堀江 星組
プラハの春
LUCKY STAR!


2002年7月18日
於・東京宝塚劇場
カテリーナ




BGM*LUCKY STAR


 プラハの春って、そういえば遠い昔、世界史で聞いた気がする。そのくらいの前知識で見に行きました。 それって、全然知らないって事では?という突っ込みは、聞かないことにする。
 共産主義下のチェコスロバキア。自由を求める若者と、それを弾圧する秘密警察。 激動の時代の国境を越えた愛。そういえば以前同じ星組で、国境のない地図ってのをやってたけど、あれはキツかった。 1本ものだったこともあったけれど。今回のはプロットがちゃんとしてたので、見られました。地味目だったので、ストレートプレイでもいい感じ。 でも、なぜゴルチェのお衣装?ナチュラルな芝居にホストのような衣装、ミスマッチで違和感があった。 シンプルなスーツやカジュアルな格好の方が、キャラクターに合ってたと思う。

 日本人外交官、堀江。香寿たつきが演じると中年男性に見えるのだけれど、妻子があるようではなかったので、もしかして若かったのだろうか。

そういう意味では、渚あきのカテリーナも既婚者ぽかった。 シルビアは姪というより、娘といったほうがよかったくらい。(後日原作をチェックしたら、シルビアはカテリーナの娘だった。姪である必要性はないよね。) というかシルビア、子供に見えなかった。ローティーンくらいの設定なのかもしれないけど、せめてパンプスやめればもうちょっと子供らしかったかもね。

 彩輝直の稲村は、普通のにいちゃんでインパクト薄かった。

 ドイツ語系の名前はなじみがなくて、W杯で覚えたカーンくらいしか分からない。 その中で、安蘭けいのヤンがよかった。革命に燃える若き学生。目の中に炎が燃えているのが見えた。 最近フェルゼンとかアシュレとかを見て、とうこちゃんにジェントルマンの役は合わないと思っていたけれど、やっぱりこういう役のほうがいい。 地味なキャラクターが多かったので、印象に残った。

 別の意味でインパクト強かったのが、秘密警察へス中佐の夢輝のあ。 ねったん、壊れてたよ!どうしちゃったの?まあ、あそこまで鬼畜なほうが分かりやすいと言えばそうなんだけれど、全体に落ちついたストレートプレイっぽい感じのお芝居だったから、浮いてた。 ねったんはとにかく可愛いから、普通に任務に忠実な秘密警察だと悪役に見えないのかもしれないけど、あれでは任務というより、変質狂。

 むしろダンナ(麻園みき)の方が物分かりよすぎて、拍子抜けだった。 共産党員のボスで、離婚したいほどの男なら、もっと悪役っぽくてもいいのでは。奥さんより全然年下に見えちゃうし、というか夫婦にすら見えなかった。

 ショウ、「Lucky Star!」は面白かった。ヤンキーっぽいシーン。幻想的な鳥のシーン。男役さんたちのキジ(?)の髪型が努力もの。 闇の世界のテープを使ったダンスが、ちょっとシュールな感じで好きだった。スパニッシュ、黒燕尾と、男役さんファンには嬉しいナンバーが沢山。 あっという間に終わってしまった。芝居の方でみんなあんまり笑わなかったから、笑顔が見れてよかった。