イスタンブール紀行

2日目
〜8月6日〜

 早朝5時頃、外から男性の大きな声が聞こえてきました。窓の外で大きな声で話している人がいるのかと思いながら寝ていたら、後から礼拝の歌声だと分かりました。早朝5時から夜の10時までの間に、毎日5回、街中に響き渡るコーランの声。異国情緒というか、何と言うか・・・。
 一夜明けて、窓から見た光景。目の前にはモスク。ガイドブックを見ると、ソクルル・パシャ・ジャミイと書いてありますが、観光客が見に行くモスクではなさそうです。街のモスクという感じ。
 市街地の奥遠くに、ゴールデン・ホーン湾だと思いますが、海が見えます。
 朝食は、ホテルのレストランで。部屋の中でも食べられますが、気候がとても爽やかなので、テラスで食事しました。8月だというのに、朝晩は肌寒いくらいに涼しくなって、湿度も低いし、日本の夏とは大違い。
 ブュフェ式の朝食。パン、クレープ、クッキー、チーズ、ハム、ジャム、ドリンク、フルーツ・・・。洒落たディスプレイで、品数も多くて、毎朝楽しみでした。
 まずは、ヒポドゥローム。3本のオベリスクが建っている、旧市街の観光の中心にある広場で、ホテルから歩いて数分のところにあります。まだ8時半くらいなのに、団体さんが沢山いました。
 ブルー・モスク。正式名称は、スルタンアフメット・ジャミイ。外観は真っ白で、とても綺麗です。
 エントランスで靴を脱ぎ、ショートパンツやノースリーブの女性は、スカーフを渡されていました。
 吹き抜けのドームの中は、一面のタイルとステンドグラスが、幻想的な雰囲気をかもし出しています。頭の上には、低く吊り下げられたシャンデリア。床はカーペットが敷き詰められていて、これが典型的なモスクの内装のようです。
 ブルーモスクを出ると、トルコの国旗をかたどった植え込みがありました。
 公園をはさんで、ブルーモスクと対峙しているのが、アヤソフィア。外観は、レンガ色です。
 入館料を支払って中に入るのですが、ガイドブックに書かれていた料金の倍の値段でした。この後も、どこに行ってもほぼ倍の料金がかかって、トルコは物価が安いというのは過去の話だと痛感しました。
 もともとはキリスト教の教会だったものが、後にモスクとして改装された建物だそうです。微妙にキリスト教とイスラム教が融合していて、見どころも沢山ありました。
 左がミフラープ。メッカの方角を示すものだそうです。イスラム教は偶像崇拝が禁止されているので、キリスト教で言うと、マリアやキリストの像が飾られた祭壇にあたるのかな?
 右はミンバル。階段状のところで説教が行われるそうです。
 装飾がとても美しい。
 繊細なタイルや、天井の幾何学模様が綺麗です。
 回廊をのぼっていくと、2階にはキリスト教の名残のモザイクがまじかに見られます。かなり剥離しているのですが、これが壁画でなくてモザイクだというのがすごい。
 左は大天使ガブリエル、右はキリストとマリア、ヨハネ。
 ヒポドゥロームの片隅にある、ヴィルヘルム2世の泉。泉といっても、springではなくてfountainの方。綺麗なドームの中には入れず、まわりの蛇口で、水を飲んだり手を洗ったりしてしている人がいました。
 地下宮殿。宮殿と呼ばれていますが、実際は貯水池です。中に入っていくと、ひんやりしていました。
 石柱が立ち並ぶ池を奥に進んでいくと、一番奥にメデューサの彫刻があります。横向きと逆さまになったメデューサの首が、石柱に押しつぶされている、不思議なオブジェです。

 ここまで一気に観光して、午前の観光は終了。朝は涼しかったけれど、さすがに昼間は真夏の暑さです。
 ランチ休憩&ホテルで一休み・・・。
 グランド・バザールは、文字通り、本当に広いバザールです。貴金属や衣類、おみやげ物とところ狭しと並んでいます。写真は、ナザール・ボンジューという、青い目玉をモチーフにしたトルコの魔よけのグッズを売っているお店。
 うろうろしているうちに、方向感覚を失って、迷ってしまいました。
 トラムに乗って、ガラタ塔に行きました。イスタンブールは坂の街で、どこも坂だらけなのですが、ガラタ塔も、ものすごく急な坂をのぼった上にあります。
 見張り台として使われていたというだけあって、見晴らしは抜群。旧市街を眺めれば、ゴールデン・ホーン湾の向こうに、ブルーモスク、アヤソフィア、トプカプ宮殿が一列に見えました。
 展望台の中は、カフェになっていました。しばらくお茶を飲んで休憩。
 それにしても、ただの展望台に20YTL(2000円)って、やっぱり高くない?
 夕食は、アレナホテルのレストランで、キョフテ(ミニ・ハンバーグのような料理)を食べました。インターネットから3泊以上予約したら、夕食サービスと言われていたので、ありがたくいただきました。
 食事後に、ライトアップを見に散歩に出かけました。写真はアヤソフィア。