マネージャー通信 Vol.3   2005.12.2
今日はスマスマ撮影中の裏話をお届けします。
いわゆる「スマスマ憲法」にひっかかる為、おそらく放送されないと思いますので、
この「マネージャー通信」の中のみでお伝えする事になると思います。

その日はメモリアルな回数に到達したビストロSMAPを振り返ろうと言う主旨の回でした。
名珍場面や、総料理数、最多登場料理分野など、様々なデータが出揃った後、
今までのキングを振り返る事になりました。

「木村君の写真ばっかりじゃーん」
1番Kingになった回数が多い木村をメンバーが口々に羨み、そして褒めました。
「じゃ、勝利シェフということでご褒美のキスを各シェフから」
「え?」
戸惑う四人を尻目に中居だけが笑顔で進行して行きます。
ご褒美なのか罰ゲームなのか分からない表情をしながら、キスをする各シェフ、
そしてそれを受ける木村シェフの顔にスタッフから大きな笑い声が起きました。

「じゃあ、最後にオーナーのわたくしから」
珍しく中居が台本から離れて暴走し始めました。
笑顔のオーナーに対して木村シェフは戸惑いを隠せません。普段なら中居に乗る木村なのですが、
こちらも珍しくスタッフの様子を伺っています。
中居はそれを気にする様子もなく、木村の正面に立つと、かなり濃厚なキスをしてみせました。
心の準備ができていなかったせいか崩れ落ちる木村に更に中居がのしかかります。
煽るメンバー、はしゃぐメンバー、心配するメンバー。スタッフの顔もそれぞれでした。

「お前、今の無しだろ!」
何故か得意げな中居に木村が突っ込みます。
「あれはやり過ぎ!やめろよ!」
「そんなに言われると凹む」
中居はわざとらしく落ち込み、テーブルクロスの下に隠れてしまいました。
テレビには決して映ることのないだろうカメラの画面には木村の何とも言えない、
照れているような、怒っているような顔が映し出されていました。

結局、そのシーンは編集会議にかけられることもなくカットが決まり、お蔵入りとなりました。
余裕の表情の中居はメンバーの冷やかしも、スタッフの無言の訴えも、チーフからの叱責も軽く笑顔でかわし、
逆に木村は暫く落ち込んでいました。

「奪ってやった」
「奪われた」

この二つの声が聞こえたことはチーフには内緒にしようと思っています。



以上、番組中のひとコマをお届けいたしました。


そんな二人は今ポスター撮りの最中です。
珍しく二人でのCMが決まり、それに先駆けての撮影となりました。

朝からはしゃいでる木村とは対象的に中居は
「本編撮ってないからイメージ沸かない」

「テンションが分からない」
と戸惑っています。

「もっと楽しそうにしろよ」
「だって、まだ撮ってないじゃん」
「別になくなるもんじゃないんだから出し惜しみしなくたっていいだろう!」
「なくなるの!俺のは!」
「え?マジで!」
「え?木村知らないの?無くなるんだぜ!」
「嘘?!ってそんな筈ないだろ」
「うわっ!ノリツッコミだ!」
「させたの誰だよ!」

「あんな感じでいいんだけど」
いつの間にか横に立っていたのは今回の撮影を担当して貰うカメラマンの堀田さんです。

「今撮ったら嫌がるかな?…特に中居君」
何度か仕事をしたことがある彼は、中居の事を大分理解しているようです。
「そうですね。それに、きっとカメラを構えた途端気付きますよ。…二人とも」
彼の口調を真似して言ってみました。。
「確かに。それに言えば同じような顔してくれるかな。あ、でも、あーだこーだ言ってコンセプト変えようとか言ってくるかな」
「「中居(君)が」」
二人して同じ言い方をし、吹き出してしまいました。
「素を見せるって言うか、普通にメンバーといる様子とか撮られるの嫌がるもんね、彼。」

結局、その笑い声に気付き
「何笑ってんだよ」
と一気に中居は不機嫌な顔に戻ってしまいました。
「そんな顔しないでよ」 と言われて堀田さんに向けた顔もやはりさっきまでの笑顔とは違うものでした 。

数日後に撮る事になるVTRの説明を加えながら、これから撮るポスターについての詳細が二人に伝えられました。
二人はすっかり仕事人の顔になり、頷いたり時には意見を言ったりしながら聞いています。

「じゃあ、早速撮ろうか」

その言葉を合図にホリゾントの前に移動する木村をカメラマンが呼び止めました 。
不審そうな顔をする中居を尻目に、何か耳元で囁き、木村はその言葉に面白そうにニヤッと笑いました。

「何?」
「内緒」
(ムスッ)
と音が聞こえそうに中居の表情が曇りますが、堀田さんは楽しそうに見ています。

「はい!撮るよ」
その言葉に話をやめ、顔を作った二人に指示が飛びます。
「今は話してていいから自然体で」
「でも」

けじめをつけたがり、更に素を見せたがらない中居は度々言われる
「ほら、表情つくらないで」
の言葉に戸惑っていましたが、木村が上手くリードし始め、次第に調子にのっていきました。

「堀田さんは僕の事知り過ぎてて嫌だ。普通の人はそんなに作ってるかどうか分からないのに」
何度目かの指示に口を尖らせる中居を木村がからかいます。
「拗ねない、拗ねない」
「拗ねてねーよ!てゆーか、さっき何言ってたんだよ」
「内緒〜!」
「言えよ!」
「言わねえ!」

だんだん口調が荒くなっていく様子を見て、
「喧嘩して欲しくてやったわけじゃないんだけどな」
そんな呟きが聞こえて来たので、自信たっぷりに答えてみました。
「大丈夫です !すぐに満面の笑みになりますから」

その言葉通り、大して待つこともなく二人に笑顔が戻りました。
何があったのか お腹を抱えて笑い出し、お互い抱き着くようにしてカメラの前に立っています。
おかしがって下を向いてしまうので、堀田さんが声をかけます。

「下、向かないで貰えるかな?」
「「だって」」
「なんで笑ってるのか教えてよ」
「内緒〜」

中居がさっきの仕返しとばかりに意地悪そうな表情をし、カメラが逃さずそれを捕らえました。
「ちょっとぉ〜」
情けない声を出す中居を見て木村が笑います。
「堀田さんの勝ちだね!」
口を尖らせ中居は拗ねて見せますが、判定は変わらないようです。
「そんな顔をしたってヒロの負け」
そのまま撮影は快調に進み、堀田さん的「カッコイイver」も簡単に撮り終わりま した。

中居ではないですが、堀田さんと木村の内緒話が気になって二人が着替えている間に聞いてみました。

「ん?特に何も言ってない」
「え?」
「中居君はこういう形式の撮影、最初つまずくかな、と思ったんだよね。で、なんかきっかけ作っとこうかと思ってさ。
 あんな分かりやすく内緒話すれば絶対突っ掛かってきて、そこからうまく素の状態に持っていけるかと思ったんだよ。」
「はぁ」
「まだまだ負けないよ」
にやりと表情を作ると、
「年の功ってやつかな」
一変して、爽やかに笑いながら堀田さんはスタジオを後にされました。

彼らはこんな素敵なスタッフに囲まれて仕事をしているんです。




2005.12.2UP
前半はおなじみの聖奈の夢より。
後半は・・・あれ?これも夢だっけ。
こんなに何でも暴露してくれる「マネージャー通信」
やって欲しい!!