Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [107]   Swan Lake 東京公演(1)
2005年2月22日 ソワレ
Bunkamuraオーチャードホール(東京)
Swan&Stranger:ジェイソンパイパー The Prince : クリストファーマーニー
The Queen : オクサナパーチェンコ Girlfriend ; リーダニエル
Private Secretary : アランモーズリー Young Prince : ギャブパーサンド
 
今日は、長野でアダムの公演がある日です。渋谷に向かう電車にのりながら、もしかして、長野はお兄ちゃんが踊って、アダムは東京でSwanを踊ったりしてと、あまりに儚いことを一瞬思いえがいたのでした。
 
キャスト表みて、がっくり。ジェイソン&クリスのちびっこコンビ。これじゃあ、ロンドンと同じじゃない。初日は、ホセ&ニールにまちがいないと思ってたのに。ま、いいか。初日ってのは、お祭りみたいなものですから。お祭りといえば、今日始まる前にドアのところで、ニールにあったので、ためしにいつ踊るの?と聞いたら、あしたと土曜日と日曜日ですって。キャストは1時間前にしか発表しないといってるわりには、フランクな人ですね。今日、踊ると思っていたのに残念だわと調子のいいことをいって、サインもらって写真とりました。1幕開幕直前にアンドリューが横を通ったので、ハローと知り合いのように話しかけると彼も営業スマイルでハローと調子よかったです。サインもらいそこねました。幕間にホセがいたので、ホセにもサインもらって写真とらせてもらいました。終わってすぐに首藤氏がスーツ姿で駆け抜けていきました。これからパーティーなのでしょう。と、いうわけで、本日の席は8列端っこで、関係者入り口に近かったことが判明。今後、初日はこの辺はねらい目ですね。
 
オーチャードホールってのは、評判悪いのは知っていましたが、実際みにくいです。青山劇場みならってほしいです。あんなところで、生涯Swan Lakeを見続けなければいけないなんて、日本人の悲劇です。段差がなく、いすの背が高く、端っこだと切れるし。音響悪いし。
 
今日は、あの影絵に出だしの曲のシチュエーションで、うっとなりそうな時、遅れてきた人が前をとおりぬけたので、いきなり現実にもどされ、はじめてあの切なさを感じずにすみました。王子は、ギャブ君です。あいかわらず小さいけど、顔が大人になっており、もう幼年王子はやめたほうがよいです。クリスにかわったとき、若返ったみたいでした。クリスは、ロンドンで観たときとかわらず、傷つきやすく感情さらけだしたけなげな王子です。よいですね、クリスの王子は。ダンスは、荒っぽいですが、今回はどうせSwanもあのとおりですから、それほど気にはなりません。
 
オクサナパーチェンコさんの女王は、ちょっと少女っぽいところもあります。年下のストレンジャーにちょっかいだされて嬉しくて仕方ない、もう母としての自分を忘れている様子は、今までみた女王の中では一番です。冷静にしているときは、冷たい感じで威厳もあるだけにそのギャップが王子を一層追い詰めるように思えます。
 
リーダニエルさんは、ロンドン同様かわいいです。今回は、感情表現がパワーアップしています。明るくて奔放な部分だけでなく、舞踏会で王子との仲を修復したいのに、ストレンジャーに夢中な王子とそれをもて遊ぶストレンジャーの間にたって、思い通りにいかないくやしさと悲しさが出ており、GFの純愛感を強めています。
 
白鳥の群舞をみると、やっぱりきてよかったなと思います。Swan Lakeを思う時、、あまりにアダムの美しさとセクシーさが強すぎて、つい忘れてしまいがちなのですが、この男性の白鳥の群舞というのは大きな見所です。今回、ニックとディビッドリースの4幕がよかったです。ひとり、東洋系の小さい人がおり、なんだか目立ちますが、おにぎりみたいでどうも、ひいてしまいます。ビジュアル的には、後ろに下げるなり、もっと白鳥メイクを濃くすべきですね。
 
で、ジェイソンね。言うことはあまりありません。ロンドンと印象は同じ。ちんぴらSwanです。この人って、体力ないんだか、けっこう、2幕も3幕もぜいぜい状態です。だから4幕、ふらふらのぼろぼろSwanなのかな。4幕だけは、なんかちょっとだけ胸がきゅんとなるんですね。あまりにぼろぼろに傷ついてでも、がんばるから。あと、やっぱりあの曲のもりあがりとかね。でも、気をつけて追いかけないと、どこにいるか見失ってしまうのも事実です。
 
こうして、みんなで盛り上がって楽しくSwan Lakeをみることもできるのだなと知りました。最初に出会ったときのSwanは、衝撃的で切なくて、アダムへのつのる思いにおしつぶされそうでした。感動という言葉ではあらわせないあの奇跡のSwan Lakeとロンドンで観て今日も観たものとは、ベースが同じでも全く違うものなのでしょう。危険な関係を重ねてみていくうちに、Swanを踊ってくれないアダムを責めることをやめれられた自分に気づきました。もちろん、アダムにSwanを踊ってほしいという願いは一生消えることはないけれど、それによって縛られていた自分からは少し解放されました。肩の力をぬいて、残りのチケットを消化していこうと思います。今回の感想は、ひとことでいうと、ジェイソン以外はよかった、ジーザスはわりとうまいダンサーだったのだというところでしょうか。
 
 
update:
2005/03/06



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