スーパー戦隊199ヒーロー大決戦 |
戦隊シリーズの劇場版は毎年夏に上映されていますが、同時上映の「仮面ライダー」に比べると全体の尺が2〜30分と短く、影が薄い感じがしていました。しかし今回は1本立てになり、1時間半くらいの尺になると、ようやくまともな話が展開します。
中盤で戦隊同士が戦うシーンは少し悲しくなりましたが、グリーンなどの同色同士の軍団や、ゴーカイジャーとゴセイジャーのメンバーの個性を生かした戦いなどが楽しませてくれます。クライマックスは前にウルトラシリーズの劇場版でもあったパターンですが、ウルっときました。「バリブルーン!」と叫ぶシーンは、戦隊の歴史と夢が感じられるシーンです。
敵キャラでいえば、「ゴセイジャー」で彼らの前に執拗に立ちはだかって強い印象を残してくれた、ブラジラが再登場してくれたのがうれしいところでした。また「ゴセイジャー」ついでなら、望が中学生になっていたのは、時間の早さを思い知らされました。
映画には今までの戦隊シリーズに出ていた人たちが何人か登場しますが、199人いたにしてはあまりに少ない感じがしました。ギャラの関係もあったかもしれませんが。
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レッツゴー仮面ライダー |
「仮面ライダー電王」以来、仮面ライダーの映画版はやたらと増えましたが、2011年は仮面ライダーの放送開始40周年だそうで、その記念ということで製作された作品です。
ショッカーが世界を支配している間違った歴史を電ライナーで変える、という設定はそれなりに面白いし、藤岡弘、や佐々木剛が声の出演というのは、40周年らしい豪華さではあります。
しかし「オールライダー」といえば確かにそうだけど、結局顔見せだけでしかないライダーもかなりいて、いかんせんヒーロー達が多すぎます。それに加えて、ショッカーやゴルゴムなど、悪の組織の幹部たちや怪人たちがあっけなく消えていくのも、ただ「出しただけ」にしか見えません。ライダーたちにしても、怪人や幹部たちにしても、製作サイドに彼らに対する愛というか思い入れが全く感じられなくて、悲しくなりました。
またこの映画には、わずかなシーンですが人造人間キカイダーや怪傑ズバットなんかまでも登場します。ヒーロー好きな人なら「おおっ!」と思うだろうし華やかではあるのですが、話の上では全く必然性が無く、余計です。
ということで結局この映画、単なるショーと言っていいでしょう。東映ヒーローのファンなら、まあ楽しめるかもしれません。
だいたい、「オールライダー」は1年くらい前の「仮面ライダーディケイド」の劇場版で既にやっているから、まだ有り難みが感じられません。それにあちらの方はシャドームーンが目立ったりして、まだキャラへの思い入れが感じられました。
この作品のキャッチコピーは「世界よ、これが日本のヒーローだ」というものでしたが、それを言うなら「仮面ライダーFirst」の方が、まだましでしょう。
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