四国の田舎で平凡な日々を送っていた東雲メイは、両親を事故で亡くした日、自分が大財閥本郷家の後継者であることを知らされる。
メイは淑女教育を受けるため、本家から迎えに来た執事、柴田理人と共に、聖ルチア学園に転入する。
そこは、1人の女子学生に1人の執事がつくという、究極のお嬢様学校だった。
原作が漫画というだけあって、テンポのいいコメディでした。 柴田理人、紅ゆずる。 まさに少女漫画というか、いかにも宝塚的な格好いい執事。 原作だとパーフェクト過ぎて面白みのない理人さんですが、紅くんの理人さんはほどほどに隙があって、メイちゃんを本気で好きになったり、詩織さんや忍さんにもてあそばれるのも納得。 Sランク執事か?と言われると微妙な気もしますが、このくらい抜け感のある方が見ていて楽しいので、これでOKです。 紅くんは、ビジュアル的には宝塚らしくて素敵なので、あとは微妙な歌とダンス、ちょっとへたれな芝居が何とかなるといいのですが・・・。 東雲メイ、音波みのり。自然体の女子高生くらいに見えました。 芯のしっかりした、飾らない可愛い感じがよく似合ってた。 柴田剣人、美弥るりか。しばたけんと、略してしばけん。小さいから豆柴。 もうまさにぴったりの配役! 学ランも似合うし。 口は悪いけどメイちゃんのことを心配して、いつも見守っていて、兄貴に対して超ライバル心燃やしてて、強気で。 原作の剣人そのままのイメージで、よかったです。 ヘリから突き落とされるところとか、長時間の直立訓練とか、おいしいところを持っていかれました。 彼氏にするには、兄貴よりいいな。 本郷詩織、白華れみ。 メイちゃんのせいで本郷家の後継者を外され、理人さんも奪われ、恨みがつのっておかしくなってしまった感じが、すごく上手かった。 本当に怖いのだけれど、最後追い詰められていくのが、可哀想にすら思えてしまう。 全て失ったわけじゃなくて、忍は何があってもそばにいてくれるんだってことに気がつく日が来るといいね。 メイちゃんよりずっとお姉さんに見えてしまったけれど、芝居が上手いから文句なし。 忍、真風涼帆。 全身白ずくめで、理人さん以上に少女漫画。 無表情のまま理人を追い詰めていくのも怖いけれど、それ以上に、詩織がどこまで堕ちて行っても従おうとするのが怖い。 「ロミジュリ」の死がそのまま擬人化したような感じで、真風くんは本当に独特の雰囲気があります。 紅くんとのデュエロ(決闘)シーンが、とても美しかった。 同級生とその執事たち。台詞の少ない人達も、みんな原作のイメージ通りに頑張って演じていました。 華山リカ(音花ゆり)の超わがままで勝気なお嬢さまっぷりが、とことんわがままで逆にすがすがしいくらい。 執事、青山(芹香斗亜)は、デュエロの見せ場がある割に、あまりピンとこなかった。 山田多美(妃海風)。体当たりの暴れっぷりがすごい。 執事、神崎(汐月しゅう)は、ビジュアルからして漫画のイメージそのままの格好よさで、やっぱり体当たりのバトルがすごかった。 龍恩寺泉(夏樹れい)は、男役さんじゃないほうがよかった。凛とした才女のイメージは分かるけれど、どうしてもミスターレディに見えてしまう。 最後イケメンな執事が勢ぞろいして歌い継いでいくナンバー。 ビジュアル的にはばっちりなのですが、皆どうしてそんなに自信なさげに歌うの!? 歌はわりと気にしない私ですら、さすがに揃いも揃って探りながら歌うのは、ちょっと気になってしまいました。 最後にみやるりちゃんが、押し出しのきく歌いっぷりで出てきた時は、やるな!と思いました。 |