サイモン・バーチ

 

まだ見ていない人

体に障害を持って生まれた男の子・サイモンの人生を、友人であるジョーの目から描いた話です。障害にめげずに元気に生きるサイモンとジョーの友情の描写がさわやかで、好感が持てます。悪人は一人も出てこないし、いじめのシーンとかも具体的には出てこないので、辛い感じを受けずに、安心して見れます。
サイモンを演じるイアン・マイケル・スミスは小学生だそうですが、新人とは思えないほど上手く、存在感があります。
主人公の母親レベッカを演じるアシュレイ・ジャッドはすっげーきれいでした。外見はもちろんですが、未婚の母ゆえにさらされる周りの好奇の目にも負けない「凛とした美しさ」をも漂わせて、単に美しいだけでない上手さを見せてくれます。
母親のレベッカとあまり深く関われなかったのに、主人公の世話を焼くことになるベンを「エグゼクティブ・デシジョン」とかでちょくちょく顔を出しているオリバー・ブラッドが演じています。あの太めの体型が、普通の人のいいおっちゃんという感じに上手く合っています。
こういったぴったりのキャスティングと、いい人たちのアンサンブルのおかげで、多少都合のいい感じがする話ではあるものの、きれいにまとめられています。

冒頭とラストに、成長したジョーの役で某有名コメディスターが顔を見せます。彼にしては珍しくシリアスな演技で、ラストはちょいと感動的で、さわやかです。

この作品でサイモンは「人には神様に与えられた役割がある」と言い続けます。その言葉通り、自分の生きてることに何らかの意味があると信じたいです。

 

すでに見た人

アシュレイ・ジャッドがきれいな人だけに、途中で死んじゃうのは残念でした。彼女の死が話の転機になるのだから仕方ないのですが。ただ、あの死に方はコメディぽく感じてしまいました。

サイモンが死んだ後に、まつげがプルプルと動いてるのが分かってしまい、まだ死んでないように見えました。ここはデジタルを使うかして、まつげの動きを静止させた方が良かったと思います。

 

 


 

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