Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [150]   Swan Lake 東京公演(4)その夜のメールから
2月28日 ソワレ
アダムクーパー&アンドリューコルベット
 
本日は、カウンセリングだのアンニュアルのコピーだのといろいろとつまらないことや腹立たしいことがいろいろあったが、夜の’SWAN LAKE’で、最近半年くらいの嫌なこと全部吹っ飛んだ。
踊ることだけで、こんなにも人の心をつかむ人がいるのだと実感しました。
3人のキャストのうち、誰でしょう?
初日がアダムクーパーで、2日目と3日目がスペイン人で、本日は4日目です。
当然、そろそろ首藤の出番だなと思いますよね。
ところが、なんと、アダムクーパーだったのだ。
アダムクーパーは、リヨンでは踊らなかったし、次の韓国でも踊らないし、これが最後のSWANじゃないかといわれている。
今まで、ジョルジュドンとかパトリックデュポンとか熊川とかテレビでみたし、オペラ座は実物もみたけど、世の中、まだまだすごい人がいるんだと思った。
白鳥と黒鳥にひってきするストレンジャーという役の二役なんだけど、そのストレンジャーなんかなんで、いちいちこんなにかっこいいの?というくらいかっこいいのだ。
人と同じ振りで踊っているときも、ひときわ動きがかっこいいのだ。
あと、このダンスでは白鳥役が全部男性ダンサーで、動きがとてもワイルドなんだけど、全然違和感なくて、むしろ白鳥の気高さとか強さが表現されていて、斬新というだけでなく、感動しました。
実は、今、レンタルやでチャイコフスキーのアルバムを借りてきて、白鳥の湖を聞いているのだ。
DVD買えばよかった。
明日、買ってきてしまうかも。
アダムクーパーの踊りを生でみてくださいというにはチケット高すぎるけど、ビデオでみれます。
’リトルダンサー’で最後の大人のシーンを演じているのがアダムクーパーだそうです。
当然、ビデオ、今日借りてきた。
感動できるということの幸福感を本当に久しぶりに味わっています。
 
 
3月28日 マチネ
アダムクーパー&アンドリューコルベット
 
今のわたしは、少し壊れている。
やっぱり、今日は、アダムだったのだ。
神様を基本的には信じないのだけれど、もしかして、いるのかもしれないとちょっと思った。
濃度がうすーくて、幸せもうすい紙のような人生でも、まじめに生きていれば、ひとしずくの幸せを落としてくれるのかもしれないと思う。
今日のアダムはそれほど素敵だった。
最初は、ソワレの当日券並んで見て帰るかとか思っていたけど、終わってみると、この感動を何にもおかされたくなくて、4幕のアダムSWANを一生やきつけておきたい気分でBunkamuraをあとにしたのです。
今ごろ、首藤が踊っていようが、アダム以外のSWANを今は見たくないのです。
ビデオのアダムさえ観たくないほど、今日のアダムを残しておきたい。
白鳥の湖を繰り返し聞きながら、アダムを思うのみです。
と、ひとりよがりでも仕方ないので、実用的なことをいうと、キャストは微妙に前回と違うけど、王子も前回と同じアンドリューコルベットでした。
彼もなかなかよいです。
一枚あまっていた席でしたが、3階のバルコニーなので、違和感なく、7倍オペラグラスもあったせいで、A席といえども、S席にひけをとることはなく、場所的にも満足です。
リピーター率がえらく高く、わたしの両隣は少なくとも合計3回以上は通うことになるだろう感じでした。
左どなりの人と休憩中に話したら、えらくもりあがって、オペラグラスの調整してもらった。
彼女は、今日が3回目でラッキーにも3回ともアダムで千秋楽のソワレにも行くそうです。
最後はさっさと帰っていったけど、かえる前にひとこと’感動しましたね’といっていた。
右どなりは、4幕はもう鼻ずるずる状態。
わたしもなぜか、涙がつつと伝わって、カーテンコールは涙をぬぐながらのスタンディングオペーションでした。
あと、一回の公演もアダムで観たい!
もう一度、神様が幸せのしずくを落としてくれることを祈るのみです。
 
