２８日後…

事故で昏睡状態だったジムは、ロンドンにある病院で目覚めるが、周りには誰もいない。外に出た彼の前には、人影の見当たらないロンドンの街が広がっていた。荒廃した町をさ迷い歩くジムはとある教会に入ると、地下で何百という倒れている人々を見つける。彼が死体のように見えるそれに「ハロー！」と呼びかけると、何体かが立ち上がり、ジムを目がけて襲いかかってきた…。

「トレインスポッティング」や「普通じゃない」を監督したダニー・ボイルの作品です。彼は前作「ザ・ビーチ」でミソをつけてしまった感じでしたが、この「２８日後…」は汚点をさらに広げてしまったように思います。
意識をなくした人間が他人に襲いかかる、という話はまさに「バイオハザード」で、襲ってくる人間はいきなり現れることが多いし、動きは早いので、彼らが出てくるシーンはそれなりにハラハラはします。
しかしこの「２８日後…」には、「バイオハザード」の原点になったであろうゾンビ三部作「ナイト･オブ･ザ･リビングデッド」「ゾンビ」「死霊のえじき」での種々の場面を思わせるシーンが目立ちました。お話の中で重要なポイントであろう人間同士のいがみ合いも、リメイク版の「ナイト･オブ･ザ･リビングデッド」にあったと記憶しています。
中盤にはキャンプしているだけと見えるシーンもあり、そういったことからこの「２８日後…」は「ナイト･オブ･ザ･リビングデッド」をヌルく２番煎じした感じの映画です。

人間がゾンビ化するのはウィルスが原因という設定です。ウィルスということでもしかしたらこの話、エイズやＳＡＲＳをモチーフにしているのかもしれませんが、こんなゾンビ話では「バイオハザード」と同じパターンで見世物としか思えず、そういったテーマ（もしあるなら）も感じられません。

エンドクレジットが終わると「What if…」（もしこうなら）という字幕で始まる、別バージョンのラストシーンが始まります。しかし本編の別の形ということで予想通りの内容で意外性は無く、見て良かったとは思えませんでした。でも確かにこのラストだと、お客さんは不快になるとは思います。

僕がこの映画を見た時、画質が不鮮明で、まるでＶＨＳのコピーをプロジェクターで投影してるように見えました。デジタルで撮ってるかもしれないけど、ひどすぎる…。

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トゥームレイダー２

まだ見ていない人

ギリシャで起きた地震でアレキサンダー大王時代の海底遺跡が姿を現し、そこに一番乗りしたララ・クロフト（アンジェリーナ・ジョリー）は黄金色の球を発見するが、彼女を追ってきた一団に奪われてしまう。それが封印されたパンドラの箱への地図に当たることをララは推測し、それを知った女王陛下から球の回収を依頼される。ララはその依頼を伝えに来たＭＩ６に、ある男の釈放を要求する…。

ゲーム原作アクション映画の第２弾です。
前作がそこそこヒットしたゆえの続編でしょうが、前作はアクションはまあ良かったものの、キャラの感情が全然伝わってこない映画でした。今回は主人公ララの元恋人をパートナーに出して、人間ドラマを描こうとしてるようですが、やっぱり前作同様キャラたちにまるで感情移入できません。でも今回の監督は人間ドラマの描写は弱そうなヤン・デ・ポンなので、この点は予想通りでありました。
しかし今回、予想というか期待を裏切ったのは、「スピード」を世に放ったヤン・デ・ポンが得意であろうアクション描写でも、見るべきところがほとんど無かった点です。
アクション自体は、高層ビルからのジャンプなど凄いものを見せていますが、全くドキドキしません。その原因はシナリオでしょう。
お話は今回も前作同様、ララがお宝を巡って謎の組織と戦うという変わりばえのしないパターンの上に、キャラの造形がダメなせいで、ろくに盛り上がりません。映画の舞台はギリシャ、上海、香港、ケニアなどいろいろと飛びますが、目まぐるしいだけで必然性が感じられません。

人類が破滅するかもしれないお宝を追いかける話といえば、スピルバーグの傑作「レイダース／失われたアーク」がありますが、これには古代遺跡ネタを意識させるアクションと、ロマンがありました。しかし「トゥームレイダー２」にはそういうものは感じられません。
前作は遺跡の石像が襲ってくるような、古代ネタを意識させるアクションがあったし、最後の大掛かりなメカっぽい遺跡など、デザイン的な面白さが感じられましたが、今回はそういった面白さもありません。
最大の失敗は、パンドラの箱を「レイダース」でのアークと違う扱いにしてしまったこと（見たに記述）でしょう。これが話の興味を大いに削いだ結果になったと思います。

結局この作品は、無駄にお金をかけた「フツーのアクション映画」でしかありません。ヤン・デ・ポン監督の映画の中では、あの「スピード２」よりも落ちる映画となりました。

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「レイダース／失われたアーク」には、アークを開いたら何が起こるのか？という最後の驚きがありました。しかし「トゥームレイダー２」はパンドラの箱を開かせない、というのが主人公の目的だから、開けるとどうなるのかというワクワクがありません。
それでも最後にちょっと箱を開けますが、光が洩れるだけで、こんなのただのゴマカシです。

箱を守護する「影の軍団」が、どんなデザインか興味を引かれましたが、結局「ロード・オブザ・リング」のモンスターと同じようなデザインで、パンドラの箱との関連を思わせるものが何も無い外見には大いに失望させられました。

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Ｈ　Ｅ　Ｒ　Ｏ

小国が乱立していた古代の中国で一番強力であった秦の国。その王の宮殿に「無名」（ジェット・リー）という名の地方役人が訪れる。彼は王の命を狙うお尋ね者である長空、残剣、飛雪ら３人の剣士を討ち取ったと言い、証拠として彼らの持っていた剣を差し出す。暗殺を警戒する秦王は彼の周囲300歩以内に人を寄せつけないが、無名の功績を認め、彼を王の10歩前まで近づくことを許し、どうやって３人を討ち取ったかを無名に語らせる…。

無名の語る話、そして話を終えた後の行動を通して、真のヒーローとは何か？を浮かび上がらせる物語です。
武侠もの、しかも全世界規模の公開で、ジェット・リーやトニー・レオンなど中国映画オールスター出演の作品となると、先に公開された「グリーン・デスティニー」とどうしても比べてしまいます。「グリーン－」はキャラクターの感情の発露がドラマを進めていましたが、それに比べるとこの「ＨＥＲＯ」はおとなしい話です。これはドラマを語るより、テーマを語ることを優先したゆえになってしまったものだと思います。「動」の「グリーン・デスティニー」、「静」の「ＨＥＲＯ」というところでしょう。

