EPISODE YELLOW お宝 DE エンド・パイレーツ |
電王メンバーが活躍する「超電王トリロジー」の3作目です。
しかし今回の主役は「電王」のメンバーではない、「仮面ライダーディケイド」でディケイドのライバルであったディエンドです。でも悪く言えば、代わり映えのしないいつもの電王メンバーにディエンドが絡むのは新鮮な画でした。まあこれも、時空を自由に超えられるデンライナーゆえでしょうか。
今回は時間警察や人工イマジンといった、TV版の「仮面ライダー電王」にも出てこなかったネタが登場します。しかしこういう、ちゃんとやれば広がりが出そうな設定を、行き当たりばったりに使うのはやめてほしいところです(だいたい、警察てそんな簡単に潰れるもんかね?)。
ラストがメインキャラではない、ゲストキャラが目立つ形になっているのは「クライマックス刑事」と同じパターンですが、それでやっぱりウルウルしてしまった自分が、情けなくなりました…。
仮面ライダーディケイドが持っているはずのディケイドライバー登場するのは「ディケイド」関連ゆえでしょうが、すげえ都合よすぎです。カードを貼ったようにしか見えないファイナルフォームはやっぱりかっこ悪いけど、映画版のみのライダー総登場はかっこいいシーンでした。特に仮面ライダーアークはTVや映画版の「ディケイド」にも出てなかったので、注目でしょう。
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EPISODE BLUE 派遣イマジンはNEWトラブル |
「超電王トリロジー」2作目の主役は良太郎の孫の幸太郎。彼と、相棒イマジンのテディとの絆を描くお話です。
実は幸太郎も良ちゃんと同じ、不運を吸い寄せてしまうタイプで、それをテディが影でカバーしている、というのは面白い設定です。映画にはそこそこ感動的なシーンはあるけど、幸太郎とテディの関係を思えば、予想できる展開ではありました。
今回はウィングが「降臨」しています。特に活躍するわけでもなく、何のために出ているのかよく分かりませんが、それはそれで楽しい感じはありました。
良太郎は今回ももちろん出ていますが、幸太郎が少年の良太郎に「おじいちゃん」と呼びかけるのは、ヘンな光景でした。
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EPISODE RED ゼロのスタートウィンクル |
「仮面ライダー電王」の人気がまだ続くからなのか、2010年初夏の映画版は「超電王トリロジー」というシリーズで、レッド、ブルー、イエローと、信号機みたいなタイトルがつけられたタイトルで、3部作となりました。
この第1弾「ゼロのスタートウィンクル」、主役は電王というよりゼロノスです。「電王」を見限ってしまった佐藤健と違い、ちゃんとTVシリーズでゼロノスを演じた中村優が出ているのは好感が持てます。
お話にイマジンは出てきますが、全体的にアクションはメインとは言えず、ラブストーリーという雰囲気です。ゼロノス侑斗と良太郎の姉…未来の二人は結ばれていましたが、その侑斗は消えてしまいました。そして今の優斗…同じ侑斗でも、消えた侑斗とは別人です。果たして二人は結ばれるのか…?
