雪組

ローマの休日


2016年7月8日
於・赤坂ACTシアター



 オードリー・ヘップバーンの名作映画。 ヨーロッパ各国を訪問中のアン王女が、ローマで滞在先から抜け出し、1日限りの自由な経験と束の間の恋をするラブストーリー。
 映画は何度も見ていて、ストーリーも全部分かってるのに、その都度必ず泣いてしまう。 舞台でも泣けてしまうとは思わなかったです。

 アメリカ人の新聞記者、ジョー・ブラッドレー、早霧せいな。 特派員として味気ない毎日を送っていて、何でもいいからスクープをあげて故国に帰りたい。 映画ではこういう細かい設定はなかった気がする。 ちょっとすさんだ心が王女のおかげで解けていって、だんだん本気になっていくのがよく分かった。

 アン王女、咲妃みゆ。 ヘップバーンがとにかくかわいくて、ヘップバーンじゃなきゃ無理って思ってた「ローマの休日」。 ゆうみちゃんは庶民派ビジュアルで王女っぽくは見えないのだけど、演技力はさすがです。 すんなり感情移入して見られました。

 カメラマン、アーヴィング、彩凪翔。 今まで凪苦手だったんですけどね、観柳で吹っ切れた? すごく自然でいい演技でした。 最後ジョーの気持ちを読んで写真を売るのをやめるところ、まさか凪の演技で泣ける日が来ようとは思わなかった。 番手下げられた感はあるけど、個人的には今の方がいい。

 美容師マリオ、月城かなと。 麗しの蒼紫様から一転して、暑っ苦しい勘違いラテン男。 真面目で地味な印象のかなと君だけど、ものすごく頑張ってました。 頑張ってる感が全身から出てしまうのはどうかと思うけど、一生懸命なのは応援したくなります。 せっかく美形なのだから、どんどん目立って行ってほしいです。

 新聞社の支局長と俳優フランク、鳳翔大。 立ってるだけで(立ってるだけが?)綺麗なジェンヌだった大ちゃんが、とても男っぽい存在感を出すようになったと思いました。 フランクも単なる格好いいだけのスターじゃなくきちんと男らしかったし、支局長も迫力あって格好よかったです。

 映画のまま変にいじくったりしない分、素直に感動しました。