この映画で語られるヒーロー像は仏教的というか、東洋的な考え方に思います。しかし西洋でも、キリストなんかはこういう人物像に当てはまりそうだから、全世界的に受け入れられる考え方かもしれません。話の設定は古代にされていますが、環境問題などを考えると、今こそこの考え方が必要なのではないかと思います。
しかしこの考え方は、今のアメリカの姿勢とは対極のものでしょう。映画の企画はイラク戦争前のはずですが、よく公開したものだと思います。ブッシュ米大統領にこの映画の感想を聞いてみたいものです。

東洋的なのはヒーロー像だけではありません。そのヒーロー像の形成に寄与するであろう武道と書道といった、動と静の関連も中国あるいは日本（宮本武蔵なんかそうでしょう）など東洋独特の考え方だと思いますが、それをはっきり描いた映画はこれが初めてだと思います。
この作品の最大のウリ＆見どころである格闘シーンは「チャイニーズ･ゴースト･ストーリー」や「少林サッカー」のチン・シウトンが手がけたとあって、リアルな迫力が出てるのはもちろんですが、その中にはただ剣を交わすのではなく、剣を交わさない状態でも戦っている、というシーンがあります。これも東洋独特の考え方でしょうが、それをまともに描いた映画もまた、これが始めてといっていいでしょう。雨宮慶太監督の「タオの月」でもそういった描写が少しありましたが、「ＨＥＲＯ」の方が遥かに洗練されています。
砂漠や湖など戦いの場所にバリエーションを持たせるのは「グリーン・デスティニー」でもやっていましたが、「ＨＥＲＯ」はそれに加えて、話の内容や場所によってキャラの服や建造物など、シーン全体の色彩を赤や青や緑といった色で分けています。さらに服装だけでなく、建造物にまで使っている布が格闘シーンを華麗に彩り、映画全体に絵画を見てるような美しさが出ています。

ジェット・リーは「マトリックス・リローデッド」の出演を蹴ったそうですが、それはこの作品の出演のためかもしれません。こちらは「マトリックス」とは違って主役級の役柄だし、テーマ性もこちらのほうが上だから、彼にとってその選択は正しかったと思います。
彼だけでなく、ドニー・イェン、マギー・チェン、トニー・レオン達一流の剣士たちはみんな、アクションも表情もしびれるくらいのかっこよさを見せてくれます。特に、皇帝と戦うシーンでのトニー・レオン（元々かっこいい男だけど）には布の効果と相まって、最高にしびれました！
あと１人のメインキャストであるチャン・ツィイーは、剣の腕はそれなりにありますが、主人公たちにはかないません。でもキャラクターたちの中では一番感情を露わにするので、観客には分かりやすい人物でしょう。映画の中で彼女はわずかに悪女的なシーンを見せますが、そこだけで「ラッシュアワー２」での薄っぺらな悪女役より強烈でした。

無名が語る相手である秦の王は、後の始皇帝になる人物なのでしょう。始皇帝は暴君というイメージがありますが、この作品で描かれる秦の王は、人物を正しく見抜く目を持つ、知性的な（しかも強い！）人間として描かれているのが新鮮でした。ただ、大きな犠牲を防ぐために小さな犠牲を払うのは、本当に仕方のないことなのか？と気にはなりましたけど。

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パイレーツ・オブ・カリビアン
呪われた海賊たち

カリブ海の港町の総督の娘エリザベスは幼い頃、海上で遭難した少年を救出するが、その時彼が持っていたメダルを手にしてしまう。１０年後、その時の少年ウィル・ターナー（オーランド・ブルーム）は鍛冶屋として成長し、提督のエリザベス（キーラ・ナイトレイ）への求婚を複雑な思いで見守っていた。そのエリザベスはひょんなことから一匹狼の海賊ジャック・スパロウ（ジョニー・デップ）の人質になるが、ジャックは捕まり牢にぶち込まれる。その夜、街は突如伝説の海賊船ブラックパール号に襲撃され、エリザベスは連れ去られてしまう。ウィルはジャック・スパロウと手を組み、ブラックパール号の後を追う…。

ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」を元にした映画です。この映画の企画を聞いたとき、なぜ今海賊？と思ったし、あのアトラクションを一体どういう話にするのか？と疑問でした。しかしさすがにディズニーだけあって、完成した映画はそれなりに話が練られているし、２時間以上の長さなものの、退屈しないで楽しめました。
映画は日本でもアメリカでも大ヒットしていますが、確かに「マトリックス：リローデッド」や「ターミネーター３」なんぞよりは娯楽度は高く、２００３年度夏公開のハリウッド大作の中では一番の面白さです。

本編が始まる前に、オーランド・ブルームが観客に「何度でも見てね」と言うあいさつ？が流れます。日本での彼の人気を当て込んだ映像に思いますが、本編ではジョニー・デップの方が出番が多い感じがしました。ま、撮影時にはまだオーランド君より、ジョニー君の方が知名度は高かっただろうから、彼を多く出した方が観客の受けはいいと、製作のジェリー・ブラッカイマーあたりが考えたのかもしれません。
ジョニー・デップはアート系が強いイメージがあるので、こういうハリウッド大作エンターテイメントに出たのは以外に思いますが、はぐれ海賊役を楽しそうに演じていて、けっこうイケてます。彼とメインのキャラクター以外でのキャラ描写はやはり薄くなっていますが、何も考えなければ十分に楽しめる映画です。

ブラックパール号の海賊たちは普段は人間の姿をしていますが、月の光を浴びたときだけゾンビの姿に変わります。クライマックスでの海賊たちの基地の戦いでは、月の光を浴びたりさえぎられたりして、彼らの位置によって体の状態が人間体とゾンビに目まぐるしく変わります。この映画の特撮を担当したのはＩＬＭで、ゾンビが動く特撮は「ハムナプトラ」ですでにやっていますが、この人間体とゾンビの変化の課題も無難にこなしています。

映画は大ヒットしているので、シリーズ化になりそうに思います。次はターナーがジャック・スパロウを追う話になるか…？　

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えびボクサー

元ボクサーのビルは場末のパブのオーナーだが、中年を迎え、将来に不安を抱いていた。ある日巨大なえびの存在を聞いた彼は、これこそ新しい挑戦と買い付ける。ビルは友人と組んで、えびのボクシング試合をテレビ局に売り込もうと奮闘する…。

ドラマ「東京ラブシネマ」で、フェノミナン社のミニシアター系作品として紹介されていましたが、劇場は不入りに描かれていました。適切な描写です。

タイトルは「えび」ですが、その姿は「しゃこ」と言った方がいいでしょう。それはいいとしても、タイトルからえびのボクシングシーンを期待してしまいましたが、そういうアクションはほとんどありません。えびが本格的に戦うのはラスト１５分あたりで、それもすぐに終わってしまいます。またポスターにはえびがいっぱい出ているので、主人公えびがライバルえびたちと戦う話なのかと期待したのですが、出てくるえびは１匹だけで、ポスターはウソです。えびの描写は、思いきり期待はずれでした。