ラストはジーンと来る「いい話」でありました。ただ戦闘シーンに関しては、メインで戦うのは電王の方なので、ゼロノスのファンには物足りないかもしれません。
今回の良太郎は、劇場版「俺、誕生」で良太郎の子ども時代で出演した少年が演じています。テレビシリーズのハナさんと同様、年齢が逆行した、という設定は苦笑するしかありません。彼は「俺、誕生」の時より背が伸びていて、もう何年かしたら年相応の良太郎を演じられそうです。まあそれまで「電王」が続けば、ですが。
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超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼 ヶ 島 の 戦 艦 |
「仮面ライダー電王」4回目の映画版です。もはや「仮面ライダー電王」と「仮面ライダーディケイド」を見ていない人には話は不可解なはずで、完全にファン向けでしょう。
さすがに今回は佐藤健は出ません。でも良太郎はいます。その佐藤健が出ない言い訳は、苦しく聞こえました。
しかし実質的な主人公は、佐藤健と同様にまさか出るとは思わなかったあの「彼」でした。イマジンとの絆で、ラストは感動的です。
また佐藤健以外の「電王」のキャストは全て登場するし、わずかながら「仮面ライダーキバ」のキャラの登場もうれしく(ちゃんと設定にのっとってるし)、ファンには楽しめる内容になっています。
それに比べて、仮面ライダーディケイド、そしてディエンドは単に出しただけみたいで、い」なくてもいい扱いです。途中で消えちゃうし。
サブタイトルにある「戦艦」も、パチンコの「宇宙戦艦ヤマト」のCMかよ?という感じしかなく、無意味でした。
今回悪役を演じるのは柳沢慎吾と篠井英介です。中堅俳優の2人があの姿を披露するのは意外で、もうちょっと長く2人の活躍を見ていたい気がしました。
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さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン |
「仮面ライダー電王」映画版の3作目です。劇場版が3本も作られるというのは、平成仮面ライダーでは初めてでしょう。
お話の初めの方では、電王は良太郎ではなく、良太郎の「孫」が変身します。
良太郎役の佐藤健と、勇斗=ゼロノス役の中村優一のクレジットには「特別出演」と記されているので、もしかして良太郎はちょっとしか出ないのかと思ってしまいましたが、中盤からやっと出ずっぱりになって、ちょっと安心しました。
佐藤と中村は「電王」以後、映画やTVドラマに出ているみたいで、売れているのはけっこうなことですが、「特別出演」とはずいぶん偉ぶっている感じを受けます。
もし今度「電王」をやるとしても、佐藤も中村も出てくれないかもしれません。だから孫を出したのか?と勘ぐりたくなりました。
今回の話の作りは前作「クライマックス刑事」までひどくはないけど今一つで、やはりファン向けな感じがします。でも良太郎とイマジンたちの相変わらずの絆は「電王」らしいシーンではあります。ただジークまで出てくるとは、ちょっと余計な感じはしました(サービスか?)。
敵の出自や目的が「俺、誕生!」のガオウ同様、よく分からないのが引っかかるところではありました。まあ今回は敵の出身を匂わせるイメージカットがあるのが、多少マシでしょうか。
敵が乗る列車は「さよなら銀河鉄道999」の幽霊列車みたいで面白いデザインです。でも中に乗っている神田沙也加の、顔の大きさがやたらと気になってしまいました。
映画には特に「さらば」と思わせるシーンも無く、これで本当に最後?と疑ってしまいます。「さらば」でファンを集めましょう、という目論見にも見えます。
そういうことをモロに言ってしまう、例によって?冒頭に流れるモモタロスのアニメ「モモタロスよ永遠に」が、自虐アニメみたいで笑えました。
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仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事 |
TVでやっている「仮面ライダー」の映画版が公開されるのは夏のシーズンですが、この「クライマックス刑事」は春です。この時期のバージョンがイレギュラーなのか毎年やるのか分りませんが、ともかく「仮面ライダー電王」の第2作です。もともとビデオの企画だったそうですが、劇場用にしたということはそれだけ人気があるのでしょう。
良太郎たちが「デンライナー署」としてイマジンがらみの犯罪者を捕まえる、という設定はさすがにありえなさ過ぎで、まじめに話がどうとか言うのはアホらしくなります。この映画は「電王」を見ていた人向けであり、良太郎やモモタロスたちとの再会を楽しむべき映画です。
とはいえモモタロスは喧嘩っ早いし、リュウタロスは踊るし、デネブの憑いた侑斗はおちゃめというように、キャラが相変わらずなのはいいし、オープニングタイトルをイマジンたちの「Climax
jump」にしたのはTVと同じ感じで嬉しいところでした。
今回の仮面ライダーは電王とゼロノスだけでなく、キバも登場し、この3大ライダーの競演がウリでしょう。
でもどうせキバと競演するなら、「仮面ライダーキバ」が2世代に渡る物語で、デンライナーは過去に行けるんだから、紅音也を絡めるような話にした方が面白くなったように思います。あまり製作にかける時間がなかったであろうから、軽めの話にしたのかもしれません。
映画のラストが「俺、誕生!」と同じパターンだったのもいま一つでした。「仮面ライダー剣」でカリスを演じていた森本亮治が顔を見せているのが、ちょっと面白いところでしたけど。
クライマックスでの戦闘シーンは始めの方は単調に見えましたが、後に出てくる電王とキバの競演は熱くなりました。「俺、誕生!」では出なかったデンライナーとゼロライナーの戦闘モードの勢ぞろい、そしてキャッスルドラゴン城とのタッグに、決めはやはりこれ!のダブルライダーキックが見どころでしょう。
今回のハナは相変わらず子供の姿のままで、松本環季が演じています。もはや白鳥百合子はいなかったことにされているのでしょう。彼女のクライマックスの格闘は驚かされるというか笑えますが、子供が大人と格闘をやるのはムリめに見えました(児童虐待じゃね?)。
エンドクレジットのNG集もファンにはたまらないでしょう。その後には「仮面ライダーキバ」の劇場版の予告編が出ます。やはりキバはドラキュラなのか…?
