宇 宙 戦 艦 ヤ マ ト
復 活 篇

 

 

「宇宙戦艦ヤマト」が「完結編」以来、26年ぶりに復活です。これまでも何度か「復活」という話を聞きましたが、まさか本当になるとは…。「ヤマト」が西崎義展氏のモノという判決が出たゆえでしょうか。
本編で語られる相変わらずの武士道精神や自己犠牲の強調は、「ヤマト」シリーズらしいパターンではありますが、やはり古臭く見えるし、都合良すぎな印象です(前のシリーズからそう思っていたのですが)。キャラクターでも、上役にため口を叩くはねっかえりがいるとか、まるでパターンで進歩が見られません。こういうシーンを見ると、なぜ今さら「ヤマト」?と思いたくなります
今回も例によって地球が危機に陥ります(そうでないとヤマトは出ないけど)が、地球が危ないという切迫感が全く感じられません。敵の「正体」もありきたりです。

「ヤマト」シリーズで常に、唯一良かった部分は音楽でした。今回はピアノ曲が多すぎる感じはしましたが、シリーズのパターン通りのスキャット、そしてコスモタイガーのテーマや、「完結編」でのディンギルのテーマを戦闘シーンで使用するなど、これまでのシリーズのメロディを多用しているのは良いポイントです。
また、「ヤマト」といえばやはりメカでしょう。今回の敵・星間国家連合はその名の通りいくつかの星の集まりですが、メカデザイン担当の小林誠氏は星によって艦のデザインをちゃんと変えているのが上手いところで、中には何年か前のアメリカSF「リディック」に出てきた艦のような、垂直型のデザインがあるのが面白いところです。こういった艦が撃ち合う宇宙艦隊戦は久々で、やはり興奮!(「ヤマト」シリーズに刷り込まれたか?)します。
今回のヤマトの改装で一番目立つメカは、波動砲の連射でしょう。まあそこそこかっこいいシーンにはなっています。ただこれを撃つ時に戦闘班長じゃなく、古代がその役を奪ってしまうのは、なんだか上条がかわいそうでした。
ヤマトといえば、肝心の発進シーンも迫力!でした。ただここで流れるヤマトの主題歌がアルフィーだったのは軽すぎます。やはりささきさおでなくっちゃ。

今回の映画には未解決の事象がいくつかあります、ということで映画のラストに「復活篇 第一部」と出たのには笑ってしまいました。
笑ったといえば、映画の冒頭で森雪の護衛艦(名前が「ブルーノア」!)が敵にやられるシーンで、雪がヌードになってしまうところも、でした。もうオバハンなのに…。

本編には回想で「完結編」のシーンが出てきますが、絵のクオリティとキャラデザインの落差が目立ちます。金をケチらず、こちらも新作にすべきでした。

 

 


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