映画は「えびのスポ根コメディ」と紹介されていますが、がんばるのはえびと言うより、それを所有してしまったビルの方で、むしろこの映画は、中年男の再起をかけた奮闘記というべき物語です。巨大えびは一目で作り物と分かっておかしいし、それを世話する中年男というのはシュールな風景ではありますが、何度も出てくると笑えません。
また、ネタはシュールなくせに話はいたって真面目で、クライマックスは観客を感動させようとしてるようですが、人々を巻き込んだ責任はどうするのか？と主人公に突っ込みたくなって感動なんぞもできません。笑えないし感動もできないし、シリアスなのかコメディなのかどっちちかずで、中途半端な映画です。

宣伝によればこの映画、「えびの虐待」と動物愛護協会からクレームがついたそうですが、こんなヌルい話でクレームなんて、ウソくさいです。

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ハ　ル　ク

過去に「超人ハルク」のタイトルでＴＶ放映もされていたアメコミを、「グリーン・デスティニー」のアン・リー監督により映画化です。アン・リーは「日の名残り」など、ドラマ畑に強いという印象があり、この人がアメコミ作品を演出するというのは意外でしたが、「グリーン－」ではドラマとアクションの結びつきがちょうどいい感じだったので、もしかしたら面白いものになるかも、と少し期待を抱きましたが、外れでした。
主人公ブルースがハルクに変身するのは怒りからですが、彼はその変身を制御できません。そのことからこの話のテーマは、人間の力への欲望と制御、といったことであるべきでしょう。確かに中ではそれを語るシーンもあります。でもこの映画ではそういったテーマより、その力を与えるきっかけになった、ブルースの父親に製作者の興味が行ってしまったようで、彼の描写にかなりの時間がかけられています。
でも僕は、なんで父親が息子と戦おうとするのかよく分からなかったし、後半での彼の「変身」も何のためか分からないし、何でこういう能力が持てるのか科学的な説得性も感じられません。さらに、後半でこれから盛り上がるはずの箇所でセリフの多いシーンが出てきて、物語のペースが落ちてしまい、話で不可解な部分があったせいか眠くなり、よけいに話が分かりにくくなりました。

映画はドラマに重きを置いているように見えますが、そのくせキャラクターはえらく平板で、特にブルースの恋敵になる男はただ悪いだけの奴、という単純な描き方にはがっかりしました。パターンかもしれませんが、本来は彼がブルースのライバルとしてなるべきでしょう。ブルースの血を注射して第２のハルクになってしまった、とかいう話の方がまだ納得できました。

映画の見せ方は、シーンの変わり目を線で分けたりして、コミック的な見せ方をしているシーンが多々見られます。「ガンダム」を思わせるような画面分割もけっこうありますが、これは効果的でした。

ハルクはもちろんＣＧで作られています。予告を見た時はハルクの動きが軽すぎるように見えましたが、本編だとあまり気になりません。巨人ハルクをここまで原作通りに動かすことはＴＶ時代には不可能だったわけで、技術の恩恵を感じます。表情の質感はやはりＣＧに見えますが、さすがにＩＬＭが手がけているだけあって、このアクションシーンには一見の価値があります。

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セクレタリー

まだ見ていない人

何か嫌なことがあると自分の体を傷つけてしまうリー・ホロウェイ（マギー・ギレンホール）は精神科から退院し、コミュニティカレッジでタイプの勉強をして、エドワード（ジェームズ・スペイダー）の経営する小さな弁護士事務所に就職する。リーはいかなる小さな仕事でも黙々と従うが、彼女のタイプミスをいちいちチェックしていたエドワードは、ある日彼女をオフィスに呼びつけ、「おしおき」をする…。

ＳＭ趣味を持った女と男が偶然に出会ってしまう、ちょっと変わったラブストーリーです。
初めは外見や行動がダサく見えた主人公リーは、彼女がミスター・グレイと呼ぶエドワードによって自分の嗜好に正直になります。リーは２人の関係に積極的になり、行動的になり、きれいになっていきます。きっかけは男が与えるけど、主導権は女が握る、て形は今っぽいかもしれません。なんだか塚本晋也の「六月の蛇」に似てるように思います。
でも女性が男を引っ張っていくという形は、ある意味男が受身になって楽だろうから、男に都合がいいようにも見えます。

ジェームズ・スペイダーは「セックスと嘘とビデオテープ」で有名になった人で、この映画で既に「セクレタリー」に通じるキャラを演じていたかもしれませんが、忘れてしまいました。今回はかなり変態的な演技を見せてくれて、笑わせてくれます。この人普段は真面目な感じだから、佐野史郎に通じるところがあるかも。

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欲望の目覚めによってリーは正直になりますが、エドワードは彼女を避けたりして、うじうじします。女の中の怪物を目覚めさせてしまったと恐れたか、自分が深みにはまってしまうのが怖くなったのかもしれません。本当のパートナーと出会ったと確信するリーと、戸惑うエドワードが対照的ですが、行動するのはやはり女、ということのようです。

スパンキングやオナニーなど、映画でやってることはアダルトビデオを思わせます。ＡＶにありそうな話を、ちゃんとした役者を使ってソフトポルノ的におしゃれに映画化した話といっていいでしょう。
要は女性が男性によってマゾに目覚める、という話に近く、こういう話は男性向けのエロ小説でよくある（映画はそんなにえげつなくないけど）から男が喜ぶのは分かるけど、女性でもそうなのか聞きたくなります。宣伝によればこの作品、サンダンス国際映画祭や全米ナショナル・ボード・オブ・レビューなどで賞を取ったそうですが、女性たちはリーに共感できるんでしょうか…？
でもこの映画みたいに、嗜好が会うパートナーに出会えるって一生の夢だなぁ…。

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ブルークラッシュ

ハワイ・オアフ島に住むアン・マリーは天才的なサーフィンの腕を持っているが、以前の大会で波に巻かれて怪我をしたせいで、次の大会を目前にしながら大波に挑む度胸を無くしていた。そんな時、彼女がバイトをしているホテルにNFLの選手たちがやってきて、彼女は花形選手のマットにサーフィンを教えることで彼と親しくなる。アンは深まる彼との関係に居心地がよくなり、大会のことはどうでもいいと思うようになってしまう…。