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仮面ライダー電王 俺、誕生! |
毎年恒例の仮面ライダー劇場版。2007年度は「電王」です。
お話が時間モノということだからなのか、今回は主人公である良太郎が子供の頃の自分と行動を共にすることになります。でもそうなると、TV版の第1話に当たる時点より前に良太郎は電王のことを知っていることになるわけで、お話の整合性をどうつけるのか、疑問になる設定ではありました。
でも、モモタロスが良太郎へ想いをぶつけるシーンは、こいつがいつもぶっきらぼうなだけに感動的だし、ラストはウルウルと来てしまいました(電車が普通の道を走って変に思わなかったのかなあ?)。
今回は仮面ライダーゼロノス・桜井侑斗も活躍しますが、ただの助っ人である、いい人になってしまっているのは物足りないところでした。彼はむしろ、この映画版と連動して公開と同じ頃に放映されたTVエピソードの方が、主役といえる活躍をしています。
こういう、テレビの話が映画と連動しているのはサイドエピソードの描写として面白いやり方です。ただ映画を見てない人には、話が分かりにくいでしょうが、だから映画を見てね!という体のいい宣伝なのでしょう。
この映画版では、恒例のライダーの新フォームのお披露目はありません。あえて言えば、TVではちょっとしか出なかったウィングフォームがそれに当たるのかもしれません。とはいえ、普段は一体しか出ない電王のフォームが全て一同に勢ぞろい、というシーンはやはりTVでは見れないゴージャスさでしょう。
あと、ちっちゃな電王も映画でしか見れないかもしれません。子供の変身は、お子様の観客は喜ぶのではないでしょうか。
今回の敵であるガオウを演じる渡辺裕之はかっこいいのですが、こいつがガオウライナーを奪おうとする目的がよく分かりません。後半での電王を消すという目的はまあ分るけど、じゃあ何のために電王を消したいのでしょうか?「時間に飽きた」なんてセリフだけでは中途半端です。
例によって「仮面ライダー」の前に「ゲキレンジャー」が上映されますが、今回はさらにその次に「モモタロスのなつやすみ」が入っています。こいつは「ゲキレンジャー」と「電王」の間をつなぐアイキャッチぽい短編で、TV版の予告で出てくるような、全て写真でできたちびキャラで構成されていて、ある種チープな感じが中身の軽さに合っています。
それにしてもこの「電王」、電車のくせに空にまで自由に線路を広げるし、これでは電車といえるかなぁ?運転がバイクてのも、無理やり仮面「ライダー」にした感じです。
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今回のウリであろう、TV版では見れない?激獣拳と臨獣拳の共演は見もので、感動的でした。敵がメカ体型になった機械人ヤンは仏像をモチーフにしたようだし、巨大ロボット・銘観音は仏像とクモを合わせたような、面白いデザインになっています。さらにこの敵が人間体であるときのヤンを演じるのが、「ターボレンジャー」などいくつかの戦隊モノや「スケバン刑事3」に出ていた石橋雅史氏で、なかなかの貫禄が出ています。
ただ、メインメンバーと香港の全景が写ったカットがいかにも合成だったのは気になりました。香港くらい、ロケに連れて行ってあげればいいのに。
ゲスト出演の小野真弓は本人の魅力を生かしたようなハツラツとしたキャラだし、インリン様はプロレス(見たことないけど)を思わせて、楽しませてくれます。
伊藤かずえがメインのお話の中で活躍しなかったのは残念ですが、ラストでおいしいところを全て持っていく大活躍?を見せてくれます。エンドタイトルでこういう遊びが出来るのは、映画版ならではの楽しさです。
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