Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [104]   Swan Lake 東京公演(2)
2005年3月5日 ソワレ
Bunkamuraオーチャードホール(東京)
Swan&Stranger:ジェイソンパイパー The Prince : 首藤康之
The Queen : オクサナパーチェンコ Girlfriend ; リーダニエル
Private Secretary : アランモーズリー Young Prince : サイモンカレイスコス
 
今日こそは、ホセとニールのSwanが観れるものと信じてロビーにはいったら、え〜またまたジェイソンだ。それどころか、チケット買うとき絶対にあたりたくなかった首藤さんの王子。あとは、ロンドンメンバーだし。よくよくホセとニールには縁がないみたい。というか、今までSwanをみて3回連続同じSwanにあったたことは初めてです。ジェイソンとそこまで縁があるなんてね〜。
 
こんなに気持ちが盛り上がらないで、白鳥の影絵をみつめたこともありません。韓国のアラン&トムのときでさえ、こんなに盛り下がってはなかったな。と、いいつつも、幼年王子が着替えを始めるとちょっと元気がもどってきます。なんだかんだいっても、Swan Lakeって好きだから、群舞の方々が踊り始めると嬉しくなるのです。
 
が、しかし、この盛り上がりはまたまた、大人の王子の登場とともになえてしまったのでした。首藤さん、顔が大きい。王子のお洋服似合ってない。なんだか、日本の軍人の息子が英国王室に養子にきたみたい。演技がわざとらしい。踊ると役を忘れて首藤康之にもどるし。王子が自分のお部屋で女王にすがるシーンが、これほど音楽にのってなくてドラマがなかったのは、この人がはじめてだ。首藤さんって、クラシックダンサーだったんだから、こういうところはちゃんとできるのかと思ってたけど、なんなんでしょうね。2003年に彼がSwanを演じたときの違和感と大差なく、王子も浮いてました。この人が混じると、まわりが気つかってあわせてくれてるみたいな気がしてくるのです。日本だからって、日本のダンサー使わなくちゃいけないってことはないと思いますけど。首藤さん、もう遠慮してください。
 
今日は、Swanも王子も注目する必要ないので、群舞の白鳥さんたちに目がいきます。わたしは、デビッドリースって好きなんですよ。この前の4幕最後の羽ばたきの腕が美しかったから。で、今日おっかけてみると、この人、上半身はよいのですが、下半身が安定してないです。柔らかくてしなやかな腕の動きのあるシーンでは、ほおって思うんですが、全体を使うダンスだと印象は平凡ですね、うまいけど。群舞の中に名前はしらないけど、黒人の人がいます。ビデオにもインド系の人はいたけど、こういうまさに黒人ははじめてかも。白い白鳥パンツに黒い肌はちょっと違和感。おにぎり君は、今日も前面でうーん、後ろに下げてほしい。特に4幕をおにぎり顔で前をよこぎられたら、興ざめです。ギャブ君はわりと上手ですね。小さいのでめだたないけど、背が高かったら、Big Swanのところ踊ってほしいです。本日のBig Swanは、なんだか荒っぽくて美しさがなかったです。組み合わせは誰かわかりませんが。
 
ジェイソン、だんだん慣れてきたといえば慣れたけど、やっぱりあの腕そのものの羽ばたきは許せない。ちんぴら系のストレンジャーの動きもいやです。が、4幕はよくなったと思います。最初から、4幕は悪くないと思っていましたが、群舞のよさにも助けられ、ジェイソンの演技にも磨きがかかったのでしょう。ベッドから登場したときのぼろぼろ具合に拍車がかかり、王子を守ろうとするけど、傷ついたからだがいうことをきかないふらふらな姿がちょっと、胸にせまります。だけど、ふらふらすぎて、あのクライマックス、白鳥の群れに倒れこむシーンが背が低いのも災いして、あまり目立ちません。あそこは、Swanの最後の存在感をみせつけるところなのに。見せ場になってないよ。ま、それは仕方ないとして、それでも、最後の最後は、やっぱりSwan Lakeにきてよかったと思うところ、それは、Swanがいよいよ命つきて姿をけし(これは、他の白鳥がたべちゃったから?)客席に背をむけた群舞の白鳥たちが羽ばたきながら踊るシーン、ここはものすごく胸をしめつけられます。圧巻です。王子の悲しみとSwanの壮絶な死が、ここに凝縮されています。
 
予定通りに行けば、次は4月生オケの日です。だけど、オケじゃないお値段の日にホセとニールか、ホセとクリスの組み合わせでみたいです。なんか、みれるSwanは全部みないと気持ち悪いじゃないですか。くやしいです、このチケットの売り方。ダンサーの人は、近い日程なら出演日教えてくれるので、それを参考にするしかないか。が、アダムでさんざんチケット買ったあとに、そんな散財を自分に許してよいのでしょうか。イギリスなみのお値段ならな〜。
 
 
update:
2005/03/06



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