天才的な腕を持つ女性サーファーが、大会に出るかどうか悩む数日間を描いた話です。映画には大逆転といった華々しい展開があるわけではなく、お話そのものは平板と言ってもいい感じなのですが、全く退屈しないで見れました。
それは、彼女が大会に出るのか？という興味で話に引っ張られてしまったことと、適度に挿入されるサーフィンシーンのおかげです。
いや、これはサーフィンシーンなどという生易しい表現ではなく、サーフィンアクションと言った方がいいでしょう。サーフボードにカメラを乗っける撮影は分かったけど、カメラが波の中に入り込んだり、サーフィンしている人物に限りなく接近したりなど、一体どうやって撮ったのか？と驚くシーンが続出します。カットによっては合成ぽく見えるものがあるし、クレジットにもＣＧがあるので特撮も使っていると思いますが、それでもこの映画で描かれるサーフィンは、体感できるようなリアルな迫力があります。

映画には、サーフィンの場所によっては、ここは渋谷か？と思うくらい人が群れているスポットが出てきて、ここでやったらぶつかって怪我をしてしまうんじゃないかと心配になります。この映画に出てくるサーファーの人数は、単に多いだけでなく年齢も幅広くて、小さな子供から老人、わんこに至るまでみんな楽しそうにサーフィンをしていて、ハワイのサーフィン文化の深さが見えます。
映画だとみんな実に簡単そうに波に乗っているので、大波に挑むサーフィンは大変だけど、そうでないなら自分にもできそうに思えてきます。サーフィンのイメージが変わってしまうかもしれない映画です。

サーフィンの話で女性が主人公ということで、着替えに下着を脱ぐなど、映画にはＨぽいシーンが出てきますが、いやらしくは見えません。ＡＶみたいにアップで撮るのではなく、さりげない感じで撮って、演じている方も自然に（女性だったら当たり前だろうけど）やっているせいなのでしょう。

残念なのは、主人公の恐怖の克服がいつの間にかされてしまっていたように、うやむやに見せていた点でした。もし主人公が、やるしかない！と思ったのなら、せめてその気持ちを映像で表現するべきでしょう。

僕がこの作品を見た時、映画館は半分くらいの入りで、大半が女性でした。その日は女性が１０００円の日でしたが、それでもこんなに女の人が多いというのは、女性の支持がかなり高いということでしょう。

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ブルーエンカウンター

サンフランシスコにある、国連の地球外生物分析室に勤務するウェズリー（アンディ・ラウ）は、骨董屋で店主から「異星人の手首の骨」を売りつけられるが、それを欲していた女性（ロザムンド・クワン）に譲る。その後、ウェズリーは姿を現した異星人を捕獲しようとするも逆襲され、命の危機に陥ったところを彼女に助けられる。だがウェズリーの体調がおかしくなり、彼女は再び彼を助けようとするが、彼女の捕獲を目論むＦＢＩが罠を仕掛けていた…。

ウェズリーという名前のキャラクターは香港では有名な冒険小説の主人公のようで、これまでに「セブンス・カース」など２本ほど、彼が主人公の映画が作られています。この作品の原題でも「ウェズリーの?」とつけられています。
地球に潜入した宇宙人とそれを監視するセクション、という設定はまるで「ＭＩＢ」ですが、この「ブルーエンカウンター」は香港製ラブストーリー版「ＭＩＢ」といった映画です。
監督は「風雲／ストームライダーズ」のアンドリュー・ラウですが、彼の前作「拳神」同様に、今回もＣＧに頼ったとしか思えない部分が多く、何を描こうとしているのか判らない描写もあり、役者も戸惑ったのではないかと想像します。戸惑うといえば、映画の舞台はサンフランシスコなのですが、ここにした意味が分かりません。全シーン香港でいいだろうに。

ＣＧのクオリティは悪くありませんが、先ごろ「ドリームキャッチャー」で宇宙生物をクリエイトしたＩＬＭにはさすがに負けます。宇宙生物のデザインでは、その「ドリームキャッチャー」を思わせるものがあるし、宇宙人のデザインはゲーム版の「バイオハザード」を思わせるのがいますが、コミカルな感じがしました。

ヒロインであるフォン・ティンガイを「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズや、最近では「フューネラル」に出ているロザムンド・クワンが演じています。相変わらずお美しい姿をご披露していて、ファン（まだいるのか？）は必見です。個人的に髪が短すぎるのが気になりましたが、途中でいきなり伸びてるのは（かわいいけど）…宇宙人だからいいのか。
他に女性キャラでは、「クローサー」で大活躍したスー・チーが出ています。でも彼女の英語は「トランスポーター」の方が上手く聞こえました。

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トレジャー・プラネット

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母親と２人暮らしのジムは宇宙に出たがっていた。ある日彼らの経営する酒場に宇宙船が不時着し、乗っていたエイリアンはジムに球形の物体を託して息絶える。そのエイリアンを追ってきたらしい海賊たちに酒場は破壊されるが、ジムたちは逃げ延びる。彼は球形の物体が伝説の「トレジャー・プラネット」への地図であり、その場所が意外に近いことを知って、宇宙船レガシーに乗り込む…。

「宝島」の物語を宇宙に写したお話で、だから宇宙船が帆船の形になっているのでしょう。しかし帆船型の宇宙船というのは、「宇宙からのメッセージ」や映画「オーディーン：光子帆船スターライト」など日本の特撮物やアニメで描かれている（ディズニーにとっては、初めにやったのは「ピーターパン」の帆船だと言いたいかも）し、その傍らを泳ぐ宇宙クジラは、この映画以前に「マクロス７」に出てきているので、予告を見ると日本アニメのパクりばかりの映画に思えます。
しかし、日本のアニメを思わせる描写はこれくらいで、「アトランティス」ほどひどくはありません。お話そのものはイージーな展開もありますが退屈しないし、特にクライマックスは、危機また危機でハラハラさせてくれて、楽しめる作品です。

でもこのところのディズニーアニメ通り、キャラクターに重さはありません。特に重要なキャラである、シルバーが主人公の敵なのか味方なのかあやふやです。観客をだまそうという演出意図は分かるのですが、それを重視したあまり、彼の性格描写がちゃらんぽらんになってしまったように思います。

主人公は家を出て広い世界を見たい、という願望を持っていますが、僕はそれに共感できませんでした。家だと堅実に生活できるじゃん、なんて思ってしまったのですが、これって自分がトシを取ったということかなあ…？

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ジムとシルバーが出会うシーンで、２人の仕草をまったく同じに見せている描写があります。おかげで２人は親子なのか？と勘ぐってしまいましたが、結局そういう設定は出てきません。単に観客を混乱させるために入れた描写のようですが、意味も無く中途半端です。
また親子といえば、ジムの父親は彼が幼い頃に出て行ったことになっていますが、映画ではその事実だけ語られてそれっきりにされているのは気になりました。その原因を宝物の謎と関連付けると「タイタンＡＥ」のパターンと似てしまいますが、宝探しネタの話で父親が家を出たというエピソードを出すなら宝、あるいはシルバーあたりの重要なキャラクターと関連付けるのが順当ではないかと思います。

