星組
花の業平
サザンクロスレビューU
2001年11月24日
於・東京宝塚劇場
1月の大劇場公演で、稔幸の業平を見ていたので、キャスティングが違うとどうなるかな、という興味だけで観にいった。
前回業平の敵役、藤原基経として存在感もあり、格好よかった香寿たつきが、今回は在原業平。 作品中では文武両道の貴公子と褒め称えられているけれど、私にはぱっとしない、ただの情けない男としか思えなかった業平。 それでも、役者の持ち味というものはあるようで、男らしいたーたんが演じると、業平もそれなりに骨のある男になっていた。 渚あきの高子は、星奈優里に比べると、あまり世間知らずなお姫様には見えなかった。 業平がノルだったら、こんな軟弱そうな男に全て任せて大丈夫かな、盗み出されるのやめようかな、くらいは考えそうな感じだったが、 たーたんはもう少し男気のある業平だったので、よかったのかも。 そして、前回は一人目立っていた藤原基経。今回は汐風幸が演じていた。 たーたんの基経はとにかく大物、悪事を働いていても、自分が絶対的に正しくて、まわりに何と思われても意に介さない、本当に格好いい敵役だったが、幸ちゃんはまた違った基経だった。 藤原の姓とその権力ををかさに着て、陰謀策略を行い、自分に害をなすものは巧妙につぶす。 たーたんほどの存在感や真の悪役という雰囲気ははかったが、こういう基経もありかも。見ていて腹の立つ基経だった。 (幸ちゃんに腹が立つのではなく、基経のいやらしさに。←念のため) 初風緑は前回と同じ阿部清行。 キャスティングを見たときに、専科の降板が、初風、汐風、彩輝の順になってたから、前回の降板の順で考えて、ガイチさんが基経をやると思っていたので、また一緒でがっかり。 梅若は彩輝直。絵麻緒ゆうほどの突き抜けた明るさはなかったものの、むしろその方が、梅若のシーンが悪目立ちしなくてよかったと思う。 ちょっとまじめな梅若だった。 ストーリーは前回と特に変わらず、私的にはあまり好みではなかったが、業平が少し男らしくなっていただけましかも。 ショウの方も再演ものの、サザンクロスレビュー。(前回の作品はあまり記憶にないのだけれど。) 男役さんたちの歌が上手くてよかった。娘役もっとがんばれ。ガイチさんの、ウエストサイドもどきのベルナルドが格好よかった。 |