃんのリクエストにより、きむちゃんが「ワンモアタイム!」の掛け声をかけてました。
 前がラテンバージョンだったので、今回はブルースバージョンが見たいと念じていたら、思いが通じてのブルースバージョン。 ラテンもよかったけれど、黒タキの水ちゃんはやっぱり素敵です。
 出ずっぱりの水ちゃんもよかったけれど、オペラ座の黒服たちも格好いいし、月夜の娘役たちも幻想的だったし、何度見ても飽きないショーでした。 手拍子しすぎて、手が痛くなってしまった。