その宝が、金銀財宝というのは単純すぎてがっかりしました。むしろそんな財宝よりも、それらを得るために使ったワープ装置の方が技術的に価値がありそうで、こちらの方が宝ではないかと思えます。

「ジャングルブック」や「ライオン・キング」など、ディズニーアニメでは、主人公が冒険の過程で美しいヒロインをゲットする例がちらほらとありましたが、この「トレジャー・プラネット」では主人公はロボットと帰ってくるだけで、ラストのダンスは母親と踊ります。「リロ＆スティッチ」もそうだったし、今のディズニーアニメは恋愛よりも、家族が大事なのかもしれません。

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デッドコースター

数人が「事故の予言」で助かったと伝えられている１０８便の惨劇から1年。その追悼式の日、ビーチへ友人たちと車を走らせるキンバリーは、ハイウェイ・ルート２３号線に入ったところで大型トラック積荷の崩落に始まる事故の連鎖に巻き込まれ、命を落とす…夢を一瞬のうちに見る。それが直後に起こると確信した彼女は自らの車でハイウェイの入り口を封鎖し、彼女を含めて８人の「死ぬはず」の人々は助かってしまう。だが、「死」は彼らにつきまとう。その連鎖から逃れる方法を聞きだそうと、キンバリーは１０８便事故の唯一の生存者を、ある場所に訪ねる…。

原題は「ファイナル・デスティネーション２」。数年前に公開された「ファイナル・デスティネーション」の続編です。でもこの映画の興行成績が日本ではあまりよくなかったのか、今回はタイトルを変えられてしまいました。
大方の出演者は前作と関連しないキャラで、前作を見ていなくても話にはついていけます。しかし前作の出演者が1人出てきて活躍するし、前作の設定を踏まえた話もあるので、「ファイナル・デスティネーション」を見ていた方がより話を楽しめます。

話自体は前作同様、死を免れたはずの人々が次々と死んでいく話ですが、ディスポーザーに手を突っ込むとか、漏電などのシーンを見せて「これで死ぬのでは」と観客に思わせて、実は違う方法で死んでしまうといった、予想の外し具合が楽しませて（不謹慎な言い方）くれます。
前作は後半で「死の避け方」にこだわったために失速気味になりましたが、製作者たちもそう認識していたのか、今回は「死」に狙われるキャラクターを前作より多くして、「いかに死ぬか」という話に徹しているため、「ファイナル・デスティネーション」より楽しめます。
ただ予告編である程度、死のシーンと予想できる箇所を見せてしまっているので、予告を見ていなければもっと楽しめます。
キャラの死に方は前作並みのグロさですが、本編では離れ気味に写していたり、瞬間しか見せないせいか、以外に気持ち悪く感じませんでした。

「死の連鎖」はまるで「呪怨」でしょう。でもこれなら、主人公たちは人との関わりを避けて隠遁生活をしなければいかんなあ…。

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ソ　ラ　リ　ス

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地球で暮らす心理学者ケルヴィン（ジョージ・クルーニー）を宇宙開発の企業の人間が訪れる。彼らは、惑星ソラリスを探査中の宇宙ステーション、プロメテウスにいる彼の親友が送信してきたビデオをケルヴィンに見せる。彼は「ここに来てくれ」とケルヴィンに言っていた。プロメテウスでは不可思議な事件が発生し、地球との交信が途絶えていた。ケルヴィンはその謎を探るためにプロメテウスに赴くが、そこで彼は居るはずがない人に会ってしまう…。

３０代以上の映画ファンならば、「ソラリス」というとソビエト時代に作られたＳＦ映画「惑星ソラリス」を連想するでしょう。今回の「ソラリス」はこれのリメイクと言うより、原作小説「ソラリスの陽のもとに」の映画化だそうです。
「惑星ソラリス」は僕は１０年以上前に見たはずですが、話をほとんど覚えていません。ただ途中で寝てしまったものの、いい映画だったと思ったことを記憶しています。

この「ソラリス」。当初は「タイタニック」や「ターミネーター」シリーズのジェームズ・キャメロンが監督する予定だったそうですが、結局キャメロンは製作に回り、監督は「エレン・ブロコビッチ」や「トラフィック」のスティーブン・ソダバーグになりました。
ソダバーグがＳＦ映画に関わったという記憶はありません。そのせいなのかこの映画、メインの話はクルーニーがステーションで体験する出来事で、設定は宇宙モノなのにソラリスの歴史や海？の組成は語られないし、地球のシーンは全然未来的じゃありません。ＳＦというより、「心に傷を負った男が過去をやり直す話」というべき作品です。
「現実」に疲れた人が見ると共感できると思いますが、「現実」と戦うべきと思う人は反発したくなると思います。でも今は不況が続いているせいか、過去回帰の風潮が定着した感じで、「気持ちは分かる」という人は多いことでしょう。

「惑星ソラリス」の話を忘れているので比較してどうなのか、ということはよく分かりませんが、それよりは退屈しないでしょう。それでも最近のハリウッド映画、特にキャメロンが関わっている映画にしてはえらくおとなしめな話で、疲れてる時に見たら眠くなるかもしれません。

週刊誌ではジョージ・クルーニーの「お尻」が話題にされていましたが、ヒロインを演じるナターシャ・マイケルホーンは胸も見せません。男の観客はちょいとがっかり？

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主人公が思い出を引きずっている話でも、過去に戻る方法は無いのだから現実を直視しましょう、というパターンになるのが一般的ですが、この映画みたいな設定であったら、現実逃避といえる行動も正当化されてしまいます。その意味では、ラストのクルーニー君の行動には賛否両論あるかと思います。
でももし自分の過去に美しい思い出があったならば、戻ってしまうことでしょう。

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チャーリーズ・エンジェル
フルスロットル

キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー主演でそこそこヒットした「チャーリーズ・エンジェル」のパート２です。
彼女たちメインキャラクターはもちろん、監督のMcGなどメインのスタッフも前作と同じメンバーです。そのせいか今回の内容もかなりノー天気な作りで、楽しめる話になっています。アクションシーンは前作より少なめな感じですが、こんなんありか？てアクションが多いのも前作同様です。
また前作同様といえば、この映画で最も重要であろう、エンジェルたちのコスプレや露出度の高いファッションシーンもけっこう出てきます。３人とも今は売れっ子だから、そんなことはやらなくてもいい身分にもかかわらず、あえてそういったことをやってしまうのはうれしいところです。ただ、キャメロン・ディアスの口元のしわが増えたように見えるのが、トシを感じさせました。

主役だけでなく、脇役でも前作のキャラが何人か出てくるので、ビデオで前作を見ておいた方が人間関係の理解度はすんなりいくかもしれません。ただ、前作でエンジェルたちとの連絡役だったビル・マーレーが出ていない（正確にはそうとも言えないけど）のには、前作で出演者？から嫌われたという噂を思い出しました。

