会津藩主、加藤明成の暴政を見限って出奔した家臣の堀一族。
明成は堀家の男たちばかりでなく、尼寺に逃げ込んだ女たちにも追手を差し向けた。
千姫の口添えで窮地を脱した堀の女たちは、明成への復讐を誓い、天才剣士、柳生十兵衛の助けを借りることになった。
明成の家臣、芦名銅伯と手下の七本槍と死闘を繰り広げながら、十兵衛と堀の女たちは会津に向かう。
主演の天飛華音。 本公演でも別箱でも、十分にうまいのは知ってます。 知ってるけど、安定感のある演技におなかの底から響く歌声、キレのある殺陣、堂々としたたたずまい。 今すぐトップできるんじゃないかと思ってしまう。 逆に、この先どこに伸びしろがあるのか心配になってしまうくらいの出来上がりっぷりでした。 ヒロインの瑠璃花夏。 特に前半の出番が少なめなのもあって、さらっとした印象でした。 その分、本役の舞空瞳におぼえた気持ち悪さがなくて、最期は宝塚ヒロインらしいいじらしさすら感じられた。 瞳ちゃんって愛らしいルックスに騙されがちだけど、実は宝塚らしいヒロインができないのでは? 銅伯の碧海さりお。 愛ちゃんと比べるのは無理ってものだけど、安定した演技でした。 妖しいほどの存在感がないので、普通にお家の復興を願ってる武将って感じ。 ゆら共々、原作のエログロ感は薄まってました。 七本槍筆頭の咲城けい。 瀬央の強烈目力と違って、すっとした印象でした。 ごちゃごちゃと登場人物が多くて、新公ではなおのこと個々の生徒さんを十分に認識できませんでした。 そんな中で目を引いたのが千姫の澄華あまね。 落ち着いた声と堂々とした演技で、この作品のラスボスは彼女だなと感じました。 本役より上手。 加藤明成(鳳真斗愛)、沢庵(夕陽真輝)も安定していて、星組は脇を支える役者に不足はないです。 劇団の御曹司、稀惺かずと。 本役の華音君と比べるのは酷ってものでしょうが、特になんてことなかったです。 どうしても注目されるだろうし、格好良くなってくれることに期待します。 |