取り壊しが決まった古いクラブに、男が現れる。
かつてそのクラブのトップダンサーだったイサアクが、クラブの取り壊しを知らせる、差出人の名前のない手紙を受け取ってやって来たのだった。
クラブで華やかなショーが繰り広げられていた昔。 イサアクは、そこで植民地出身の女性モニカと出会い、惹かれていく。 けれども、彼女の兄が反政府運動にかかわっていたため、事情に通じているモニカも秘密警察に追われることになる。 身の安全のため、イサアクはモニカを国外に脱出させたのだった。 回想から覚めたイサアクの前に、モニカがいた。10年の歳月を経て、2人はやっと結ばれた。 イサアク、柚希礼音。 ダンサーという設定なので、踊りまくってくれるのは嬉しいけれど、キャラ的にはこれと言って魅力を感じない。 影があって格好いいと言うのでもないし・・・今を大事にしたいという考え方には共感できるけど。 モニカ、夢咲ねね。 植民地出身と言っても、大プランテーションのお嬢さん。 これと言って特徴のある感じではなかった。 秘密警察ホアキン、紅ゆずる。 「ブエノスアイレスの風」のデジャヴ感が否めません。 演じる人が演じたら、男役としてすごく格好いい役なんだろうけど、ベニはいまいちだった。 一番残念だったのは、イサアクとの格闘シーン。 見るからにひ弱そう。 コメディやヘタレ系の役ははまるけれど、こういうびしっと格好いい男役がはまらないのは、見ていてつらいです。 モニカの兄アンジェロ、十輝いりす。 どっしりしていて、内面に強い信念を秘めている感じがよく出ていました。 クラブのトップダンサー、アンジェリータ、白華れみ。 ハキハキ物を言う強い女性で、一番いい役でした。 存在感のあるいい娘役さんだったので、退団がもったいないです。 イサアクの同僚ルイス、真風涼帆。 思いつめたら一直線で、貴族のお嬢さんと駆け落ちしてしまうけれど、彼女は一体こんな男のどこに惚れたんだろう? 演技なんだか、素で大根なのか分からない台詞回しが面白かった。 まだまだ成長の余地はあると思いました。 差出人不明の手紙の主、ジョゼの涼紫央。 陰ながら見つめているだけの役で、ほとんど印象がない。 長らく星組を支えてきたのに、さよならとしては面白みのない役でした。 全体として、どこもあまり印象に残らない芝居でした。 ショー「Celebrity」。 開幕前の幕の映像の礼音くんが、時間を追うごとに後ろ姿→前向き→アップとどんどん変わっていく。 ヘリコプターが映し出されて、そこからスターが降り立つ幕開き。 なかなか派手な演出で、会場盛り上がっていました。 今回嬉しいことにSS席だったのですが、礼音くんのダンスばかり見ていて、全体像をいまいち覚えていない。 もてない男は案外好感持てたな〜とか、スターウォーズもどきなシーンがコメディタッチなのに格好良かったな〜とか。 ともみんとみやるりがいなくなって、ショーで見たい人が激減してしまったことに気がつきました。 礼音くんは格好いいから文句ないのだけれど、これですずみんとれみちゃんがいなくなったら・・・星組寂しい。 |