今回の敵は元エンジェル・キャサリンですが、彼女と戦うことでエンジェルたちの絆が見えて、ありがちだけどいい設定だと思います。
キャサリンを演じるデミー・ムーアは明らかにトシですが、意味なく下着姿を披露するのは主役たちに対抗してるように見え、これも元エンジェルらしいところです。ただ、予告編だと彼女がガンガン出てるイメージがしましたが、思ったより出番は少なく、話がかなり進んでから出てくるのは意外でした。
またエンジェル関係では、中盤にちょっとだけ顔を見せる元エンジェルの出演には驚きました。こういう人が出ると、この映画がテレビ版の世界観をちゃんと尊重してるようでうれしくなります。また他のゲストでは、前半にデミー・ムーアに関係したスターの顔見せもあって、こういう意外なゲストの登場も楽しませてくれます。

シリーズとしてはパート３が出来てもいいと思いますが、このメンバーを再結集させられるのか、ちょいと疑問ではあります。

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二重スパイ

１９７９年、北朝鮮の軍人イム・ビョンホ（ハン・ソッキュ）は東ベルリンから西側に脱出した。韓国の国家安全企画部は彼がスパイとして脱北したと疑い凄絶な拷問を加えるが、イムは「自由を求めて来た」と言い続け、彼は安企部のスパイ養成クラスの教官として働き始める。２年後、彼は北朝鮮の動向を探る重要部署に転任になるがその年末、ラジオの放送を聞いたイムはメモを取り始める。そのメモに従ってラジオ局に来た彼に、北朝鮮の「同志」スミ（コ・ソヨン）が接触してくる…。

「シュリ」で日本でも有名になったハン・ソッキュ主演の作品です。今回彼は北朝鮮から韓国への亡命者というキャラクターで、ストーリーそのものは「シュリ」とは違いますが、タイプとして「シュリ」のような、国家に翻弄される恋人たちの話とも取れて、映画の時代設定が８０年代の初めということで、「シュリ」の前日譚という感じもします。
前半少し眠気を感じる部分がありましたが、主人公の相手となるスミが登場してから、イムの目的と苦悶が分かってきて面白くなります。
ハン・ソッキュは苦悩、そしてその裏返しのようなスパイの怖さを見事に表現しているし、コ・ソヨン（黒髪がきれい！）のはかなげな存在感も合っていて、２人の運命の切なさに引き込まれてしまいました。
「シュリ」とは違い、クライマックスは意外とあっさり流れますが、後に続くエピローグ的なエピソードが重要なシーンになります。ここはちょっと長めに思いました。
見る前はこの終わりが、「シュリ」みたいに暗くなるだろうと予想しましたが、思っていたよりは悲惨という感じはしませんでした。そんなに明るくはないのですが。

映画の時代は１９８０年代初めですが、この頃の韓国に関する日本人の関心度は今ほど高くなかったはず（行き来にも制限があったかも）で、この時代の韓国の情勢がどうだか、よくは知りませんでした。映画では「昨年は夜間外出禁止令が出ていた」などというセリフや、韓国の工作員を北朝鮮に侵入させる話などが出てきたりして、韓国と北朝鮮が今よりも厳しい緊張状態であったことが伺えます。主人公が拷問されたり監視されたりという描写も、こういう時代ならありそうでリアルに思えました。
でも一番怖いのは、フツーの一般韓国人に見えた人が実は北朝鮮のスパイで、身分がバレそうになると関係ない人の殺しも厭わないことでしょう。日本人や韓国人を拉致した北朝鮮の人間は、こんな風に一般社会に潜入していた（いる？）のかもしれません。

僕がこの映画を見たのは新宿で、その日は水曜日＝女性が半額の日だったのですが、観客はおじさんが目立ちました。硬派ぽいイメージの映画だからかなあ？

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ザ　・　コ　ア

アメリカのボストンで突如、たくさんの人々の突然死が発生する。事件の解明に呼ばれたシカゴ大学の地球物理学教授ジョシュ・キーズは、死亡者はいずれもペースメーカーの使用者で、電磁波によりペースメーカーが止まったためと推理する。そしてロンドンのトラファルガー広場では鳩たちが人間に向かってくる事件が発生し、スペースシャトル・エンデバーは管制誘導装置の異常で、ロサンゼルス市の真ん中に不時着する。一連の事件から、ジョシュは地球になんらかの異常が発生したと推理し、地球のコア（核）が運動を停止したと結論付ける。コアは巨大な磁場を発生させ、宇宙からの電磁波を防ぐ役割をしているが、それが消えてしまうと地上の生物は全て死滅することになる。アメリカ政府は極秘裏にコアを再び始動させるプロジェクトをスタートさせ、強力なレーザーで地中を進む新型メカ「バージル」の建造に着手する…。

人類の危機を少数のチームが救うという、地球版「アルマゲドン」といった話です。
しかしオイオイ！度は「アルマゲドン」より高く、突っ込みを入れたくなるシーンが目立ちました。展開も都合よすぎるパターンが多く、次に何が起こるかバレバレですが、そういった点を割り切って見れば楽しめます。

エンドクレジットでの特撮会社のスペースがかなり長く、いろんなスタジオが絡んでいます。そのせいなのか時間が無かったのか、ローマのシーンのように背景に青の線が残っているなど、特撮のクオリティがシーンによって差があるのは気になりました。破滅シーンでは後半での、ゴールデンゲートブリッジ崩壊が一番よく出来ています。

以前にビデオでリリースされた、元はＴＶムービーであろう作品「ディープコア２０００」も地中の異常で地表に大災害が発生し、新開発のメカで地中に向かい、核を使うという話でした。「ザ・コア」はこれの豪華版と言っていいかもしれません。

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北京ヴァイオリン

中国北部の田舎町で料理人をしているリウは、天才的な腕で母の形見のヴァイオリンを弾く息子・チュンと暮らしている。２人はチュンのコンクール出場の許可をもらったことで北京に行き、受賞は逃したものの息子の才能を伸ばしたいと願うリウは、北京では先生の指導を受けなければ音楽界に入れないことを知り、会場の外のトイレでチュンの腕を誉めたはぐれ教師にジカダンパンし、強引にチュンの教師になってもらう。父子は近くにアパートを借りるが、その近所にはチュンがひょんなことで知り合った、愛人らしき若い女性が住んでいた。外でヴァイオリンの練習をしていたチュンを見つけた彼女は彼を部屋に呼び、曲を弾くように言う…。