 
 
 
 
4月5日 ソワレ
ジーザスパスター&アンドリューコルベット
 
きょうは、なんだか異常に早く目ざめて、眠れなかった。
アダムなきあとも、SWANに出かけることはやはりわたしをこんなにも興奮させるらしい。
で、フランス語のあと出かけようと、オペラグラスもいれたし、荷物あずけるために小さいバッグももったし、ばっちりと思っていたら、定期忘れてた。
思いなおして、フランス語に出かけ、終わって早めにBunkamura入りして、Kさんのビデオ買った。
六列目って、すごい。
オペラグラスなしで、表情までばっちり。
ただし、前の人の頭でど真中が隠れてしまうのだ。
いい忘れましたが、本日は、ジーザス&アンドリューでした。
やったー、アダムはいないけど、アンドリュー好きなんだ。
アンドリューは美形です。
ジーザスは、とっても上手いダンサーで、かなりかわいいSWAN、ストレンジャーはまったくラテンな兄ちゃんでした。
アダムと同じ振りなのに、全然イメージが違っていて、まるで別物をみているよう。
きょうは、冷静に全体を楽しめたし、アダムを追わない分、アンドリューのダンスがとってもきれになことに気づいた。
こうなったら、明日のソワレもアンドリューにお願いしたい。
って、トムワードみてないから、トムでもいいといえばいいけどさ。
それにあしたは、二階席だから、あの美形をおがめないんだ。
きょう、こうして冷静に見たせいで、こわれていた日常が少し修復できそうです。
アダムがあまりにすばらしすぎて、もうビデオ観れないと思っていたのとは違うんだけど、ビデオはスコットアンブラーが王子なので、アンドリューの美形の王子を記憶から消したくないため
またまた、観たいけど、ビデオ観たくない気分。
と、いうわけで、壊れるような感動はそうそうないようです。
あしたは、首藤で千秋楽です。
 
 
 
 
4月6日 ソワレ
首藤康之&トムワード
 
本日は、ご存知のとおり、千秋楽です。
本日は首藤&トムワード。最後の最後の王子はアンドリューじゃなかった。
席は、二階バルコニーの端っこだったので、最初、場面がきれて、けっこの席最低と思った。
が、はじまってみると、昨日みたいにはっきり表情みえるし、最後の最後にいいことあった。
首藤のスワンは、硬い。
この人って、とっても神経質で、ひかえめな人なんだろうなと思った。
思ったより、男性的なスワンで、ダンスは上手かった。
痛いのは、三幕。はっきりいって、最初にSWAN観たとき、このシーンのアダムにノックアウトされた。
それは、それは、かっこいいシーンなのだ。
が、首藤は、ここが一番きつい感じ。
王女様たち、みんな背が高くて、首藤がリフトするのは辛そう。
あと、首藤って、思いっきり女たらしっていうのがどうしてもだせないみたい。
ここをクリアしないとつらいかもね。
四幕は、まあ評判どおり、泣かせるスワンでした。(って、泣いてないけど)
ここが一番、首藤のけなげさを出せるシーンでもあるわけで。
トム王子は、だめな王子という役回りはぴったり。
アンドリューはどうみてもかっこいいし、かしこそうで、どうしてそんなに情けない気分になるのか理解できないものね。
首藤とアンドリューが組んだら、話がなりたたなかったでしょう。
で、最後の最後にいいことというのは、アンドリューが舞台の袖で拍手しているのがみえたのだ。
カーテンコールに出てくるのかと思ったら出てこないで、最後まで拍手して奥ゆかしかった。
普段着姿もかっこいい。
これは、あの席ならでは見えたことで、左バルコニーとか正面席ではみえなかったでしょう。
きょうで、おしまいと思うととっても悲しい。
白鳥のみなさん、ありがとう、長いことお疲れといいたいです。
6週間も日本にいたんだものね、帰らずに。
毎日、毎日、はだしで、汗を飛び散らせてよく踊ってくれました。
また、日本にきてねという感じ。
できれば、アンドリューがアダム連れてきてほしい。
 
 
update:
2004/09/13



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