まだ見ていない人

ヒット監督を目指す売れない映画監督が、ポルノの監督に抵抗をしながら、だんだん映画監督の自覚に目覚めていく、という話なんですが…。シリアスタッチの中にコメディの味付けをした映画と思ったんですが、最後で完全におちゃらけたコメディになってしまって、がっかりさせられました。香港映画であれば、始めコメディだったのが終わりはシリアスというような、統一感に欠ける展開の作品も多いので、香港映画らしいのかもそしれませんが、やはり自分も映画をやろうと思っていた時期があったせいでしょうか?まともに話を終わらせてほしかったと思いました。

レスリー・チェンがいつまでもポルノを作ることにためらい、うじうじしているのもイラつかされました。

こういう撮影現場のトラブルの話では、スティーブン・ブシェミが映画監督役で主演した「リビング・イン・オブリビオン 悪夢の撮影日誌」(主人公が映画賞をもらうを夢を見るシーンがあるのも同じ)がありましたが、出来はあっちの方がいいです。

 

すでに見た人

香港に行った時に、ビデオCD屋なんかに入ると、いかに多くの日本のAVが入り込んでいるかびっくりさせられましたが、この作品でも、セーラー服は出てくるわ駅弁は出てくるわで、日本のAVの影響が見て取れます。カメラマンがレスリーに「変態家族 兄貴の嫁さん」を見せて、日本の監督にはポルノで出てきた人が多い、と彼を励ますのも日本の影響でしょうか。

主演女優を演じているスー・チーが、初めど下手な上にワガママで嫌な女だったのが、演じているうちに心変わりしていき、最後にはスタッフと一緒に働くようになるのは好感が持てました。

レスリーが苦労するのは主演女優とプロデューサーとスポンサーで、スタッフはわりと彼に好意的でしたが、これが現実だったら彼はスタッフにも嫌われて、孤立していたと思います。

 

 


 

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