主人公が何か天才的な腕を持っているという話は、その腕を伸ばしていく話がほとんどの形ですが、この映画の主人公は既に確かな腕を持ってしまっているせいか、それをどう生かすかがメインの話になります。いわばこの映画、都会に出てきた田舎の少年が、人生に迷うといった話です。
映画には彼をめぐって、はぐれ者のヴァイオリン教師やフーゾクぽいねーちゃんなど色々な脇役が登場しますが、どの人物も一クセあるのが面白いところで興味を引かれるし、みんな主人公の将来のことを思っていて、悪人があまりいないので気持ちよく見れます。
ただ肝心の、主人公の少年が何を考えているのかがシーンによって伝わってこないところがあり、彼の行動が不可解に見えてしまうのが残念な点でした。

音楽ネタの映画はクライマックスを盛り上げやすいものです。この映画も、最後はヴァイオリンで盛り上げるというスタンダードな見せ方ながらも、主人公の隠された秘密を上手く対比させて、目がウルウル状態になりました。演奏の見せ方（設定）も見事に効いているシーンでした。

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ロスト・イン・ラ・マンチャ

ジョニー・デップ主演で、「ブラジル」や「１２モンキーズ」のテリー・ギリアム監督最新作「ラ・マンチャの男」のメイキングです。
ここまで読んで「そんな映画あったっけ？」と思った人、正解です。今のところ（２００３年７月現在）、そういう映画は公開されていません。
映画は公開されてはいませんが、製作は途中までされていました。しかし現在は中止状態になっています。つまりこの「ロスト・イン・ラ・マンチャ」は、未完成であるテリー・ギリアム監督作品「ラ・マンチャの男」のメイキングなのです。
今はＤＶＤがたくさん出ているおかげで、メイキング映像は当たり前の存在になっていますが、完成していない映画のメイキングというのは初めての例でしょう。この「ロスト・イン・ラ・マンチャ」は映画が未完成に至った行程を克明に映し出していて、それゆえにドラマチックであり、こうして劇場公開作品として世に出そうと企画されたのではないかと思います。
この映画で撮られた映像は本来、「ラ・マンチャの男」が公開された後、ＤＶＤの付録にでもつける映像のために撮られたものだと思います（ビデオではなく、ちゃんとフィルムというのは偉い！）が、本編が未完になったおかげで、サブであったであろう映像がメインとなってしまうのは皮肉です。

映画のトラブルは、女優と契約書を交わしていないなど、撮影に入る前からありましたが、この時点ではまだ順調に準備が進んでいます。そのせいか前半は眠くなってしまいました。
しかし撮影を開始してから、続々と発生するトラブルの連続で、映画はようやく面白くなります。ギリアム君たちスタッフには気の毒ですが、人の不幸は何とやら、という言葉の通りです。
とはいえこの映画で出てくる一連のトラブルは、映画を作ったことのある人には人ごととして見れないでしょう。もう少し調査を入念にしておけば防げたように思える事例もありますが、スタッフの苦労にはうなずいてしまうに違いありません。
その意味では、映画制作にまつわるトラブル事例の教科書として、映画に関わっている人や、これから映画を作ろうとする人はぜひ見ておくべき映画です。

テリー・ギリアム監督の人となりはよく知りません（本も読んだことない）が、批評などからわがまま、というイメージを持っていました。しかしこの映画でのギリアム君は、予算がきつければその範囲内で映画を形にしようと努力するし、スポンサーの人たち（どういう人たちか説明が欲しかった）が来るとちゃんと応対するし、トラブルが起こると自分で解決策を模索したりして、理不尽にスタッフを責めることもなく、全然わがままではありません。
もしかしたらギリアム君に都合の悪いシーンは入れなかったのではと疑惑を抱きたくなりましたが、ともかく彼の、映画に対する姿勢はとても真面目で、見ていてかわいそうになります。

「ラ・マンチャの男」は製作中止になりましたが、全く再開できないとは決まっていないそうです。エンドクレジットが終わった後のカットは、「ロスト・イン・ラ・マンチャ」のスタッフ（ギリアム君は関わったいないみたい）がギリアム監督に「負けるな！」と言っているように見えました。

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ダブル・ビジョン

予告ではホラーぽい感じを受けますが、猟奇事件捜査モノの話です。こういう、猟奇的な事件を２人の警察関係者が捜査するという話は「セブン」を思わせます。この映画は「セブン」を東洋的にして、より不可解な現象を加えた話、と言っていいかもしれません。
しかし「セブン」は話が論理的に完結しましたが、この「ダブル・ビジョン」は途中までは（強引なところもあるけど）わりとまともな捜査の話で進んでいたのに、最後になって話が暴走して、意味が分からない終わりになってしまっています。
特にタイトルになっている、ダブルビジョンを持つキャラが主人公と何かつながりがあるように描いているものの、それが何なのかさっぱり分かりませんでした。それにこの、目の中に瞳が２つある、ダブルビジョンのイメージは不気味で面白いのですが、それを出す必然性も感じられませんでした。瞳を２つ持つことで何か特殊な能力で持っているのかしれませんが、よく分かりません。
最後以外でも、考えてみると何でこうなる？と疑問を抱きたくなるシーンが結構あります。

ただ、映画全体に漂う雰囲気は「セブン」のようにおどろおどろしいものがあるし、ビルの中に道教の寺院が建てられているなど、イメージには面白いシーンがあるし、道教での不死信仰も初めて聞いたネタで、話には興味を引かれるところもあります。物語の論理よりも、雰囲気で作ってしまったように見える映画です。

FBIから派遣された主人公の相棒と、台湾警察との冷淡な関係は｢ブラック・レイン｣を思わせます。相棒を演じているのはデビッド・モースで、このところ「グリーンマイル」や「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「アトランティスのこころ」といった映画で顔を見せている人です。中堅ながらも名の知れたハリウッド俳優が出ているということで、それなりに大作感はあります。
しかし｢ブラック・レイン｣みたいに、外国人であることが捜査のハンデというシーンもあまりなく、主人公のパートナーがアメリカ人でなくてはならない理由がよく分かりません。この作品はただの台湾映画ではなく、アメリカ資本のソニーピクチャーズエンターテイメントがハリウッド公開も視野に入れて製作した映画だから、アメリカ人にも見やすかろうという意図で、デビッド・モースを入れたのではないかと想像します。

冒頭のシーンは妊娠してる人は見ない方がいいでしょう。このグロさは非ハリウッド映画ならではです。

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ハッピー・フューネラル

ハリウッドの巨匠監督ドン・タイラー（ドナルド・サザーランド）が、「ラスト・エンペラー」のリメイクの撮影のため中国の紫禁城へ来る。助手のルーシー（ロザムンド・クヮン）はメイキングのカメラマンとしてヨーヨーを雇い、３人は常に一緒に行動するようになる。ヨーヨーはタイラーに、中国人には大往生を祝う考え方があることを話し、タイラーはそれを「笑える葬式」と思い大いに興味を示す。数日後、映画のアイデアに行き詰まったタイラーは危篤に陥り、ヨーヨーはタイラーの「遺言」を実行しようと奔走しだす…。

