ロード オブ・ザ リング
王の帰還
スペシャル・エクステンデッド・エディション

 

2004年の春に公開された「ロード・オブ・ザ・リング」の第3部「王の帰還」に約50分の未公開シーンが追加された、ロングバージョンです。
このバージョンでやっと、前はカットされていた「二つの塔」で消えてしまったサルマンの運命がはっきりします。また僕は「二つの塔」の冒頭で消えたグリマが気になっていたので、彼のその後が分かってすっきりしました。これを見ると彼がただの悪い奴ではなく、人間的な面(哀れ…)を持ってる事がわかります。
このバージョンではこういう風に、長くなったことでキャラクター達の描写がより掘り下げられているのが特徴で、そのおかげで彼らの「想い」に感動する箇所もあって、前のバージョンと同様に、泣けました。
全部で4時間もの長さなのに話の密度が濃くて、インターミッション(15分)までの2時間、そしてその後の2時間があっという間に過ぎました。

今回追加されたシーンで僕が分かった箇所は上記のサルマンのシーンと、山の民の幽霊軍団との交渉のシーン(ドクロのなだれが大迫力!)くらいでした。前のバージョンを見てから1年以上経って記憶が薄れているせいか、それ以外は分かりません。
この2箇所は、確かにメインキャラである旅の仲間たち全員が関わっているわけではありませんが、それでも戦いに関する重要なシーンで、ある方が自然に見えます。前のバージョンではこれらのシーンが無いことがいびつに思えて、「時間の関係でカットしたんだろうなあ」と製作者の苦労を想像しましたが、映画というのは本来、そういう想像を観客にさせてはいけないでしょう。

こんな風に、今回のバージョンではカットできると思う箇所が見当たりません。なので昨年公開されたバージョンは「短縮版」であって、今回こそが「完璧版」と言っていいでしょう。前のバージョンはアカデミー作品賞を取りましたが、今回の方がそれによりふさわしくなっていると思います。
ピーター・ジャクソン、本当にいい仕事したよなあ…と感心します。 前のバージョンに好意的な評価を持っている人は、絶対見るべき!作品です。

劇場内に貼られたオリジナルポスターや「ぴあ」の特集記事の拡大コピーを、ケータイやデジカメで撮っているおねーさん方が結構いました。女性ファンの思い入れは強いのだね。

 

 


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ロード オブ・ザ リング
王の帰還

 

 

3年にわたって続いた「ロード オブ・ザ リング」もいよいよ最終章。闇の軍隊とアラゴルンたちの攻防戦と、指輪をめぐるフロドとゴラムの葛藤が結末を迎えます。

前回「二つの塔」では長いクライマックスというべきヘルム峡谷の戦いがエピソードの柱になっていて、それが終わると物語も終息しましたが、今回は第1作のように色々なエピソードが詰め込まれているせいか、話が終わるかと思ったら続く、という構成になっています。なので長いと感じてしまいましたが、退屈することはありませんでした。
特にクライマックスとなる、火の山での指輪をめぐる攻防はハラハラさせられます。そしてその後にくる、ラストの方ではちゃんと感動があり、泣けるシーンになっています。

しかしこう長い話でもまだ、エピソードによっては「あの話はどうなった?」と思う箇所があるので、撮られた尺は本当はもっと長かったのではないかと思います。前2作はロングバージョンである、エクステンデッド・エディション(劇場公開は毎回満席だったようで見れなかった…)が作られているので、今回もいずれ出てくることと予想します。

映画の始まりは「二つの塔」の続き、という形ではなく、あるキャラクターの過去のエピソードから始まります。映画でこのキャラの「素」が出るとは思わなかったので、意外で面白い始まり方でした。

今回の、アラゴルンたちが活躍する舞台は1作目に死んだボロミアの故郷で、彼の父親も登場します。また前回に続いて今回も彼の弟が登場するし、ボロミアて早く死んだ割には(その分?)意外に重要なキャラだったと分かりました。

 

 


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