―声が聞きたいなんて思った事もなかった―


中居くん 
中居さん
中居さん

やっぱり5人の中で一番名前を呼ばれるのは中居くんかな。

中居くん
中居さん
中居さん

アイドルって感じのいい笑顔。

中居くん
中居さん
中居さん

眉間のしわもパッと消して。

中居くん
中居さん
中居さん

人気ランキング上位常連なだけあるね。でもなんか無表情だよ。

中居くん 
中居さん
中居さん

いい笑顔なんだけどなんか物足りないな。

中居くん
中居さん
「中居くん」

あ、つよぽんだ。

「なんだよ。」

うわっ、眉間のしわ消えてないよ。

「あのさ、今度さ、ごはん行かない?」
「お前、そんなの後で言えよ。」

あーあ、怒られちゃった。でもやっぱり無表情よりいいよ。

中居くん
中居さん
中居さん

「はい」

いいお返事。

中居くん
中居さん
中居さん

「あ、お願いします。」

よい子のお手本。

中居くん
中居さん
「中居くん」

「あ?」

うーわっ、さっきと全然違うよ。

「なんだよ?」
「なんでもないんだけどさ。」
「は?」

ひゃー、呼んでみただけなんて言えないじゃん。

中居くん
中居さん
中居さん

あー、助かった。またいい人な顔してるよ。

中居くん
中居さん
中居さん

いちいち立ち上がって大変だね。

中居くん
中居さん
「中居くん」

「なんだよ。」

今度は吾郎ちゃん。

「このクリームさ・・・」
「うっせ!」

立ち上がったついでに蹴りいれたよ。吾郎ちゃん痛そう。保湿クリームよさそうなのに。

中居くん
中居さん
中居さん

「あ、ありがとうございます。」

差し入れに囲まれてきたよ。でも、手、付け無いんだよね。僕貰っていいかな?

中居くん
中居さん
中居さん

さすがに目が虚ろだけど大丈夫?

中居くん
中居さん
中居さん

ちょっともう限界なんじゃない?

中居くん
中居さん
「中居」

木村君だ。

「ほら。」

座ってる中居くんの上から渡してるコーヒー。ちゃんと中居くんが宣伝してるやつだ。

「そろそろ休憩しな。」
「木村。」

なに、あの笑顔。今までと全然違うじゃん!伸びしたついでに腕絡めちゃったりして!

「なんだよ。」

わっ、見られてた。てゆーか、どうしてそんなに態度が違うのさ。

「ほら、いったん休憩。『休憩中』」
「そうすっかな。木村開けて。」

眠そうにしながら、ちゃっかり甘えてるよ。

「お揉みしましょうか?」
「あ、いいですね。お願いしていいですか?」

ちょっとー、コントまで始まってるよ。

「ちょっと、木村、そこ。」
「え?ここ?何?」

木村君楽しそう。中居くんもさっきまで死にそうだったのに。あ、今もくすぐったくて死にそうになってるけど。
くすぐりっこなんて小学生だよ。

ガタガタッ

あーあ、差し入れが崩れた。
しかも、中居くんの名前呼びたがってる人まだ周りにいっぱいいるのに、木村君が独り占め。ずるいよ。
あ、つよぽんと吾郎ちゃん戻ってきた!
僕たちも入れてよね。

「あ、もうなんだよ!3人いっぺんに来るなよ!」
「だって、中居くんたち楽しそうだから。」
「ちょっと中居くん、さっき蹴られたところが痛いんだけど。」
「ね、中居くん、差し入れ食べていい?」

まあ嫌そうな顔したよ、この人。でも、「中居」って呼ばれたときの嬉しそうな顔と今の顔、同じ意味なのもう知ってるよ。

中居くん
中居くん
中居くん
中居

僕たちが疲れた君を笑顔にしてあげるよ。





2004.7.21 UP
最初の一文が頭に浮かんで書いた文章です。
なので、中居サイドもないと・・・と思って書いたのですが
つけない方が良かったかな、とか思いつつ。
27時間にアテネにと忙しい中居さんを見ながら読んでいただければ幸いです。