スパイダーマン

ホームカミング

 

 

 

スパイダーマンはサム・ライミ版、そして謎を残したまま立ち消えになった「アメイジング・スパイダーマン」に次いで、3度目のリニューアルということになるのでしょうか。今回は「キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー」でチラリと顔を見せた、ヒーローとしては新人の彼がいかに真のヒーローとして成長していくかを描くお話です。

映画では主人公ピーター・パーカーは既にスパイダーマンの能力を有した状態で、彼がいかにして「力」を手にしたのかは語られません(続編もあるから、そこで触れるかもしれませんが)。なのであの名セリフ「大いなる力を持つ者には大いなる責任が伴う」が無いせいか、ピーターの無軌道ぶりが目立ちます。ここまで無様で、やることが悪い方に転がっていくヒーローも珍しいと思います。
ピーターを見出したのはアイアンマンということになっていますが、その経緯も語られません。またトニー・スタークはピーターの無軌道さを修正しなきゃならない役回りのはずですが、放ったらかしであんまり助けないのは無責任でしょう。またトニーの部下がピーターの連絡係につきますが、こいつが無能なくせに上から目線野郎なのはギャグの役割を持たせているのかもしれませんが、全く笑えずイラっとするだけでした。

ストーリー自体は「アベンジャーズ」の枠内の話ということで当然、スパイダーマンシリーズの独自性よりもアベンジャーズの世界観の方に重きが置かれています。スパイダーマンシリーズのファンの人には不満かもしれません。しかしマーベルのファンの人にはアイアンマン以外にもおなじみのキャラクターが出てきて(ラストはびっくり)楽しめるでしょう。今までのスパイダーマンシリーズとの違いもまた楽しませてくれます。
これまでのシリーズとの違いと言えば、ビーターの親友がアジア系だったり、憧れの女子がアフリカ系だったりと、キャストの多人種ぶりも目立った違いではあります。いかにも最近のディズニーブランド映画らしいところではありますが、「美女と野獣」みたいに、かえって世界観をぶち壊しのように見えます。一体誰に気を使っているんだか?

後半で明かされる、キャラクターの意外な人間関係は上手い設定です。車の中のシーンはなかなかのサスペンスで、映画の中ではアクションよりも一番面白いシーンでした。

予告編では、アイアンマンとスパイダーマンが一緒に飛んでいる?シーンがありますが、本編には無いシーンを入れる(いずれはあるかもしれないけど)ことはやめてほしいものです。

 

 


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