ボリウッド映画の舞台化。
売れない脇役役者のオームは、大女優シャンティに恋をしていた。 だが、シャンティはプロデューサーのムケーシュと密かに結婚していた。 ムケーシュは映画界でのさらなる成功のため、妊娠を告げるシャンティを邪魔に思い、撮影所に火を放って殺してしまう。 シャンティを助けようとしたオームも、命を落とす。 事件の夜大俳優カプールに息子が生まれ、オームと名付けられた。 30年後、大スターとして映画界に君臨するオーム・カプールは、輪廻したカプールの記憶を取り戻す。 ムケーシュに復讐するため、カプールは一計を講ずる。 人が死んでるからハッピーコメディと言うのは違うかもしれないのだけど、全体として明るくて楽しい作品でした。 オームの紅ゆずる。ヘタレ感が絶妙。 売れっ子になる希望はないし、シャンティとは友人以上にはなれないし、挙句命を落とす結構可哀想な人なのだけど、深刻にならないのはベニの持ち味。 オーム・カプールはだいぶ感じの悪いスターだけど、いかにも七光りなのが分かりやすい。 「キャッチミー」もそうだったけど、ベニはテンポのいいコメディが本当に上手くて、見てて純粋に楽しめます。 シャンティとサンディの2役、綺咲愛里。 シャンティは売れっ子なのにおごらず可愛いし、サンディはちょっと抜けてるけど素直な子でした。 あーちゃんは繊細でかわいらしくて、これぞ宝塚のヒロインと思える。 風ちゃんは芝居上手ではあったけど、ヒロイン力はなかったからなあ。 風ちゃん、あすかちゃんの歴代娘1と美城さんが見に来ていて、ちぐさんがサンディに芝居をつけるシーンでは、3人にも立ってやってもらってました。 ちょっと得した気分。 ムケーシュ、礼真琴。1幕はあまり格好いいと思えなかった。 多少汚い手を使ってきたとしても実力は本物だろうし、あーちゃんほど可愛い女の子が本気惚れするのだから、それなりに大物感とか色気のある格好良さが欲しいのだけど、 まこっちゃんは真面目で苦労人に見えてしまう。 ぽこちゃんの劇中劇の方が、色悪ぽくてよかった。 宝塚の悪役って、やっぱり格好良くなきゃね。 2幕はさすがに上手だったのだけど・・・宝塚の男役って難しい。 パップー、瀬央ゆりあ。 最近注目のセオだけど、主演の親友は美味しい役。 ますます目立っていってほしいです。 オームの母、美稀千種。いい味出してます。 ちなみにオームの父は、写真のみの出演ではっちさんでした。 写真と言えば、街中のポスター写真が理人さんだったりキャッチミーのフランクだったりして、懐かしかったです。 如月・十碧の親子もいい味出してました。 あれだけ格好良かったら、七光りじゃなくても売れそうなぽこちゃんだけど、若干性格に難があるから無理? それでも可愛いぽこちゃんでした。 オームのスピーチがベニにかぶったり、シャイニングスターの歌が星組トップコンビのお披露目っぽかったり。 落下傘やごり押し人事のない、組子からの順当なトップコンビ就任ってストレスフリーでいいです。 今後の星組が楽しみ。 |