星組
琥珀色の雨にぬれて
セレブリティ


2012年9月9日
於・相模大野グリーンホール



 大戦後のパリ。青年貴族のクロード公爵は、ある朝森の中で1人の女性に出会う。 シャロンと言う名のその女性は、多くの取り巻きに囲まれ、華やかなオーラをまとっていて、クロードはひと目で恋に落ちる。 取り巻きの1人、ジゴロのルイもシャロンに好意を寄せていた。 クロードにはフィアンセがいるのだが、燃え上がる恋心を抑えることができない。

 クロード、柚希礼音。 もうちょっと大人の男でもいいんじゃないかなあ?恋に恋してる感じなのだけれど、少なくともシャロンと再会したあとは、もう少し世の中をわかってる風でもいいと思う。 春野クロードのときも思ったけれど、何も知らない純真な青年の恋というよりも、少しは分別のついている大人の恋という方が、このストーリーの雰囲気に合ってるんじゃないかと思うのだけれど・・・まあ私の個人的な考えです。

 シャロンの夢咲ねね。すらりとして華やかで、本当にいい女という雰囲気。これでは純真なクロードが一目惚れするのも納得です。 大鳥れい、新公の遠野あすか、これまでのシャロンは割と肩肘張ってる感じがしたけれど、ねねちゃんのシャロンはもっと自然体でした。 無理してつっぱって生きている感じじゃないので、楽に見ていられました。

 ルイ、十輝いりす。女たちが放っておかない、ナンバーワンのジゴロのはずなのに・・・十輝くんの朴訥とした真面目なキャラが勝って、全然色っぽくない、格好良くない。 ダンスを踊っても、きざなセリフを言っても、ジゴロっぽく見えない。 無理は承知で、クロードとルイは配役逆の方が合ってたんじゃなかろうか?

 クロードのフィアンセ、フランソワーズ、音波みのり。 誰がやっても可愛いと思えないフランソワーズだけれど、今回とりわけ可愛くなかった。 メイちゃんは可愛かったんだけどな・・・

 他も誰ひとり合ってると思う人がいなくて、全体にいまいち残念でした。 台詞回しが古臭いのもあるけれど、鶴美くん見せ場で噛むし。 バウ組と分かれてるとは言え、なんだか星組が地味になってしまった印象を受けました。 退団と大量組替えの後遺症だ。

 ショーでは、しーらんが大活躍でした。 スタウォーズの魔王はやたら気合入っているし、れみちゃんがやってた姫はキュートだし、ロケットのアドリブまで盛りだくさん。 芸達者っぷりに楽しませてもらいました。