ドナルド・サザーランドが貫禄を見せていて、彼が話に登場している冒頭は、タイラーとルーシー、そしてヨーヨーたち３人の関係の発展に興味が引かれてそれなりに見れました。しかし、サザーランドが消える中盤はコメディ色が強くなるものの、ギャグが空回りしてしまっているし、ルーシーとヨーヨーの関係にもあまり進展が見られなくて、だれて眠くなりました。
しかしラスト近くで面白くなってくるし、最後は爽やかな終わり方でした。だまされてしまったけど。

ヒロインを演じているロザムンド・クヮンは、「サンダーアーム」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」などの作品に出ていた香港映画の女優ですが、英語の上手さには驚きました。今ハリウッドで活躍中のジャッキー・チェンやジェット・リーなんかより流ちょうに聞こえます。これなら、ちょっと前に「ツイン・ピークス」に出ていたジョアン・チェンみたいに、ハリウッドでもっと活躍できると思います。
彼女をスクリーンで見たのは１０年くらい？前の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」以来で、久しぶりに見るとやはり年を取った感じはしますが、まだまだ美人ではあります（売れっ子のルーシー・リューより美人だと思うぞ）。

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ボ　イ　ス

女性記者のジウォンは、援助交際の記事を発表して以来ストーカー行為を受けたことで、親友ホジュンと彼女の夫が所有する郊外の一軒家に引っ越し、携帯電話の番号も変更した。だがその直後から、携帯に妙な雑音のような電話がかかるようになり、それを聞いてしまったホジュンの幼い娘ヨンジュは、それ以来奇声を上げたり、母親に暴力を振舞ったりするようになる。ジウォンは携帯の番号を調べるうち、以前にその番号を登録していた人物が全員死亡したり失踪していることを知る…。

「ザ・リング」以来日本公開が相次いでいる、「リング」に影響を受けたと思えるホラー作品で、今回は韓国映画です。
しかしこの映画、「リング」のようなランダム呪い系ホラーの話かと思えば、実はその呪いは因果応報で、後半は呪いの元となった恋の話がメインの展開になります。
前半はＣＭや予告編に出てきて話題になった、子役のホラー演技シーンでそれなりに怖がらせてくれますが、後半での回想シーンは切なさが漂って悪くないものの、怖いところはあまりなく、全体的にホラー度はそんなに高くない映画です。

ＣＭで話題になったとおり、子役の演技は「エクソシスト」思わせるような凄みがありますが、ここまでやらせるとむごい感じがしました。まるで虐待…。

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シ　カ　ゴ

２００３年度のアカデミー最優秀作品賞を受賞した映画です。
主人公のロキシー（レニー・ゼルウィガー）は不倫の果てに殺人を犯すし、彼女の弁護をすることになる弁護士ビリー（リチャード・ギア）は確信犯の彼女を無罪にしようとするし、ロキシーの憧れであるヴェルマ（キャサリン・ゼタ=ジョーンズ）は殺人罪をビリーの力で無罪にしてもらおうと企むし、彼女らが入っている刑務所の女ボスはお金しだいで動くしと、メインのキャラたちはほぼ全員、道徳的に見ると「悪い」連中です。しかし彼らは皆うじうじ悩まないでパワフルで、映画は倫理がどうだみたいな、古いことは言いません。
こういう端から見ると悪いことを、ポジティブに描いている内容は今っぽく思います。アカデミー受賞はこの点が共感を呼んだのではないかと思います。またこの明るさが見ていて気持ちよく、日本でもアメリカでもそれなりにヒットした理由ではないでしょうか。

映画の明るさは、ミュージカルという形ゆえでもあるでしょう。歌のシーンは従来のミュージカルでよくある、キャラがいきなり歌いだす、という形（それはそれで笑えて面白いのですが）ではなく、キャラクターの紹介や思いといったことを、現実のシーンの最中に、舞台でそのキャラが歌うシーンがインサートされる形で進行して、違和感は持ちません。カットは短めでテンポがいいし、曲ごとにパペット調やタップ調など踊りのバリエーションを違えているし、セクシーなダンスもあって楽しめます。
全体の時間が２時間以内と長くなく、テンポも快調だしラストの歌も爽快で、楽しめる映画です。

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マイアミ・ガイズ
俺たちはギャングだ

ボビー（リチャード・ドレイファス）、バッツ（バート・レイノルズ）、ブリック（ダン・ヘダヤ）、マウス（シーモア・カッセル）の４人は、子供の頃からギャングに憧れ、大人になってその夢を果たして裏街道を立派に歩いてきた。そんな彼らも寄る年波には勝てず、今はマイアミにある高齢者用ホテルに入居し、年金と嫌々のアルバイトで細々と暮らしている。だがそこのオーナーはもっと高い家賃を取れる入居者を獲得しようと、老人達を部屋から追い出しにかかる。そこで４人は行き倒れの死体を使い、ホテルで「殺人事件」をデッチ上げて不動産価格を暴落させようと計画し、見事に成功する。だがその死体がマフィアの元ボスだったことが判明し、警察の捜査官オリヴィア（キャリー=アン・モス）が聞き込みに来る。ボビーは彼女にどこか見覚えがあった…。

タイトルは「マイアミ・バイス」のパロディみたいですが、刑事モノではなく、ダマし系のコメディです。
メインキャストがリチャード・ドレイファス、バート・レイノルズ、ダン・ヘダヤ、シーモア・カッセルと、ジイさんばかりで渋めですが、４人の個性がはっきりしていて楽しめます。特に、意識を失うと突飛なアイデアが浮かぶ、バート・レイノルズには笑えました。世の中からあぶれた感じだった彼らが、各々の手馴れた？「悪いコト」を通して、輝きをとり戻していく過程は魅せてくれます。
全体で１時間半くらいの時間で、手軽な感じで見れる作品です。

サイドストーリーとして、ボビーが生き別れの娘を捜している話が展開します。クライマックスで感動的なカットもあるのですが、本筋との結びつきが今ひとつ弱いように思えました。

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２８日後…

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トゥームレイダー２

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Ｈ Ｅ Ｒ Ｏ

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パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

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えびボクサー

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ハ ル ク

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セクレタリー

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ブルークラッシュ

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ブルーエンカウンター

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トレジャー・プラネット

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デッドコースター

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ソ ラ リ ス

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チャーリーズ・エンジェル フルスロットル

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二重スパイ

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ザ ・ コ ア

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北京ヴァイオリン

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ロスト・イン・ラ・マンチャ

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ダブル・ビジョン

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ハッピー・フューネラル

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ボ イ ス

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シ カ ゴ

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マイアミ・ガイズ 俺たちはギャングだ

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呪われた海賊たち

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ハ　ル　ク

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ザ　・　コ　ア

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俺たちはギャングだ

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